月刊 遠藤渓太(2021年7月号)~ 1.FCウニオン・ベルリンの1stユニフォームはモルゲンロート(Morgenrot)の赤 ~


月刊 遠藤渓太(2021年7月号)~ 1.FCウニオン・ベルリンの1stユニフォームはモルゲンロート(Morgenrot)の赤 ~

2021/7/31 Google画像検索より

(´-`).o0(「モルゲンロート」は、元横浜F・マリノス所属、遠藤渓太選手の出身校である神奈川県立瀬谷高等学校の校歌より。ドイツ語で「朝焼け」 )
 
 

トレーニングマッチ:vs.ヴィクトリア・ベルリン(独3部)(2021/7/15)


 
 

トレーニングマッチ:vs.FCディナモ・キエフ(ウクライナ1部)


 
 
Voglsammer scores as Union held 1-1 | Professional | 1. FC Union Berlin
 
 

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2021/07/21 遠藤渓太&原口元気のウニオン、戦術は“ハリル型っぽい”? 日本代表が“W杯で格上に勝つ”ため参考になるスタイルとは – ブンデスリーガ – Number Web – ナンバー

 ワールドクラスのタレントがいないなら、知恵をしぼるだけだろう。

 ヨーロッパの小国スイスからやってきたウルス・フィッシャー監督の落ち着き払った言動を見ていると、そう思わせられる。

 現在もチーム編成作業は続いているので、以下はあくまでも昨シーズンのデータである。それでもやはり、遠藤渓太が所属し、原口元気が加わったウニオン・ベルリンの特徴はハッキリしている。

『Transfermarkt.de』の算定する選手の市場評価額ではリーグで下から2番目で、約75億円(約5700万ユーロ)だ。これはバイエルンの12分の1以下。平均年俸はリーグで3番目に低く、総額は約23億円(約1729万ユーロ)とJリーグのクラブでも対抗できそうな額だ。同じドイツで比べると1位バイエルンの約14分の1、2位ドルトムントの約7分の1だった。

 お金がないということはサッカー界では、独力で局面を打開できる選手が少ないということを意味する。ただ、それでも工夫次第で格上とされるチームを倒していくことができる。それがサッカーの面白さである。

 選手にかけられる予算がリーグで16~17番目のウニオンが、昨シーズンは7位に食いこんだのだから。

— ウニオンの戦い方は日本代表の参考になる

 フィッシャー監督には選手起用の妙と、シンプルな戦術を徹底して植えつけるという2つの魅力がある。

 今回は後者の、彼のシンプルな戦い方のルールについて深掘りしていく。

 それはW杯やオリンピックのような舞台では格上と戦うことになる日本代表に参考になる部分であり、新シーズンから2人の日本人選手がどう活躍するかを予想できるからだ。

 2020-21シーズン大躍進の要因の1つが守備力で、このシーズンで王者バイエルンに一度も負けなかった唯一のチームだ。

 彼らが34試合で許したのは、43ゴールだけ。リーグで4番目に少ない失点数だった。

 失点が少ないのは、守備ブロックを敷いてから最終ラインが相手の攻撃的な選手をマンマーク気味で守ることを基本にしつつ、いくつかのシチュエーションではアグレッシブに前からプレスにいくこともできるチームだったから。

 4バックでも、5バックでもきちんとブロックを作って、守備をする。相手陣内でボールを奪いに行くようなケースはまれだ(相手陣内でのスローイン、相手のゴールキック、ビハインドの試合終盤などは除く)。

 だから、プレスの強度を示す指標の「PPDA」でも下から4番目。プレッシングサッカーとは対極に位置している。

— 相手に押し込まれるリスクがあっても

 そのうえでウニオンの最終ライン付近にきた相手アタッカーにはマンマーク気味でついて、彼らが下がってボールを受けようとするときにもしっかりついていく徹底ぶりだ。

 確かに、相手に押し込まれて、自陣の深いところでプレーするのはリスクがある。

 しかし、守備の原則ともいえる”危険なところに来た選手をしっかりつかまえる”ルールは徹底している。ドイツ2部ではマンマーク気味で守るチームも多いのだが、1部では決して多くない。ただ、シンプルでも基本的な部分を徹底しているから、強いのかもしれない。

 もちろん、守備の硬さだけで躍進できるほど甘い世界ではない。守備をベースにしたうえで、攻撃でもそれなりに奮闘しているからこそ、上位に食い込める。リーグ11位となる50得点のパターンもハッキリしているのだ。

— 大まかな得点パターンは2つある

 大まかな得点パターンは2つだ。

 1つはセットプレー。強みとなるのはDFラインに背の高い選手をそろえていること。例えば昨季のレギュラークラスのCB(センターバック)3人の身長はロビン・クノッヘが190cm、マービン・フリードリヒが192cm、ニコ・シュロッターベックも191cmだった。

 これだけの選手を並べられるのはDFラインを低く設定していることとも関係している。裏をとられたときの対策を考えないでよいから、高さと強さ(と後述する足下の技術)に特化できる。

 その高さは攻撃でも武器になる。20-21シーズン、CKからの得点がリーグ最多タイで、セットプレーからの得点も3位タイ。19-20シーズンに至っては、セットプレーからの得点数がリーグ最多だった。

 そして、もう1つの得点パターンは以下のようなものだ。

— 前線にスペースを空ける2つのパターン

 自分たちが素早い攻撃でゴールに迫るために、前線にスペースを空ける。

 そこにウニオンの攻撃の最大の特長がある。では、具体的にどうするのか。2つのパターンがある。

<パターン1:守備時のカウンター>

 これは守備の特長とも連動しているところで、想像しやすいだろう。守備ラインを下げれば、相手は前がかりになって攻撃をしかけてくる。そうなれば、ウニオンがボールを奪えば、相手の背後には広大なスペースがある。

 そして、ボールを奪ったときに、前方へ一気に出て行く。

<パターン2:相手のハイプレスを誘う、丁寧なビルドアップ>

「ウニオン=守備的」というイメージは間違っていない。ただ、その一方でウニオンの試合を見た多くの人がこんな印象を抱くはずである。

「ウニオンには足元の技術がある選手が意外と多いね」

「ウニオンがあんなに丁寧にビルドアップをしていくんだ」

 ゴールキーパーから丁寧にパスをつないでいくから、相手はボールを奪おうとハイプレスに来るのだが、それをかなりの確率でかわすのだ。

 もっとも多いのが、リベロの両脇にいるサイドのCBとウイングバックとが角度と距離に気を配りながら繰り出すワンツーパス。それによって面白いようにマークをはがしていく。そこからプレスの第一波と第二波をかわした攻撃陣が、一気にゴールに迫る。
2つのパターンをベースに、ウニオンはゴールに迫ろうとしている

 相手がハイプレスをかけに来ている――ということは、相手DFラインの背後、ウニオンにとっての前線に大きなスペースが広がっていることを意味するのだ。

 ただし、戦い方は臨機応変である。

— 遠藤がインタビューで語っていたこと

 バイエルン、ドルトムント、RBライプツィヒなど強豪との対戦時、およびアウェーなどで劣勢が予想されるときには、最初からカウンター攻撃にほぼ専念する。あえて4バックの4-5-1にして、危険なビルドアップは廃し、攻撃は1トップと両サイドのMF2人の計3人で完了させる形が多い。昨シーズン後半戦で出番を増やした遠藤がバイエルン戦やドルトムント戦でスタメンだったのもそれゆえだ。

 遠藤は5月の本サイトの筆者インタビューでもこう語っているほどだ。

「たしかに、強い相手の時によく使われますよね。(中略)守備に追われる時間が長くなっているときに、僕みたいな選手がいると、カウンターで陣地奪回できると思ってくれているのかもしれませんね」

 ゴールの取り方にそのような特徴があるウニオン。だから攻撃にかかわるデータで目立ったものがなくても、2つの指標ではリーグでトップに立っている。

 走行距離: 1試合平均120.3キロ

 オフサイド数: 85回

 つまり、彼らは前線にスペースを作り、オフサイドぎりぎりのパスからチャンスを狙うのだ。

 このときキーとなるのが、自陣の低いところから相手ゴール前まで駆け抜ける「長距離のラン」とスペースを一気につく「スピード」である。

 そして、ここまで説明すると原口と遠藤がこのチームに必要とされる理由がわかるはずだ。

 実は原口は20-21シーズンの2部で走行距離は全選手トップ、スプリント数でも4位なのだ。最も走行距離の長いチームが、2部で最も走った選手の獲得に動く――というのは実にロジカルだ。

— ハリルの追い求めていたスタイルに似ている?

 それだけではない。ウニオンのサッカーを見ていて思い出すのは、かつて日本代表を指揮したヴァイッド・ハリルホジッチの求めていたサッカーだ。

 ハリルホジッチは日本代表監督就任後の最初の活動となった2015年3月には、あえてラインを下げることで前線にスペースを作るように求めていたし、守備でもマンツーマン気味に相手選手をつかまえることを求めており、それゆえに彼は「デュエル」を強調した。

 そして、そんな監督に最も評価されていた選手が原口であったことに異論はないだろう。

 彼が代表に定着したのも、ハリルホジッチのもとで日本人として初めてW杯最終予選で4試合ゴールを達成したという実績があったからこそ。その意味で、ウニオンのサッカーとの相性は良い。なお、ウニオンでは主にポジションは「8番」と呼ばれるインサイドハーフやトップ下を任されることになりそうだという。

— 遠藤のドイツ移籍はレアケース

 もちろん、遠藤もそうだ。彼への評価の高さは、近年の日本人選手としては”レアケース”の移籍だったことからも明らかだ。昨夏、遠藤は横浜F・マリノスから移籍したが、直接ドイツ1部クラブに加わるのは2017年夏の鎌田大地以来、実に3年ぶりだった。

 その理由は、以前よりもJリーグとブンデスリーガのレベルの差が広がっていることに加え、近年の日本人選手の移籍が低年齢化しており、いきなりブンデスリーガ1部でプレーするのは、2010年代前半とは比較にならないくらい難しくなっているからだ。

 にもかかわらず、遠藤はいきなり1部のクラブに移籍できた。それは日本人に珍しい、シンプルなスピードで勝負できるウインガータイプであること。そんな彼の特長をウニオン側が評価したからだ。

— クルーゼも太鼓判を押している

 東京オリンピックのドイツ代表にオーバーエイジ枠として選ばれたマックス・クルーゼも太鼓判を押している。

「ケイタは1対1のシチュエーションで多く相手を抜ける選手だ。なぜならスピードがあるから。そういう局面は、ケイタがチームを助けられる最高のチャンスになる」

 ここまで見ていても、ウニオンのサッカーと2人の相性が良いことは明らかなのだが、それだけではない。

 ウニオンが昨シーズン、バイエルンに一度も負けなかった唯一のチームであることは先に紹介した。その一方で相手に引かれたときには途端にもろさを見せていた。

 例えば、ウニオンがリーグ戦で唯一連敗したのがアウクスブルクだった。アウグスブルクは13位で、ウニオンと対戦した際にはリーグでボール保持率が最下位のチームだった(最終的には下から2番目の17位)。

 相手に引かれてしまうと、途端に良さが出なくなるのがウニオンだったのだ。

 ただ、フィッシャー監督も手をこまねているわけではない。そして、その解決策として日本人選手2人に期待しているのだ。

— 原口、遠藤が解決策を提示する存在に

 原口が相手に引かれた試合で「絶対に攻撃でも違いをつくれる」存在として期待されていることは10日公開のインタビューでも明かされている通りだ。

 遠藤についてもそうだ。今季の遠藤は相手に一方的に攻められるような試合で長く起用されてきたが、今後はそれ以外にも期待をかけているようで、フィッシャー監督はこう話している。

「相手が低いところまで引いてきたときには一対一のシチュエーションを挑まないといけないことになる。そのときにはケイタが解決策を提示してくれる」

 昨シーズンの大躍進により、新シーズンでは新設されるUEFAヨーロッパカンファレンスリーグに挑戦することになったウニオン。

 彼らが見せた格上との賢いサッカーは、日本人にとっても大いに参考になる。そして、そんなチームに新シーズンは2人の日本人が加わるというのは、今後の日本サッカーの行く末を考えるうえでも実に興味深いことなのだ。

 
 

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[Pinterest]横浜F・マリノス所属(神奈川県立瀬谷高等学校OB) 遠藤渓太選手の写真をただひたすらに拾い集めるボード。

2015/09/02 [ユースからの昇格を発表]遠藤渓太(えんどう けいた)@横浜F・マリノスユース/神奈川県立瀬谷高等学校[2015-2016 移籍/新加入/契約更改]
2021/04/30 [ウニオン・ベルリン(ドイツ1部)への完全移籍を発表]遠藤 渓太(えんどう けいた) @keita_ed [2021 移籍/新加入/契約更改]
 
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