夕刊こけまり:今日の横浜F・マリノスまとめ(2021/3/1) #fmarinos


夕刊こけまり:今日の横浜F・マリノス(まとめ)

(´-`).o0(2021/3/1(月)ホームゲームの演出がガラッと(?)変わるみたいー)
 
 

アンカー(目次)

1.横浜F・マリノスオフィシャルサイト
2.今日の練見(れんみ)
3.Twitter / Instagram
4.Webニュースログ 
 
 

横浜F・マリノス オフィシャルサイト

株式会社CTC物流 オフィシャルスポンサー決定のお知らせ | ニュース | 横浜F・マリノス 公式サイト
(´-`).o0(わぁい新スポンサー。ロコさぬ、新スポンサーだいすき。ガラス・スチール・アルミのオールラウンダー|株式会社CTC物流)

トリコロールワン スタジアムショップ 営業再開及び3月営業日のお知らせ | ニュース | 横浜F・マリノス 公式サイト
(´-`).o0(3月は毎週土・日に営業)
 
 

今日の練見(れんみ)

(´-`).o0(非公開)


 
 

Twitter / Instagram

(´-`).o0(none)
 
 

Webニュースログ

2021/02/28 3/3にお披露目! 今季横浜FMが挑むファンとの新たな結び策とは? | Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ

— コロナ禍の静かなスタジアムで感じた“音の重要性”

 スタジアムの雰囲気作りに欠かせない要素の一つが、ファン・サポーターの応援、歓喜、鼓舞という声援だ。ただ、昨年、一変した。新型コロナウイルス感染症により、スポーツの会場には様々な制限が設けられ、多くのサッカーファンも「音のないスタジアム観戦」を経験した。選手の指示出しの声や息遣いまでもがスタジアムに響き渡る。新鮮な体験ではあったが、やはり何かが物足りなかった。さまざまな制限下でもコロナ以前の雰囲気を出したい。新たな世の中で、ファン・サポーターとスタジアムで結びつく新たな施策を横浜F・マリノスが打ち出す。

   ◇   ◇   ◇

 横浜F・マリノスが、スタジアム演出を一新する。大きく変わるのは選手紹介時に流れる音楽だ。この理由について、マーケティング本部FRM事業部の永井紘氏は「これには明確な理由がある」と語る。

「ホームゲームで起きたことをYouTubeやSNSで紹介する時に、オリジナルの音源ではなかったので自由に扱うことができませんでした」

 横浜FMは昨年、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に参戦した。そこで、ACL用とリーグ戦用に2パターンの選手紹介映像を準備していたという。

「昨年はコロナ禍で選手紹介の映像をファン・サポーターの皆さんが非常に楽しみにされていたので、SNSにアップしようと思っていました。でも、オリジナル音源ではなかったので自由に使用することができませんでした。そこで、オリジナルを作成することでSNSなどクラブオウンドメディアにも使用範囲が広がるのではないかと思いました」

 認識はしていたが、なかなか手をつけられていなかった。しかし、昨年のコロナ禍で状況が一変した。無観客で再開されたJリーグは段階的に入場者数の制限緩和を行い、スタジアムには徐々に人が戻ってきた。しかし、人はいるが、話し声は聞こえない。感染予防の観点から声を出すことが規制されているため、人々の発声がないのだ。スタジアム周辺でも、観客席でも、コンコースでも、それはとても静かな光景だった。そのため、逆にスタジアム演出に使用される音楽が、より耳に残ることになった。

「遊園地では、入場ゲートをくぐったら音楽が流れている。その音楽のおかげで非日常の世界に入ることができます。今までは、大勢のお客様に来ていただき、皆さんの大きな声、歓声がスタジアム観戦の空間を作っていたと思います。ですから、今まではそんなに気にならなかったのですが、昨年のコロナ禍で、特に入場者数の制限が緩和された後半は、スタジアムの音がすごく気になってしまった。もしかしたらコロナ禍だからこそ、“音の重要性”が相対的により上がっているのではないかと思ったのです」

 そこで、これまで薄々感じていながらも着手することができていなかった“音楽”の改善に取り組むことになった。今シーズンは日産スタジアムのコンコースでも音楽を流す準備を進めている。

— 日本一、世界一を目指すこだわりのスタジアム演出とは?

 メインとなるのは、日産スタジアムやニッパツ三ツ沢球技場の大型ビジョンで、キックオフ前に流される選手紹介映像だ。横浜FMでは音楽・映像・撮影・編集までのすべてを一貫してクリエイティブ集団が制作しており、今年はオリジナル曲の音源も制作した。

 ホーム開幕戦当日まで微調整を続けるこだわりを見せるのが、「日本一、世界一、いいものを作る」ことを心掛けている株式会社エヌディーヴイの小宮清明氏だ。

「横浜の街をホームタウンにしているのでスタイリッシュで、かつ先端的な印象を受ける楽曲になるように心掛けました。トレンドを抑えつつ、チームカラーのトリコロールは正義やヒーロー感もするので、そのあたりも曲に反映できたらと。声を出して応援ができない状況が続く場合には、ファン・サポーターの皆さんのアクションは手拍子だけになります。そこで、手拍子しやすいリズムやスピード感を強く意識しました」

 クラブ側から小宮氏に出された主なリクエストは、①手拍子しやすい音楽であること、②BPM(Beats Per Minuteの略でテンポのこと)をこれまでの曲と合わせること、③クラブサウンドやEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)に変更することの3つだ。これらを受けて小宮氏がクラブに提出した候補曲はABCの3パターン。Aはこれまで使用されていた楽曲の流れを汲み、Cはこれまでの曲調とは全く異なる。Bはその中間といったところだが、クラブが最終的に選んだのは、Cだった。

「僕らはAが選ばれると予想していました。でも、Cが選ばれたと聞いて、クラブとして本気でガラリと変わることを望んでいると感じました」

 とはいえ、小宮氏自身も楽曲的にはCを推していた。

「個人的にいいと思っていたのはCでした。これまでとは思いっきり変わった楽曲だったので、これが選ばれたらいいなと思っていました。実は、先に制作したのはBとCで、それがあまりにもこれまでとは違い過ぎていたので、ちょっと心配になってあとからAを作ったのです。だからCが選ばれたことは意外でしたし、逆に『ヨッシャー!』って嬉しかったですね」

 実は、横浜FMの選手紹介映像はJリーグでも評判が高い。アウェイ側のチームスタッフやファン・サポーターが映像に見入り、「かっこいい」と口にするのを聞いたことがある人もいるだろう。その評判の高さは、選手たち自身も認識している。

「撮影の時は、選手の皆さんがものすごく協力してくれます。ちょっと照れながらも、指示を出せばすぐに対応してくれる。サッカー選手なのに、なかなかできることではないと思います。選手たちも毎年期待していただいているのだなって感じます。映像制作で心掛けていることは、監督や選手の姿や魅力をありのまま見せること。派手に見えますけど、あまり脚色せずにそのままを見せるように仕上げているのです」

 あくまでも評価・判断するのは、スタジアムで映像を見る観客だ。小宮氏は毎年ホーム開幕戦には、観客席でファン・サポーターの反応を見て確認しているという。

「選手紹介映像の前に流れるイントロの部分で感極まるのか、涙を流している方もいらっしゃいます。キックオフに向けて感情を高めていきたいというこちらの取り組みと、皆さんそれぞれの感情が一致したと感じた時に、とても喜びを感じます」

 他クラブではウォーミングアップ中などに選手紹介映像が流されることもあるが、横浜FMの場合は、キックオフのために選手が入場する直前のタイミングで放送される。そして、選手紹介前にイントロが入ることもポイントだ。

「イントロの部分は、ファン・サポーターの皆さんが集中して映像を観ていただいている。そのスタジアム全体が集中している感じと、続く選手紹介でボルテージが高まって選手の入場を迎える展開は、これからも継続していければと思っています」

— 今年取り組むのはコンテンツの充実とメディアリレーションの強化

「コロナ禍でサッカーに限らず、スポーツ界全体への関心が下がっているところに非常に危機感を持っています」

 そこで永井氏は「コンテンツホルダーとしてのコンテンツの充実とメディアリレーションの強化が必要だ」と分析する。

 試合日以外でのクラブとの接点が薄れてしまっている現状を顧みて、どうやって試合日以外でクラブとの接点を作れるか。話題となるタッチポイントを作れるか。そこで今年は、ファン・サポーターとのエンゲージメントをさらに高めることに力を入れたいと考えている。

「オフ・ザ・ピッチも含めてクラブはいろいろなことをやっているのですが、どこまで伝わっているのか。本当に伝えられているのか。だから、もっと積極的に出していきたいと思っています。最近は、オウンドメディアで実施する風潮になっていますが、これまでのようにマスメディアの皆様、サッカーメディアの皆様はもちろんですが、それ以外のメディアの方にも記事にしたいと思ってもらえるような情報を提供していきたい。それが結果的に、普段クラブと接していない人たちに対しても、情報が届くルートになると思っています」

 もちろん情報発信を増やすだけではなく、コンテンツホルダーとして新たなコンテンツを生み出すことの重要性も感じている。これまでコンテンツホルダーとしての強みを生かし切れていなかった反省点を踏まえ、昨年後半にはLINEプレミアムコンテンツを開設し、ファンとの接点を増やした。

「昨年行ってきたLINEライブもそうですが、今までクラブとして出していなかった部分を出していきたい。クラブが出したもの、メディアの皆さんが書いていただいた記事を起点に、ファン・サポーターの皆さんが盛り上がれることが理想です。皆さんが自発的に発信したくなるようなコンテンツを、クラブとして作っていかなければいけないと考えています」

 来場者データを見れば、危機感を拭うことはできない。15年ぶりにJ1優勝を果たした2019シーズン、スタジアム観戦に1、2回訪れた人の約8割が昨季は一度も来場しなかった。仮にコロナ禍が過ぎて以前の生活に戻れたとしても、一度クラブから心が離れた人に、スタジアムから足が遠のいた人に再び戻ってきてもらうのは容易ではない。だからこそ、常にファン・サポーターとのエンゲージメントを高めることが大事だ。

 すべては“ワクワクドキドキ”を届けるために――。3月3日、ホーム開幕戦。ニッパツ三ツ沢球技場でルヴァンカップ・グループステージ第1節が18時にキックオフされる。2021年、王座奪還とともに、横浜F・マリノスの新たな挑戦が始まる。

 
 
2021/02/26 【インタビュー】横浜FM小池龍太「僕の人生はもっと苦労が多かった」JFL→欧州の“シンデレラストーリー”を導いた、いくつもの決断 | ゲキサカ

 横浜F・マリノスのDF小池龍太は、JFLから社会人サッカーキャリアをスタートし、J3・J2・J1と着実にカテゴリを上げてきた数少ない選手だ。2019-20年にはベルギーで念願だった欧州リーグにも挑戦。そのトライはコロナ禍による所属クラブの財政難で志半ばに終わったが、常に自らの力を試される舞台に身を置き続けてきた25歳に、数奇な経歴の裏で行っていた節目での決断とステップアップへの思いを聞いた。

―(取材時点で)これから2次キャンプが始まるとのことですが、ここまで調整はどのように進んでいますか。
「まずはF・マリノスのフットボールを自分たちが体現していくという中で、ベースの部分といいますか、これまで積み上げてきたものをボールを使った中で再構築するというトレーニングをしています。この時期は素走りのトレーニングをするチームもあるんですが、F・マリノスではボールを使ったトレーニングの中で、ベースの部分を自分たちの戦術に落とし込むことができている。いい調整ができていると思います」

―昨季はシーズン途中の加入だったので、キャンプから合流するのは初めてだと思います。新鮮なものはありますか。
「昨年の夏前に加入して以降、ずっと試合が続いたので、戦術を理解するのに時間がかかってしまいました。また試合の中で見つかった自分の課題を練習で克服できないという状況に陥ることもあったので、今年はキャンプに課題を持ち込むことができ、自分のスキルアップや周りとのコミュニケーションの質や量を上げていける大事な時間になっています。そういう意味では、スタートから入れるということは今後にも関わる大きなメリットだと思っています」

―昨季はコロナ禍の影響で凄まじい過密日程となりましたが、どのようにシーズンを総括していますか。
「本当に試合だらけだったという感覚です。その中で、自分たちらしさを出し切れなかったシーズンだったので、悔しい1年でした。F・マリノスはもっとできるチームですし、もっとやらないといけないという葛藤も多かったです。個人的にも昨年F・マリノスに加入する前には、海外での挑戦に区切りがついてしまい、もう一度這い上がるというシーズンだったので、心情や身体的にも難しく苦しいシーズンでした」

―そうした中、先ほど語っていたような自身の課題はどのようなところにあると感じていましたか。
「試合で全てを吸収しないといけないという中で、探り探りにトレーニングや試合をやっている部分があったので、そこが僕の中で悔いが残っているところです。今季はそういったところを全て克服して、もっとアグレッシブにやって、監督やチームメートの信頼を勝ち取れるようにやっていきたいと思っています」

―チーム内にも昨季の悔しさを乗り越える気運のようなものは感じますか。
「悔しさといいますか、この1年をより良いものにしていきたい、またチャンピオンになるんだというものを誰よりも強く掲げてくれているのが(アンジェ・ポステコグルー)監督なので、そういったボスの意気込みや熱量というものが自然と僕らを引き上げてくれています。また僕らも、自分たちからそういった熱量を出していこうというポジティブな雰囲気の中でトレーニングができています。徐々にモチベーションも上がり、トレーニングの強度や激しさも上がっている中で、全員がライバルでありながら協力をし合い、良い雰囲気で取り組めたらと思っています」

―ここからは過去のことについても聞かせてください。小池選手が現在のようなプレースタイルになったのはいつ頃ですか。
「サイドバックをやり始めたのは中学2〜3年の頃です。当時は前目のアタッカーポジションで勝負したいという気持ちが強かった中で、JFAアカデミー福島の当時の監督が『これからのサッカー界はサイドバックが試合をつくったり、ゲームをつくるポジションになるんだぞ』ということを熱く語ってくださって、『プロになるのであればそういったポジションはすごく魅力的だし、やってみたらどうか』という話をしていただき、サイドバックでプレーするようになりました。当時から攻撃は好きだったので、最初はどうしても前に行くこと、攻撃することが多かったんですが、時が経つにつれて攻撃してくる選手を止めることも楽しくなってきましたし、ゲームをつくることの楽しさもわかってきました。監督が言ってくれたことを徐々に感じられるようになっていた形です」

―その後はサイドバック一本でしたか。
「たまに右サイドハーフをやることもありましたが、右サイドバックでプロになろうというふうになっていきました。それまではトップ下もやっていました」

―コンバートされた時には、長友佑都選手や内田篤人選手らの活躍で「日本人のサイドバックが世界で通用する」と言われていたような時代でしたか。
「そのもう少し前ですね。まだ当時は全然言われていなかったと思います。僕がやるようになって2年くらいしてから、長友選手、内田選手がサイドバックとして徐々に取り上げられるようになってきていた記憶があります」
(※JFAアカデミー福島U15在籍は2008〜11年。長友、内田の欧州移籍は10年夏)

―サイドバックをやるとなった時、当時はどのような選手と自分を重ねていたんですか。
「それが本当にあまりいなくて、僕自身もすんなりサイドバックになれたわけではなかったです。思春期というのもあって点を取りたいという気持ちが強かったですし、ポジションに納得はしていたけれど前線の選手に憧れていました(笑)。なので、まずは自分がやっているプレーを見て、どうしたら自分はうまくいくのかとか、何が自分に足りないのかというものを補うことで精一杯でした。自分ができることを整理していった中で、ようやく日本代表の両サイドバックであったり、海外ではダニエル・アウベス選手であったり、徐々に好きな選手がサイドバックになっていきました」

―当時はまだ前線の選手に憧れがあったんですか。
「メッシ選手、クリスティアーノ・ロナウド選手にはすごく憧れていましたし、あのように多く点を取る選手がプロの世界に入れば大切なのかなという認識でいたので、そうではない生き方といいますか、そういった選手を支える選手がどれだけ重要なのかということは中高年代で徐々に理解していったと捉えています」

―そういったプレースタイルの変化に適応していったことに加えて、これまでの経歴も目を引きます。どのような思いでキャリアを選んできましたか。
「よく“シンデレラストーリー”と綺麗な言葉で特集してくださったりして、それはすごくありがたいことですし、すごくうれしいことなのですが、僕の人生はもっと苦労が多かったなと思います。いまだから笑えるようなことも当時は結構苦しかったですね。ただ、JFL(のレノファ山口FC/当時)でスタートして1試合目に出た時、4年でJ1に行きたいですという言葉を発してきて、自分で有言実行することができました。また(柏レイソルで)J1に上がってからは2〜3年で海外に出るという目標もクリアできました。そのために努力という中では目標というものが大事で、そういった目標に向かって地道にトレーニングしてきた結果、順序よくステップを踏めたと思います。その気持ちはいまも昔も変わりません」

―さらに振り返ると中学でJFAアカデミー福島に入ったことも、小学6年生には重い決断だったと思います。
「失礼な話なのかもしれませんが、たしかに当時はJFAアカデミー福島がどういうところなのかをわかっていなくて、小学校の時に所属していたチームの監督に『こういったチームがあって、面白い取り組みだと思うし、プロになるのであればそういった決心や決断も大事だと思う。トライしてみるか』と言われてセレクションを受けてみました。正直、合格するとは思っていなかったので、合格した時はびっくりしましたけど、それ以上にワクワク感が強かったです。ただ、いざ入学してみて、親元を離れる寂しさだったり、全員が初めて会う人だったということもあって苦労は大きかったです。それでも、同じ苦労を共にする同級生が15人いたことはチームとしても大きかったし、いまも年に一度、みんなで顔を合わせて話し合う家族のような絆を持つメンバーがいたことで、苦労を乗り越えられたと思います。いまでも各方面で一人一人が頑張っているので、お互いに刺激をし合っていて『自分も頑張らなきゃ』と自分を奮い立たせられる要因になっています。プロになるためというだけじゃなく、一人の人間として育てられたいい場所だったなと思います」

―JFAアカデミーでは松本昌也選手(磐田)が一つ先輩で、金子翔太選手(清水)や安東輝選手(松本)と同世代ですよね。彼らを筆頭に世代別代表に入っていた選手も多かったですが、ご自身の立場としてはどのように捉えていましたか。
「僕は世代別も含めて日本代表には一度も選ばれたことがないので、うらやましかったというのが一番大きかったです。やはり同じチームから日本代表選手が出て、日本を背負って帰ってくるということのうらやましさと、そして悔しさは強かったです。そうやって区別される中、このままプロになれるのかなという不安もありましたし、どうしたらプロになれるんだろうとずっと考えていました。ただ、それも含めていろんな準備の部分に取り組み、いまのままじゃダメだなという根本的な考え方がついて、『次の日も、その次の日も』というレベルアップにつながったのかなと思っています」

―「本当は俺もあれくらいやれる」というよりは「どうしたらやれるか」というメンタリティーだったんですね。
「どうしたら……というのもありましたし、うらやましいという気持ちもありつつも、自分をけっこう客観的に見ることができていたかなとも思っています。代表に行くことが全てではないし、最終的に自分がどうなりたいのか、どうあるべきなのかということを客観視できていました。そうやって自分がいまどういう立場なのかとか、どういう人間なのかというところが構築された時代だったと思います」

―客観視できていたからこそ、難しい進路を決めることができたのだと想像します。高校卒業時には大学に進むという選択をする選手が多い中、JFLの山口に進んだのはどのような思いがあったのですか。
「あの時は自分の中でも1、2を争うくらい悩んだ時期でした。というのも、まずはプロになりたいという明確な目標がある中で、プロとして所属するクラブがないという明確な結果がありました。その状況を目の当たりにした時に『足りないものがあるから大学に行くほうがいいんじゃないか』という自分がありながらも、『それだとプロになれない』と思う自分との葛藤がありました。ただ、やはり『プロとして人生を歩みたい』という強い気持ちがありました。観客の方からお金をもらって試合をすることで、自分のプレーを見せられるというところがプロフェッショナルだと考えています。もちろん大学に行って頑張ればプロにはなれるんですが、『サッカーへの欲がどうやったらより強くなるか』という自分の生き方も考えると、ファン・サポーターの方々がお金をかけて自分のプレーを見に来てくれるという環境でプレーしたほうが自分が成長するんじゃないかという自覚がありました。だから僕の中では大学に行くことはできないなということで、アカデミーのコーチの知り合いが山口の監督だったので、セレクションを受けにいかせていただき、加入できることになりました」

―そういった決断を着実にし続けた上で、ここまで歩まれてきたことと思います。なかなか途中で挫折する選手も多い中、ここまで来ることができた自分のことを褒めてあげられるなと思う点はありますか。
「極論、僕は『どこにいるか』よりも『どこで何をするか』が一番だと思っていて、たとえばもし僕が高校を卒業してすぐにJ1の選手になっていて、そこで『プロになれてOK』と思うような選手であれば、いまはここにいないと思います。そうではなく、契約金や年俸がゼロというところからサッカーに必死に打ち込み、将来の自分を見据えながら『山口の地で何をするか』『どういう自分になりたいか』というところがしっかり明確であったことや、それを一日も妥協せずにできたことが大きかったと思います。自分にとってその3年間は誇らしいことですし、そのスタートが山口であったこともすごく恵まれていました。そこはいまの自分をつくってきたもので、今後の自分も変わらないものだと思います。僕の中ではとても良い3年間だったなと思いますし、良い時間の使い方をしたなと褒めたいです」

―この先にはJFAアカデミー出身者初の日本代表という立ち位置も見えてくるところにいらっしゃると思います。チーム、個人ともに今後の目標を教えてください。
「まずはチームとして、今年タイトルを奪還する、もう一度Jリーグ王者になるという目標を強く持っています。チーム全体がそこに向かって進んでいるし、掲げないといけない目標だと思っているので、今季を終えた時に有言実行できるよう準備しています。またそれが現実になるよう、自分たちの状況も考えながら、F・マリノスのフットボールをより大きなものにできるよう取り組んでいきたいです。また個人としては、そういった日本代表などの目標はありますが、個人的にはまずはワンシーズン怪我をしないこと、そして試合に出続けることです。その先にあるものはデザートやご褒美であって、誰しもがなれることではないし、自分で選べるものではありません。自分が見せた頑張りの中で、選んでくださる方にそこを評価していただければうれしいし、もし選んでもらえたら自分も最高のパフォーマンスができるようF・マリノスで結果を残したいと思っています」

―最後にスパイクについて教えてください。スパイクに求めるものはどういった要素ですか。
「僕は軽さが重要ですね。見た目の上でも、履く時に見た目が重そうなものより、軽めな雰囲気があることを大事にしています。軽く見えるように見た目がスタイリッシュであることを気にしています」

―「見た目が軽そう」という感覚は他の選手からも聞いたことがあります。やはり気持ちの面で重要になりますか。
「そうですね。軽そうに見えると個人的なフィーリングで気持ちが上がります。実際はスパイクで変わるものではないのかもしれませんが、自分が速くなった気でいられますし、気持ちだけでもまったく違ってくると思うので、見た目はすごく大事だと思っています」

―デザインはいかがですか。
「デザインは派手なカラーが好きなので、より速そうで目立つ色だとテンションが上がります。それによって『これから仕事をするんだ』という気持ちになります」

―履き心地についてはどのようなものを求めますか。
「フィット感はやはり大事ですね。サッカー選手は足が仕事道具なので、どうしても靴ずれや合わない靴というのもある中で、プーマさんのスパイクは何を履いても合ったのでなんでもいけると思いました。最初は『フューチャー』を履いていたんですが、その後により軽量化された『ウルトラ』が出たので、一度履かせてくださいとお願いして、履かせていただくことになりました。軽いですし、あのようなソックスタイプの形なので『履きにくいんじゃないか』という声もあるようですが、実際は本当に履きやすくて、僕としては今まで履いた中で一番フィットしているスパイクだなと感じています」

―いま『ウルトラ』を気になっている選手に勧めるとしたら、どういうところが優れていると説明しますか。
「まずは出ているスパイクの中で一番軽いです。そして、軽さが一番の売りになっているかもしれませんが、フィット感もあります。あと意外と重要なのが『履く時の大変さ』です。ソックスタイプのスパイクは履きにくいものも多い中で、履きやすさもすごく考えられていると思います。靴ひもを結んだ時のフィット感は靴下を履いたような感覚になるので、自分の足にしっかりフィットしてくれる感覚があり、おすすめポイントだなと思います」

―今回『ウルトラ』シリーズの顔という形でスパイクに関するインタビューもさせていただきました。今後、小池選手に憧れて同じものを履きたいという子どもたちもいると思います。プロのサッカー選手はそうしたさまざまな形で影響を与えることのできる存在ですが、率直にどのように捉えていますか。
「ファン・サポーターにもそういう方がいらっしゃるんですが、『小池選手のプレーを見て子どもにスパイクを買いました』と言われるのは選手としてすごくうれしいことです。日頃から練習や試合をより一層頑張らないといけないなと思います。また憧れの選手になるためにプレーするということは自分もすごく大切にしていることなので、自分がさらに活躍することでこういったスパイクのモデルのことも伝えられればいいなと思います。また昔一緒にプレーしていた伊東純也がプーマさんの顔として頑張っているので、僕もそういう選手に並んだり、追い越したりできるように、日本を代表するような選手になっていきたいです」

(インタビュー・文 竹内達也)

 
 
2021/02/28 【2022年カタールへ期待の選手vol.64】2019年J王者のポステコグルー監督が才能を高く評価。18歳のドリブラーは高みを目指す/樺山諒乃介(横浜F・マリノス/FW)【超ワールドサッカー】

「彼はまだ若い。キャンプでチャンスをつかみ、開幕戦でデビューした。彼にとっては悔しいデビュー戦になったし、ホントに残念な結果だったが、まだまだ伸びしろがある。これからしっかりと成長を見ていきたいし、楽しみにしています」

2020年Jリーグ・天皇杯の2冠・川崎フロンターレに2019年J1王者の横浜F・マリノスが挑んだ26日の2021年J開幕戦。序盤から川崎Fが圧倒的にボールを支配し、家長昭博が立て続けに2ゴールを奪う中、アンジェ・ポステコグルー監督が高評価したトリコロールの18歳・樺山諒乃介が爪痕を残した。

横浜FMでは2007年の長谷川アーリア・ジャスール(FC町田ゼルビア)以来という高卒開幕スタメンを勝ち取った背番号35は、相手最終ラインのジェジエウやアンカーのジョアン・シミッチに積極果敢にプレスをかけにいき、アグレッシブさを前面に押し出した。

そして前半39分にはジェジエウら2枚相手に得意のドリブルでしかけ、緩急をつけながらかわしてみせた。ゴール前に送ったラストパスには誰も反応せず、得点には至らなかったが、プロデビュー戦で思い切ってよさを出しに行ける強心臓ぶりが大いに光った。

2点のビハインドを巻き返すべく、ポステコグルー監督は後半から水沼宏太や前田大然ら実績ある面々を投入したため、樺山は45分で交代を余儀なくされた。が、王者相手に真っ向勝負に打って出た経験は大きな財産になったはずだ。

「スタメンと知らされた時は正直、嬉しかったです。キャンプからアピールしてきて、メンバーに入れたらいいなと考えていたけど、まさかスタメンとは思いませんでした。ただ、どれだけ自信を持って挑んでも、やっぱり王者はすごかった。楽しかったけど、全然自分のよさを出せなかったですね。どんな相手でも自分のよさを出せるようにしないといけないという課題が残りました」と本人も最高峰チームとの実力差を素直に認めていた。

大阪のRIP ACE(リップエース)FCに在籍した中学時代から注目を集め、興国高校時代には2018年U-16代表としてインターナショナルドリームカップに参戦するなど、大器の予感を漂わせてきた樺山。高校3年になる前の2020年2月には横浜FM入りが内定し、練習にも参加していた。他の10代選手よりは一歩早くプロの水に馴染んだはずだったが、川崎Fの連動したハイプレスとダイレクトパスを素早くつなぐ攻撃は想像を絶するものだったのだろう。

しかしながら、そこに食らいつかなければ明るい未来は開けてこない。横浜から日の丸を背負った川口能活(U-24日本代表GKコーチ)や中村俊輔(横浜FC)、齊藤学(名古屋)といった偉大な先人たちも、最初から順風満帆だったわけではないのだ。

中村俊輔の例を振り返ると、桐光学園からプロ入りした頃は線が細く、90分戦えるフィジカルを備えていなかった。そこで当時のアスカルゴルタ監督が後半25〜30分に投入し、徐々に強度に慣れるように仕向け、プレー時間を伸ばしていった。その結果、1年後には、岡田武史監督(現FC今治代表)率いる日本代表候補に呼ばれるまでになった。

かつてオーストラリア代表を指揮し、横浜FMをJ1王者へと導いたポステコグルー監督から才能を買われた樺山も少なからずチャンスを与えられるはず。そこでJ1の強度に適応し、攻守両面で獅子奮迅の働きを見せ、ドリブル突破という自身の武器を発揮できるようになれば、定位置確保も見えてくる。エウベルやマルコス・ジュニオールら外国人助っ人のコンディションが整っていない今はまさに千載一遇の好機。ここで畳みかけていくべきだ。

「自分のよさというのは、ドリブルで局面を打開することと、スルーパスやドリブルでチャンスメイクしてゴールをお膳立てすること。そうやって今回もチームの得点に関われるようにしたかったですね。前向きに仕掛けられる時にはもっと積極的にドリブルに行って、1回のチャンスでもゴールにつなげられるようにしたいと強く思いました」

本人は自身のやるべきことを明確に見据えている様子。それをいち早く早く具現化できるかどうかが肝心だ。幸いにして、今季の横浜FMにはYBCルヴァンカップもあり、若手の出場機会は増える。しかも3〜6月は超過密日程。どうしてもローテーションが必要になる。となれば、無尽蔵に走れる若さは大きな武器になる。そこを前面に押し出すことが、今の樺山に求められている。

2002年生まれの彼は2002年ワールドカップが横浜FMの本拠地・日産スタジアムで開催されたことを実際に見ていない世代。それでも、リバウド、ロナウド、ロナウジーニョの3Rが世界王者に君臨したことは知っているだろう。彼らが躍動し、世界を震撼させたピッチで10代のスター候補生が見る者を驚かすような仕事を見せてくれれば、日本サッカー界も活性化されるだろう。

昨今は久保建英(ヘタフェ)を筆頭に海外移籍した10代選手がやや停滞気味であるだけに、Jリーグの若手に気を吐いてもらう必要がある。2月27日の開幕戦でも阿部勇樹(浦和)や大久保嘉人(C大阪)らおっさん軍団の活躍が目立ったが、彼らから主役の座を奪い取る10代の台頭が大いに待たれるところ。

名門クラブで中村俊輔ら先人たちも達成できなかった開幕スタメンを勝ち取った樺山はその筆頭ではないか。貪欲に泥臭く前へ突き進み、新風をもたらしてほしいものである。

 
 
2021/03/01 樺山、ブワニカ、柴山、西尾、横山など。Jリーグ開幕戦で輝いた新鋭たち。(河治良幸) – 個人 – Yahoo!ニュース※一部抜粋

Jリーグが週末に開幕。昨シーズンは三笘薫(川崎フロンターレ)などのブレイクで大卒ルーキーに注目が集まりましたが、今シーズンは高卒ルーキーやJリーグのアカデミーから昇格したティーンエージャーも負けていないようです。

”金J”でいきなり注目を集めたのが横浜F・マリノスの樺山諒乃介。3トップの左ウィングで高卒ルーキーながらスタメン起用された樺山は川崎フロンターレの山根視来を相手に果敢なドリブルを見せました。中盤の組み立てが安定しない状況で、数少ないチャンスの起点になっていました。

一方の守備では川崎の多角的なビルドアップに対してポジションが定まらず、オフで山根に裏を取られてしまうシーンが何度もあり、最初の失点シーンも樺山が浮いてしまったところが要因になっていたことも確かです。

「18歳でまだ入ったばっかで仕方ないという人もいるかもしれないけど、プロとして、マリノスの一員として試合に出ているので、そんな甘いことは言っていられない。自分が出るからには守備の部分と戦術理解でもっと学んで、1年目とか関係なくそこは責任を持って成長していかないといけない」

そうした守備の課題もさることながら、攻撃でも一度しか可能性のあるシーンを作り出せなかったと樺山本人は反省しますが、山根が対応を1つ間違えていたら決定的なフィニッシュに結び付いていたかもしれません。

ルヴァン杯に向けても「マリノスの一員として戦っている以上、Jリーグとかルヴァンとか関係ないと思うので、1試合1試合、自分の全てをぶつけてマリノスのために戦いたい」と語ります。

 
 
2021/02/26 日産スタジアムの命名権更新 5年間: 日本経済新聞

横浜市は26日、日産自動車と結んでいる横浜国際総合競技場(日産スタジアム)などの命名権(ネーミングライツ)の契約を5年間延長したと発表した。契約金額は総額6億円。これまでは年1億5000万円の契約だったが、日産が経営再建中のため初めの3年は年1億円に減額し、残りの2年を年1億5000万円とすることで調整した。

2月末までだった契約期間を2026年2月末まで延長した。契約を更新したのは日産スタジアムのほか、小机競技場(日産フィールド小机)とスポーツコミュニティプラザ(日産ウォーターパーク)の3施設。

 
 
2021/03/01 マネーフォワードとF・マリノスが提携 キーマンらが語るスポンサーシップの新時代 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

いまだ出口の見えない新型コロナウイルスの感染拡大。大きな影響を受けた業界の1つが、スポーツ業界だ。

そんな逆風下の昨年10月、サッカーJリーグの横浜F・マリノスと金融系のウェブサービスを展開するマネーフォワードが、トップパートナー契約を締結した。この縁を結んだ1つのきっかけをつくったのは、シリアル・アントレプレナーで、現在はストリートファションブランド「WIND AND SEA」を展開する赤坂優だ。

世界中のスポーツチームがコロナ禍で窮地に立たされるなか、マネーフォワードが決断に踏み切ったその理由とは何だったのか。また、繋ぎ役を買って出た赤坂の思いはどこにあったのか。

マネーフォワード代表取締役CEOの辻庸介、franky代表取締役CEOの赤坂優、そして横浜F・マリノスと提携関係にあるシティ・フットボール・グループの日本法人(CFJ)代表の利重孝夫の3人に、いまだから明かせる契約に至るまでの舞台裏とスポーツマーケティングの未来について語ってもらった。

──横浜F・マリノスとマネーフォワードの契約にあたっては、赤坂さんとCFJが仲介役をされたのですね。

利重:昨年8月、日産スタジアムで赤坂さんから辻さんを紹介していただいたのが始まりです。すでにクラブのスポンサーであった赤坂さんが辻さんを試合に招待されていたんですね。

赤坂:僕はもともと横浜出身で、小学生当時からJリーグは大変盛り上がっていましたが、地元チームだったこともあり、ずっと横浜F・マリノスの大ファンでした。ホームゲームはすべて試合会場で応援したくて、毎週のように父親に三ツ沢球技場へ連れて行ってもらっていました。

エウレカを設立してからはスタジアムに足を運ぶ機会もめっきり減ってしまいましたが、2015年5月にM&Aが完了して経営がひと段落して落ち着いてからは、大好きな横浜F・マリノスのために何か貢献できることはないかと、ずっと考えていたんです。そんな折、起業家の友人を通して利重さんと知り合い、具体的にどのような形でのサポートが実現できそうかディスカッションを重ねた結果、2019年シーズンから「WIND AND SEA」として、スポンサーという形でクラブに関わらせていだくことになりました。

──横浜F・マリノスのスポンサーとなってからは、実際にどのような活動をされていたのでしょうか。

赤坂:キャンプ初日からシーズン終了まで、チーム活動の舞台裏を追い掛けたチーム密着のドキュメンタリーシリーズ「THE DAY presented by WIND AND SEA」(以下 「THE DAY」)のコンテンツ制作・提供をサポートしています。

— 「THE DAY」はこうやって生まれた

──「THE DAY」は他クラブのファンやサポーターの間でも話題になったコンテンツですね。どのような思いで制作されたのでしょうか?

赤坂:以前から、サッカー日本代表の「六月の勝利の歌を忘れない」というドキュメンタリーが大好きで、DVDを購入して、何度も擦り切れるほど観ていたんです(笑)。クローズドな練習風景や試合後のロッカールームでの様子など、選手たちのありのままのひたむきな姿を撮影・編集した貴重な映像で、こんなにも人の心は動かされるものなのかと肌で感じました。

こういった体験を、横浜F・マリノスのサポーターの皆さんにもお届けして、僕自身もファンのひとりとしてともに熱狂したいという思いがとても強かったですね。おかげさまで練習風景やロッカールームでの様子、試合後の選手のコメントなどまで収録し、より熱量の高いコンテンツに仕上がりました。

クラブ内では企画発案当初、制作費用の直接的な回収方法が見えない段階では、最終意思決定が困難な状況だったようですが、WIND AND SEAがスポンサーとしてサポートさせていただくことで、実現に向けて本格的に始動しました。「THE DAY」を世に送り出すことができて、今も多くのファンに支持いただいていることを思うと、とても感慨深いです。

こんなワクワクする体験を、他の起業家の方々にも是非味わってほしいという思いもあり、再度CFJさんを通じて、横浜F・マリノスさんと辻さんとのご縁のお手伝いをさせていただきました。

──トップパートナー契約をされて、マネーフォワードさんにはどんな反応がありましたか?

辻:驚くぐらい多くの方々から素晴らしい反響をいただきました。先日の「マネーフォワードDAY(2020年10月21日に開催されたJリーグ第33節名古屋グランパス戦)」の時も、「マリノス・ファミリーへ、ようこそ」と迎えられ、思った以上にチームから温かく受け入れられていることを実感しました。それがとても嬉しかった。スポンサーとクラブや選手たちの距離感がこんなに近いんだと、いい意味で驚きました。

実は、僕たちはそれまで2年ほど、スポーツの持つ可能性やスポンサーシップについて研究しており、いままでJリーグのほぼ全てのクラブの方たちとお話させていただいていたり、実際にスタジアムにも足を運んだりしていました。

いまの時代は、スポーツを家族や友人と楽しむカルチャーがすっかり根付いている。人々が可処分時間をスポーツに割く割合は、かなり大きいと思うんです。そのようにスポーツに対して可能性を感じていたところに、格好の機会をいただいたというかたちです。

僕たちマネーフォワードは、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションにやってきたのですが、そのなかで、横浜F・マリノスさんのサッカーに対する前のめりな姿勢に強い親和性を感じて、今回のトップパートナー契約に至りました。

— ITでスポーツの持つポテンシャルを拡大

──今後、トップパートナーとしては、どのような活動をされていく予定でしょうか?

辻:僕たちは、まだスポーツ業界では素人です。まずは外からは見えないスポーツ業界の内側の仕組みを、しっかりと学んでいきたいと考えています。

そのうえで、どうすれば僕たちの培ってきたものとチームとの間でシナジーを生むことができるのか、じっくり議論していきたいですね。こういう新しい取り組みは、すぐには成功しない。なので中長期的な計画を見据えて、いままでのスポーツ業界をきちんと理解したうえで、我々の業界のエッセンスを加えた取り組みをしていきたいです。

まずは、経営のデジタル化についてバックアップをしていきたいと考えています。企業経営もデジタル化を進めることで、コミュニケーションのスピードは格段に上がります。スポーツチームの運営も同じだと考えています。僕たちはバックオフィス向けのクラウドサービスを提供していますので、きっとお役に立てるはずです。

──今回のマネーフォワードさんの決断は、スポーツに投資したいという経営者が多いなか、これまで踏み込めなかった領域の扉を開いたと言えます。マンチェスター・シティを筆頭に世界中で11クラブを有するCFJから見て、これからのクラブとスポンサーの関係はどう捉えていますか?

利重:「スポンサーになる目的」をどう捉えるかですね。

これまで、そしていまでも、日本のスポンサーの形は純粋な「支援型」が多いです。しかし、欧米では、ほぼすべてが「投資リターン型」。加えて「社会課題解決型」というソーシャルグッドに立脚した目的も見られるようになっています。

そうした意味でも、今回のマネーフォワードさんとのトップパートナー契約は、日本でのスポンサーとクラブの新たな関係を示す、貴重な事例の1つになると考えています。

──FinTechのマネーフォワードとサッカーの横浜F・マリノスが手を組むことで、近年話題となっている「IT×スポーツ」という掛け合わせがまた一歩前進する予感がします。今後の「IT×スポーツ」の流れをどのようにお考えですか。

利重:業界全体の市場規模、つまりパイを大きくしていかない限り、日本のスポーツ業界を発展させていくことは難しい。そのためには、新しい技術や人材、企業を常に巻き込んでいくことが不可欠です。

スポーツビジネスとITとの相性は非常に良いのではないかと思っています。 DXの観点からもそうですし、いま多くの企業が注力している社会課題の解決についても、スポーツと ITが組むことで、できることはたくさんあります。

アフターコロナの時代に向けて、ソーシャルグッドな活動はますます重要視されることになるでしょう。スポーツを通じて、赤坂さんや辻さんのようなIT業界のプロフェッショナルである方々と、相互に優れた効果やリターンが生まれるプロジェクトをつくり出し続けることが重要だと考えています。

辻:ITの持つ力が、スポーツの持つ可能性を何倍にも増幅させる強力なエンジンになると考えています。スポーツのように、人々の感情を爆発させる力があるものって、そうそうないじゃないですか。

以前、(「THE DAY」誕生のきっかけにもなった)マンチェスター・シティのドキュメンタリー「オール・オア・ナッシング」を観て、とても感動しました。でも、あんなに必死でやっている選手の姿が、世の中にはまったく伝わっていない。スポーツの魅力はまだほんの一部しか知られていないんだと強く感じました。

それと、僕は日本のスタジアムもとても好きなんです。家族連れや女性だけでも楽しめるくらい安全で、誰もがスポーツに感動できる。そんな稀有な空間や、そこで体験する感動の瞬間を、どうやってより多くの人たちに広めていくか。それこそ、デジタルの力の見せ所だと思っています。

──歴史ある横浜F・マリノスを、サポーターの皆さんがいま以上に応援してくれるようにするには、どういった施策が必要でしょうか。

辻:ユーザーが応援してくれるのは、チームが持つ「ストーリー」なんです。誰がどんな思いをもって活動しているかという一連のストーリーを、ユーザーの皆さんは大事にしてくれるし、応援してくださる。

僕らはこのストーリーを重視した企業経営の仕方を「MVVC(ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー)経営」と呼んでいます。

ストーリーという意味では、横浜F・マリノスさんはいろんな人々の思いで支えられているチームであり、すでに素晴らしいストーリーを持っています。そうして醸し出されてきた横浜F・マリノスというカルチャーに、僕らの持つデジタルの力が組み合わされば、もっと面白いコンテンツができるんじゃないかと思っています。

— 日本のスポーツビジネスを「もっと前へ」

──最後に、これからの日本のスポーツビジネスについて、どんな考えをお持ちでしょうか?

辻:今回、僕たちマネーフォワードと横浜F・マリノスさんを繋げてくださった赤坂さんやCFJさんのように、流行をきちんと掴んでくる存在の方から、スポーツ業界も多くのヒントを得られたらと思います。

ビジネスにおいても得意分野が違う異業種の人と話すことで、今回のような新しいシナジーが生み出しやすくなる。他の分野からの視点で、スポーツチームの価値や方向性を真剣に定義していければ、より良いものがユーザーに提供できるのではないかと思っています。

これからは、ビジネスのどの分野でも、「コミュニティ」がとても重要です。幸い横浜F・マリノスさんのファン・コミュニティには、我々IT業界の人間から見ても驚くような、デジタルを通じたパワーが備わっていることを幾度となく体感しています。SNSの活用などを通じて、いかにファン・コミュニティに提供する価値をレベルアップさせていけるか。本当に楽しみでたまりません。

赤坂:インターネットトレンドの変遷のなかで、SNSが生まれたことにより個人も広く情報発信できるようになりました。そして、その発信力をよりエンパワーメントするインターネットサービスも生まれています。また、さらにそこからクラウドファンディングで資金を集めることもできるようになるなど、企業と比較して小規模であると思われてきた個人の力がより一層最大化されつつあります。

そうした背景のもと、今後メディアやインターネットサービスが向かう先は、従来のスポーツビジネスのような「サポーターに支えられて存在するビジネス」と非常に親和性が高く、この傾向がより強まっていくのではないかと考えています。

僕を含めた横浜F・マリノスさんのサポーターはクラブを愛しているので、クラブの活動を見守ることによって生まれる心の充足には大きな価値があります。クラブはすでに十分な価値をサポーターに提供できているはずですから、クラブ側もそのことをもっと生かせるのではないかなと思っています。企業・団体などからの支援型協賛収入に加えて、サポーターへの価値提供を軸とした新たなマネタイズ施策の企画・開発を進めていくことが、日本の「スポーツビジネス3.0」に繋がると期待しています。

 
 
2021/02/26 ジーコともプレーしたレジェンド。大物ブラジル代表が日産に加わるまで|Jリーグ他|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva
2021/02/26 J以前に来日したブラジルの英雄。「ジーコは美味しいとこ食ったな」|Jリーグ他|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva
 
 

 
 

今日のこけまり

月刊 遠藤渓太(2021年2月号)~ 1.FCウニオン・ベルリンの1stユニフォームはモルゲンロート(Morgenrot)の赤 ~
月刊 遠藤渓太(2021年2月号)~ 1.FCウニオン・ベルリンの1stユニフォームはモルゲンロート(Morgenrot)の赤 ~
 
 

ロコさぬが運営するWebページ

ブログの感想・コメントは、TwitterかFacebookページで。
お問い合わせは、メールでお願いします。

[Twitter]
 ろこ@横浜F・マリノス系ブログ・こけまり

[Facebookページ]
 横浜F・マリノスサポーターBlog 「こけまり」

[Instagram]
 ろこ@横浜F・マリノス系ブログ・こけまり(@kokemari) • Instagram写真と動画

[Pinterest]
 ろこ (kokemari) on Pinterest

[ブログ]
 旧こけまり(Seesaaブログ)
 横浜F・マリノスのタオルマフラーをブログで並べてみた。
 
 

励まし&連絡先メールアドレス

 ろこにすた@ほっとめーる