【試合結果Webニュースまとめ(3○0)】2023/9/10(日)18:00KO YBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 第2戦 横浜F・マリノスvs.北海道コンサドーレ札幌@ニッパツ三ツ沢球技場


【試合結果Webニュースまとめ(3○0)】2023/9/10(日)18:00KO YBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 第2戦 横浜F・マリノスvs.北海道コンサドーレ札幌@ニッパツ三ツ沢球技場
 
 

アンカー(目次)

1.横浜F・マリノスオフィシャルサイト
2.Jリーグ.jp
3.X(旧Twitter) / Instagram
4.ハイライト動画
5.Webニュースログ
6.今週の他会場など

横浜F・マリノス オフィシャルサイト

ルヴァンカップ 準々決勝 第2戦 横浜F・マリノス vs 北海道コンサドーレ札幌 試合データ | 横浜F・マリノス 公式サイト


 
 

Jリーグ.jp

【公式】横浜FMvs札幌の試合結果・データ(JリーグYBCルヴァンカップ:2023年9月10日):Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)
 └ 入場者数 10,423人

監督コメント

[ ケヴィン マスカット監督 ]

ゲーム内容の前に、この夏の8週間は挑戦的な期間でした。ケガ人も出ましたし、チャレンジングな期間でした。急きょプランを変えなければいけなかった中、選手一人ひとりがチーム一丸となって、目的を達成する姿勢に強い気持ちが見られた素晴らしいパフォーマンスでした。

--どのような経緯でCBに喜田 拓也選手が起用されたのか、DF陣の評価とあわせて聞かせてください。
喜田に関しては、彼がCBをやれるという自信が自分にはありました。なぜなら、このチームに長年在籍していますし、CBの役割ができる選手でもあります。ボランチは前も後ろも視野が広くなくてはいけません。一方、CBはボールを受ければ前を向けるので、やりやすさもあるのではないかと思っていました。

彼だけでなく、チーム一丸となって守備をするのが自分たちのやり方です。彼のポジショニングも素晴らしかったし、ほかの選手のサポートができていた場面もたくさんありました。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたと思います。

--札幌のマンツーマンを長いボールではがすのは狙いだったのでしょうか?
第1戦は途中から10人になってしまいましたが、そこまでは自分たちがやろうとしている場面が出ていました。やり方を変えたというよりは、いろいろな選択肢を持ちたい狙いがありました。GKの一森(純)からCBにボールが渡ったときに、前が動くことでオプションが増えます。今日は(アンデルソン)ロペスとナム(テヒ)の関係性でどうボールを収めるかが重要でした。ただ単に「よろしくね」と蹴るボールではなく、狙いがあってのビルドアップを自分たちはやろうとしています。

選手コメント

一森 純

--大きなPKストップでした。
抗議にいくよりも、この1本が大事だと感じていました。とにかく集中して止められて良かったです。PKは運が左右します。PK以外でもキー坊(喜田 拓也)がクリアしてくれたり、勝ちたい気持ちを前面に出せたことがPKストップにつながったと思います。

--喜田選手がCBに入って守備が安定しました。
キー坊がずっと声をかけてくれていました。後半は集中力が切れて、ズルズル下がってしまいがちですが、キー坊がラインを上げて集中させてくれて、気が利く存在は大きいとあらためて感じました。

--大きな1勝となりました。
これをリーグ戦につなげていきたいですし、悪い流れを断ち切れて良かったです。普段出ていない選手が躍動する姿も見られました。それがチーム力アップにつながるので、その意味でも大きな勝利です。

村上 悠緋

右SBが楽しいです。自分の攻撃的な部分を出せていますし、アタッカーとは違う攻撃の関わり方が楽しいです。(水沼)宏太くんには助けられる場面ばかりです。自分の動きを見て、宏太くんが動いてくれます。すごくのびのびやらせてもらっています。周りの声かけやボールがくる前に周りを見ながらプレーしています。試合を重ねるごとに落ち着いてプレーできていると感じています。

--得点関与まであと一歩です。
本当はゴールを決められれば一番良いのですが、マリノスのSBとして新しい、ゴール前までいく部分を出せています。それをもっともっと出して、ゴールを取りたいですね。

--2試合連続先発して、準決勝進出に大きく貢献しました。
先発から出るときのモチベーションの持っていき方は慣れませんでしたが、今日は2戦目だったので落ち着いてできました。手ごたえはありますが、この世界は何が起きるか分かりません。練習からアピールして、気を引き締めてやっていきたいです。

 
 

X(旧Twitter) / Instagram


 
 


 
 

ハイライト動画


【ハイライト】横浜F・マリノス×北海道コンサドーレ札幌 「2023JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 第2戦」 – YouTube
 
 

ネットニュース・Weblog

スポーツニッポン

横浜 札幌に3点差勝利でルヴァン杯準決勝へ逆転突破 1得点1アシストの水沼「最高の雰囲気だった」― スポニチ Sponichi Annex サッカー

 ルヴァン杯準々決勝第2戦の4試合が行われ、横浜は3―0で札幌を下して20年以来3年ぶりの4強進出を決めた。6日の第1戦は2―3で敗れたため、90分間での準決勝進出には2点差以上の勝利が条件だった中、FW水沼宏太が1得点1アシストの活躍を見せれば、元韓国代表MF南泰煕(ナム・テヒ)の移籍後初ゴールなどで逆転突破を決めた。

 水沼は試合後「失うものはなかった」と言った。前半3分にゴールネットを揺らしたが、VARの結果オフサイドと判定されてゴールは取り消し。それでも前半32分に再び水沼が先制ゴールを決めると、後半3分には水沼がFWロペスのゴールをアシスト。後半5分には相手ゴール前でパスを受けた南泰煕が鮮やかな左足シュートでゴールネットを揺らし、2点差勝利を狙う中で試合を優位に運んだ。試合後、水沼は「ここからマリノスはやっていけると思う。最高の雰囲気だった。主将(の喜田)がしっかりまとめてくれたので本当に心強かった」と話した。

 守備陣も一丸となってゴールを守った。先発予定だったDF上島が体調不良のため、本来はボランチのMF喜田が試合直前に代役としてセンターバックに入るスクランブル布陣で臨んだ。それでもマスカット監督は「ボランチのポジションは視野が広くなければいけない。CBは前方向を向いているのでやりやすいと思って特に心配はしていなかった。彼があそこのポジションをやれる自信はあった」と全幅の信頼を置いて送り出した。

 喜田も「死ぬ気で守る」と気合十分にピッチで奮闘。「ジタバタすることなく自分がどっしり構えることでチームを動揺させないようにした。みんなの背中を押したかった。チームにいい風が吹いた」と振り返った。

 
 

ニッカンスポーツ

【ルヴァン杯】横浜が札幌を3-0で下し準決勝へ 水沼宏太が全得点に絡む活躍「勝ち続けたい」 – ルヴァン杯 : 日刊スポーツ

横浜F・マリノスがMF水沼宏太の1得点1アシストの活躍をみせ、コンサドーレ札幌を3-0で下した。2試合合計5-3とし、準決勝に駒を進めた。

前半3分に水沼がゴールネットを揺らしたが、VARの結果オフサイドでノーゴールに。「あれで、みんなのなんか勢いっていうのは、さあ行くぞっていうきっかけになったんじゃないか」。

同32分に中央突破でMF吉尾海夏とのワンツーから抜け出した水沼が左足で決め、文句なしの先制点となった。「結構周りもぱっと見えて、自分のやりたいことというか、自分のプレースタイルの感覚、自分の感性を信じて、あそこちょんと浮かして入っていくっていうことができたんで、あれは海夏にすごい感謝したいと思います、(ボールを)おけって言いながら走って、動いてくれたんで、すごい冷静だったなって今思います。コースもちゃんと見えて、ボテボテにはなりましたけど、まあでも、あそこに流し込めば入るって感じは見えていた」とうなずいた。

1点リードで前半を折り返すと、後半3分には左サイドから永戸勝也があげたクロスに反応し、シュート性のパスを中に送るとFWアンデルソンロペスが詰めて貴重な追加点を奪った。 さらに同5分には、新加入ナム・テヒの初ゴールをお膳だてした。「あれはぼくよりも決めてくれた彼。ナムが決めたことは大きかった」とチームにとっても大きな1点だった。

チームは、体調不良者やけが人など、アクシデントに見舞われながらもクリーンシートを達成。ただ、優勝争いをするチームは直近の公式戦3連敗するなど、らしくない戦いが続いていた。水沼は「ここからマリノスやっていけると思います!」といい「ルヴァンもリーグも勝っていくしかないので勝ち続けたい」と力強く宣言した。

 
 

スポーツ報知

横浜FMが3発完勝で札幌に逆転勝利 3大会ぶり4強入り、DF離脱が相次ぐも… : スポーツ報知

 横浜FMはホームで札幌に3―0と勝利し、2戦合計5―3で準決勝に駒を進めた。MF水沼宏太、FWアンデルソンロペス、MFナム・テヒが得点を挙げた。準決勝は10月11日に第1戦、同15日に第2戦が行われる。

 6日の第1戦は数的不利で戦う時間も長かった状況で、2―3と1点追いかける展開で終えた。この日はけがや体調不良などで本職のセンターバックが1人の中、先発はGK一森純、左からDF永戸勝也、エドゥアルド、喜田拓也、村上悠緋が並んだ。中盤はMF山根陸、吉尾海夏、ナム・テヒ、前線3枚はFWエウベル、アンデルソンロペス、水沼宏太が入った。前半3分、吉尾の斜めのパスに水沼が抜け出し、エリア内に進入すると右足でネットを揺らした。しかしこれはVARによりオフサイドと判定され、得点は取り消される。

 先制点は前半32分。水沼が吉尾に一度預けてエリア内へ走り込み、再びパスを受けると左足でゴール左へ流し込んだ。前半終了間際には村上の横パスにロペスが合わせるも、村上のハンドがVARで認められて得点は取り消された。

 勝ち越しとなる貴重な追加点は後半3分、エウベルのクロスを水沼がシュート気味のパスで折り返し、ロペスが再び合わせて押し込んだ。2分後にはナムがDFに阻まれながらもペナルティーアークから左足を振り抜き、豪快なミドルシュートを突き刺した。同35分には、今夏加入したDF加藤聖が途中交代でデビュー。同37分にはPKを与えるピンチが訪れたものの、GK一森純が横っ飛びでビッグセーブを見せた。そのまま試合を終え、完封勝利で3大会ぶりの4強入りを果たした。

 
 
横浜FM、DF加藤聖が札幌戦後半途中からデビュー「チームのギアを上げるラストピースに」 : スポーツ報知

 横浜FMはホームで札幌に3―0と勝利し、2戦合計5―3で準決勝に駒を進めた。前半32分にMF水沼宏太、後半3分、5分とFWアンデルソンロペス、MFナム・テヒが得点を挙げた。浦和との準決勝は10月11日に第1戦、同15日に第2戦が行われる。

 後半37分から、今夏J2長崎から加入したDF加藤聖が左サイドバックで出場し、デビューを果たした。「やっと出られたし、試合にも勝てて良かった。負けていた(直近公式戦3連敗)ので、この勝ちがこれから優勝に向かっていく道に続くと思う」と1勝の重みをかみ締めた。プレー時間は短かったが、「2点差は一番こわかったけど、実践とは違う手応えだったりを得ることはできた」と先につながるデビュー戦に。また、ホームでの大声援にも「今まで感じたことのない圧、迫力を感じて、応援に圧倒されている自分がアップの時はいた(笑い)。すごく力になる。これがJ1王者なんだな、と」。後押しを受けたようだ。

 自身は加入後、体調不良や負傷により思うようにトレーニングに合流できず、もどかしい時期を過ごした。しかし「(加入して)一気に(練習の)強度が上がった中で、自分の弱かったところが見えた。向き合う時間になった」と前向きに捉えてきた。リーグ戦、ルヴァン杯と終盤を迎え、さらに19日にはアジア・チャンピオンズリーグの初戦も迎える。現在はDF永戸勝也が1人で左サイドを支えてきていたが、「自分がチームのギアを上げるラストピースになれば」と力強く見据えていた。

 
 

サッカーキング

【写真ギャラリー】2023.9.10 JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝第2戦 横浜F・マリノス 3-0 北海道コンサドーレ札幌 | サッカーキング
 
 

サッカーマガジンWEB

横浜FMが3発逆転で堂々4強入り!「一丸」で攻めて攻めて、札幌に文句なしの完勝◎ルヴァン杯準々決勝第2戦 – サッカーマガジンWEB

— 「強い気持ちが一つになった」

 いきなり動いた、と思ったらオフサイド。

 開始3分、吉尾海夏のスルーパスで右に抜け出した水沼宏太が右足でビシッとゴール左を射抜いた。横浜F・マリノスが先制したかと思われたが、水沼の位置がオフサイドとしてゴールならず。第1戦を2-3で終えて2点差以上の勝利が必要な横浜FMにとって、最高の立ち上がり、になり損ねた。

 しかし、試合はそのまま横浜FMのものになっていく。そして32分、再び水沼だ。

 エウベルが左から中に持ち出して水沼とスイッチ、つま先に引っ掛けて浮かせたパスを吉尾がワンタッチで戻す「空中ワンツー」を決めると、水沼はワンテンポ置いて相手の重心を外してから、左足を振り抜いた。右ポストに当たってゴールに転がり込み、2試合合計で3-3のイーブンに戻した。

 45+2分には水沼の浮き球のパスから右サイドに出た村上悠緋が折り返し、アンデルソン・ロペスが蹴り込んだ。ところがここでもVARチェックが入り、村上にハンドの反則があったとしてまたもノーゴールになった。

 それでも勢いは横浜FMのままで、デジャヴのようだが、後半開始早々にまたもアンデルソン・ロペスがネットを揺らした。そして今度は、きちんとゴールと認められた。48分、右から水沼がサイドチェンジ、エウベルが受けて後ろに戻し、永戸勝也が鋭いクロスを送ると、ファーで水沼が受けて中央へ届けて、アンデルソン・ロペスが右足で難なく押し込んだ。

 これで2試合合計4-3と逆転すると、2分後には突き放す。ナム・テヒが中央で受けて左へ運んでから左足でフィニッシュ。力の抜けた振りでボールのスピードをあえて殺してGKの上を越すテクニカルなシュートで、バーに当たってゴールに吸い込まれる、加入後初ゴールだった。

 59分には札幌が右からの浅野雄也のFKに小柏剛が頭で合わせてネットを揺らしたものの、オフサイド。84分に得たPKも大森真吾のキックは横浜FMのGK一森純にストップされてしまう。 90+5分には駒井善成が2度目の警告を受けて退場処分。札幌はどうにもかみ合わない。

 横浜FMは最後の最後までさらにゴールを目指す意欲を失わないまま時間を進め、3-0で締めて終了。2試合合計5-3として、ベスト4に進出するにふさわしい、力強さにあふれる逆転の快勝を手にした。

 横浜FMのケヴィン・マスカット監督はもちろん、勝利に満足だ。

「準決勝に進めてハッピーだ。選手一人ひとりが一丸となって、求めている目的、姿勢を見せて、チームとして強い気持ちが一つになった。それが見えた内容だった」

 センターバックに本来ボランチの喜田拓也を起用するなど、苦心の跡も見られた。「喜田も素晴らしかったし、他の選手もサポートして素晴らしい守備をしてくれた」と、ここでも一体感を強調した。

「立ち上がりに2点目、3点目を献上してしまった。3-0というスコアになってしまって簡単ではなかった」と悔やんだのは、札幌のペトロヴィッチ監督。それでも「この敗戦はネガティブではない」と最後まで攻めの姿勢を貫いたことを評価した。

 なお、準決勝は10月11日と15日に、名古屋対福岡、浦和対横浜FMの組み合わせで行われる。

 
 
【横浜FM】水沼宏太が獅子奮迅! 幻弾&「空中ワンツー」からの先制弾&逆転アシストで「周りがぱっと見えて、自分の感性を信じて」 – サッカーマガジンWEB

— 「置け、って言いながら走って」

 素晴らしいフィニッシュだった。3分、吉尾海夏からのパスを受け、右に持ち出して右足インステップでボールの芯をとらえるお手本通りのシュート。きれいにゴール左に突き刺さった。

 しかし、記録には残らない。ボールを収めた場所がオフサイドで、得点は認められなかったからだ。

 それでも、この一撃には大きな意味があった。横浜F・マリノスは準々決勝第1戦で北海道コンサドーレ札幌に2-3で敗れていて、ベスト4進出には2点差以上の勝利が必要だった。だからこの試合の目的は、ゴール。その強い意志を開始直後に示すことができたのだ。

「オフサイドにはなりましたけど、一度はゴールに入ってスタジアムの雰囲気がこっちに来た感じがあったんです。その意味ではよかったと思いますし、あれでみんなの勢いが、さあ行くぞ、っていうきっかけになったんじゃないかなと思います」

 その勢いは、自分自身でもう一度「本物」にしてみせた。

 またも吉尾とのコンビが冴えた。32分、エウベルが左から中に持ち出したところでうまくスイッチしてボールを預かると、つま先でふわりと浮かすパスで意表を突いて吉尾へ。これがワンタッチで戻ってきた。「空中ワンツー」を完成させると、水沼は即座に打たずに一つ間をつくり、左足でボールをたたいた。右ポストに当たってゴールに転がり込むと、ガッツポーズが止まらない。2試合合計で3-3のイーブンに戻した。

 タイミングをずらしたフィニッシュは、実は「自分の歩幅が合わなかったから」と笑わせたが、そのディレイを逆手に取って、自分の体と頭をきっちり慌てずに合わせたからこそ生まれたゴールだ。

「遅れても早く振らずに、テンポを待って自分のタイミングで打てたのは冷静だったな、と」

 その冷静さは、直前に「目」を研ぎ澄ませていた。

「最初にボールが入ったところで、周りがぱっと見えて、自分のやりたいことというか、自分のプレーの感覚、自分の感性を信じて、ちょんと浮かすことができました」

 一瞬で浮かび上がったセンス。それをつないでくれた吉尾への感謝も忘れない。

「そこは海夏に感謝したいと思います。(出したあとに)置け、って言いながら走って、本当に良いボールを置いてくれたので」

 置け、という表現に、ていねいさを求める感性が反映されている。

 そしてフィニッシュだ。きっちりとミートはしなかったものの、コースは見えていた。

「まあボテボテにはなりましたけど、あそこに流し込めば入る感じは見えていたし、最初にオフサイドになったシュートのいい感覚がありました」

 48分にはアンデルソン・ロペスがこの日のチーム2点目、2試合合計で4-3と逆転するゴールを奪ったが、これは水沼がお膳立てしたもの。左からの永戸勝也のクロスを右ポスト近くで受けて、落ち着いて中央に送り、これをアンデルソン・ロペスが押し込んだ。

 2分後にはナム・テヒの加入後初ゴールが生まれて、一気に試合は横浜FMのものになった。しかし、ここで試合を閉じてしまうのはこのチームの流儀ではない。水沼はこのあとも、ゴールを奪うという意志をドリブル、パス、ランで何度も明確に表現しながら、チームメートを巻き込んで最後の最後まで狙い続けた。

「そこから点差がどう変わるかわからないということももちろんありますけど、自分たちのサッカーを貫き通す意味では、3点、4点、5点と目指していかなければいけない。最近はずっとふがいない試合ばかりしていて申し訳ない気持ちもありました。見に来てくださる人たちに最後の最後まで楽しんで帰ってもらう意味でも、点をいっぱい決めること、ゴールを目指すことは大事だと思うんです」

 3-0となり、2試合合計で5-3というスコアになっても大味にならなかったのは、横浜FMがあっけなく試合をクローズしようとしなかったからだし、札幌もあきらめることなく攻め抜こうとファイティングポーズを失わなかったからだ。だから、最後までスリリングだった。

「決めきれればもっと良かったんですけど」と苦笑いしたほど、水沼にはほかにもチャンスが巡ってきたが、実らず。でもそれは、ルヴァンカップの頂点への、そしてJ1連覇への道で取り返すだろう。

 
 
【横浜FM】「ジタバタしないで、どっしりと」。ピンチをチャンスに変えた「センターバック喜田拓也」の魂 – サッカーマガジンWEB

— 「スピリットを見せる責任を果たす」

 ニッパツ三ツ沢球技場のピッチにトリコロールの選手たちが散って初めて、本当なんだと分かった。喜田拓也がセンターバックの右に立っている。

 本来ならば、もう一列前のボランチ。4日前の準々決勝第1戦では2-3で敗れていて、ベスト4進出には2点差以上の勝利が必要なゲームで、驚きのコンバートだった。

「急きょ、という形で、もう本当に直前に聞いたので準備する時間もなくて、やるしかないなと」

 当の本人も驚きだった。このポジションに負傷者が続き、引き分け以下では終わってしまうカップ戦の重要な局面での通達にも、黒いキャプテンマークを左腕に巻いた背番号8が怯むわけはない。

「いつも言っていますけど、僕はチームのためになりたいので。ジタバタすることなく、自分のような選手がどっしり構えることで、チームを動揺させないことは意識していました」

 果たして、札幌の攻撃を見事にシャットアウト、3-0の勝利をもぎ取って準決勝進出を決めたわけだ。「死ぬ気で守ると宣言していた」覚悟が、ピンチをチャンスに変えた。

「喜田にはできるという自信がありましたよ」と話したのは、託したケヴィン・マスカット監督である。揺るぎない根拠があった。

「センターバックという役割を十分こなせる選手です。本来はボランチの選手で、前にも後ろにも視野を広く持たなければならないけれど、センターバックはボールをもらったときには前を向いていることが多いので、その点ではやりやすさは出るので心配はなかった」

 そしてもちろん、喜田だけが特別なわけではない、とも。

「彼だけではなく、チーム一丸となって、ゴール前でも中盤でも全員が一人ひとり関わるのが私たちの守り方ですから」

 指揮官の信を受けてピッチに飛び出した喜田はまず、技術的・戦術的に神経を研ぎ澄ませた。

「特に、コンビを組むエドゥ(エドゥアルド)と話して、リスク管理のところと、相手のコンビネーションを非常に注意深く見ていました。クロスも多いチームですしね」

 攻撃になると最前線に5人が立ち並ぶのが札幌のストロングポイントだ。サイドからの突破とクロス、中央では推進力を生かして前後にローテーションするコンビネーションでゴールに襲いかかってくる。その対応策を練っていった。

 でも、ただ守るだけでは物足りない。

「あとは、ボールを持ち運んだりしてビルドアップのところでも貢献したいと思ってたので、そこは話して入りました」

 右センターバックが少し持ち運ぶことで相手を釣り出せば、札幌が仕掛けてくるマンツーマンマークにズレを誘うことができる。

 体を張って、仲間を動かし、攻めにも絡んで、見事にクリーンシートを達成した。ただ、喜田には、そうした技術や戦術のこととは別の思いもあった。

「チーム状況も相まって、 このタイミングで(コンバートされる)、というのは、自分がマリノスのスピリットを見せる責任を果たすには、いいタイミングなんじゃないかと思ったんです。みんなの背中を押したかったし、どんどんどんどん、アグレッシブに、勇気を持って前に行かせたかったので、そういう面では、みんなよく体現できていたんじゃないかなと思います」

 8月25日のJ1第25節で横浜FCとのダービーに1-4で大敗し、9月2日の第26節では柏レイソルにも0-2で完封負け。6日のルヴァンカップ準々決勝第1戦でも終了間際に決勝点を決められて2-3で敗れた。公式戦3連敗中で、J1では首位を明け渡し、ルヴァンカップは敗退の危機にさらされていた。

 そのタイミングで降ってわいた異例のコンバート。でもそれは、運任せの「賭け」ではなく、自分次第で運命を変えることのできるビッグチャンスだととらえた。

 J1では勝ち点2差の2位につけ、首位のヴィッセル神戸との直接対決も9月29日に控えている。ルヴァンカップも4強入りを果たして浦和レッズと決勝進出を争う。AFCチャンピオンズリーグのグループステージもホーム・アンド・アウェーで始まる。本当にタフになるのは、ここからだ。

「CB喜田拓也」は、その荒波を乗り越えていくための啓示だったのかもしれない。

 
 

ゲキサカ

横浜FMが札幌に3発快勝で2戦合計5-3と逆転! 2020年以来のルヴァン杯4強進出 | ゲキサカ

 YBCルヴァンカップ2023の準々決勝第2戦が10日に開催され、横浜F・マリノスはニッパツ三ツ沢球技場で北海道コンサドーレ札幌を3-0で下した。2試合合計スコアは5-3。2020年以来、3年ぶりのベスト4進出を果たした。

 6日に札幌ドームで行われた第1戦では、ホームの札幌が3-2と劇的な逆転勝利。反撃を図る横浜FMは前半3分、MF吉尾海夏のスルーパスからFW水沼宏太が右足で決めて先制したかと思われたが、VARによるオフサイド判定でゴール取消しとなる。

 それでも前半32分、水沼が吉尾とのワンツーでペナルティエリア中央に進入し、左足でシュート。右ポストに当たってゴールラインを割り、今度こそ先制弾となった。

 さらに前半アディショナルタイム2分、右サイドの水沼が裏へボールを送り、相手と入れ替わったDF村上悠緋がペナルティエリア右から中央へパス。フリーのFWアンデルソン・ロペスが右足でネットを揺らすも、VARの結果、村上にハンドがあったとして得点は認められなかった。

 そのまま1-1で折り返した横浜FMは後半3分に追加点を奪う。ペナルティエリア手前左からDF永戸勝也が左足でクロスを供給。ファーで受けた水沼がシュート性のボールを蹴り込み、最後はA・ロペスが右足で決めた。

 これで2試合合計4-3と逆転。直後の後半5分にはMFナム・テヒがドリブルで切れ込み、ペナルティエリア手前中央で左足を振り抜く。GK高木駿の頭上を越えたシュートがクロスバーに当たってゴールに吸い込まれ、2戦合計5-3と突き放した。

 札幌は後半14分に右サイドのMF浅野雄也のFKからFW小柏剛がヘディングシュートを決めるが、オフサイドで得点とはならない。

 後半37分にはDF田中駿汰がボックス内でDFエドゥアルドに倒され、PKを獲得する。同39分、PKキッカーのFW大森真吾が右足でゴール左を狙うも、GK一森純にセーブされてしまう。

 後半アディショナルタイム5分にはMF駒井善成が2度目の警告で退場。札幌は最後まで得点を挙げられず、準優勝だった2019年以来の4強入りを逃した。

 
 

Goal.com

水沼宏太の先制弾にナム・テヒ華麗なミドル弾!横浜FM、札幌に3発快勝で逆転4強入り/ルヴァンカップ | Goal.com 日本

JリーグYBCルヴァンカップのプライムステージ準々決勝第2戦が、10日に各地で開催。ニッパツ三ツ沢球技場では、横浜F・マリノスと北海道コンサドーレ札幌が対戦した。

壮絶な打ち合いの末、劇的な展開で3-2と札幌が勝利を飾った第1戦。逆転を目指す横浜FMのホームで行われた一戦は、開始3分に動く。横浜FMはゴールキックから狙い通りの素早い展開でボックス付近まで近づき、最後は吉尾海夏のパスを受けた水沼宏太が冷静にネットを揺らした。しかし、VARオンリーレビューの結果、オフサイドがあったとしてゴールは無効になっている。

得点が取り消された横浜FMだったが、32分に今度こそゴールを決める。ゴール手前で水沼宏太が吉尾海夏とのワンツーでボックス内に侵入し、落ち着いてゴールを奪った。頼れるベテランが、2試合合計スコアをタイに戻す大きな一点を決めている。さらに横浜FMは、前半アディショナルタイムに水沼宏太のダイレクトパスに反応した村上悠緋がDFに競り勝つと、最後はアンデルソン・ロペスがシュートを突き刺している。しかしVARオンフィールドレビューの結果、村上悠緋のハンドがあったとしてこの得点も取り消しになった。

後半に入っても横浜FMの勢いは止まらず。50分、ドリブルでボックス手前中央に持ち運んだナム・テヒが、ややループ気味でミドルシュートを狙う。これがネットに吸い込まれた。見事なゴールで札幌を突き放す。

その後59分にセットプレーからネットを揺らされた横浜FMだったが、ここはオフサイドの判定。83分にはPKを与えたものの、GK一森純が完璧にストップする。後半アディショナルタイムには、GK一森純と激しく接触した駒井善成が2枚目のイエローカードで退場に。横浜FMはこのまま失点を許さず、3-0で快勝。2試合合計5-3で、逆転でベスト4進出を決めている。

 
 

フットボールチャンネル

「死ぬ気で守るから」窮地の横浜F・マリノスに宿った新たな力。CB喜田拓也を支えたもの【コラム】 フットボールチャンネル

— 「もうやるしかない」喜田拓也のCB起用

 あれこれと考え、思い悩む時間もなかった。ケヴィン・マスカット監督から先発で出場するポジションの変更を告げられた瞬間に、横浜F・マリノスのキャプテン、喜田拓也は腹をくくった。

「アクシデント的な感じで、急きょという形でした。直前に聞いた形だったし、本当に準備する時間もなかったので、もうやるしかないと。いつも言っていることですけど、チームの力になりたいので」

 任されたのは主戦場としてきたボランチではなく最終ライン。しかも、サイドバックではなくセンターバック。自軍のゴール前で高さと強さが求められるポジションでプレーするには、身長170cm体重64kgと小柄な選手に分類される喜田のサイズは、数字の上でどうしてもハンデを感じさせた。

 ホームのニッパツ三ツ沢球技場に北海道コンサドーレ札幌を迎えた、10日のYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦。敵地・札幌ドームで6日に行われた第1戦で開始早々に先制しながら、退場者を出した末に2-3で落としていたマリノスのセンターバック陣に、実は緊急事態が発生していた。

 第1戦のセンターバックは上島拓巳と實藤友紀が先発した。しかし、相手のクロスを顔面でブロックした實藤がプレー続行不可能となり、開始わずか15分でエドゥアルドと緊急交代した。

 實藤は第2戦の先発メンバーどころか、ベンチ入りする18人のメンバーからも外れた。しかも、4日前の第1戦でフル出場していた上島の名前も見当たらない。喜田が言及した「アクシデント的な感じ」とは、おそらく先発が予定されていた上島の離脱を指していたのだろう。

 開幕からリーグ戦で全試合に出場してきた畠中槙之輔は、8月19日のFC東京戦で負傷退場。右膝前十字靭帯と半月板を損傷する全治8カ月の大怪我で、長期戦線離脱を余儀なくされた。

 そのFC東京戦で81分から途中出場し、右足第五中足骨の骨折から復帰した角田涼太朗は再びベンチ外が続いている。5人のセンターバックのうち、プレー可能なのはエドゥアルドだけとなっていた。

— 「自信があった」重なる新旧指揮官の言葉

 しかし、キックオフは待ってくれない。誰をセンターバックでプレーさせたらいいのか。エドゥアルドのパートナーに喜田を指名するのに、マスカット監督はほとんど悩まなかった。3-0で快勝し、2戦合計5-3で準決勝進出を決めた試合後の公式会見。指揮官はこんな言葉を残している。

「ここ6週間から8週間は夏という過酷な期間だった。そのなかで怪我人も出て、本当にチャレンジングな期間にもなった。そして、今日もプランを急きょ変えなければいけなかった。それでも、私のなかでは喜田がセンターバックのポジションを務められるという自信があった」

 喜田のキャリアを振り返れば、センターバックでプレーした経験が皆無なわけではない。例えば2020年9月16日の清水エスパルス戦。開始わずか3分で畠中が負傷退場し、リザーブにもセンターバックがいない想定外の状況で、ボランチから最終ラインに配置転換されたのが喜田だった。

 当時のアンジェ・ポステコグルー監督(現トッテナム・ホットスパー監督)はこう語っている。

「彼は非常に経験豊富な選手で、すべてのポジションに順応してプレーできる。なので、彼がそのポジションでもできるという自信が私のなかにはあった」

 マスカット監督の言葉と、自信の二文字を介してダブって聞こえる。しかし、3年前の清水戦は3バックの中央、リベロでの起用だった。4バックのセンターバックとは事情が大きく変わってくる。

 しかし、覚悟を決めた喜田の脳裏に、体現したいと考えていた光景が広がってきた。リーグ戦でも今シーズン初の連敗を喫しているマリノスは、首位の座をヴィッセル神戸に明け渡していた。そして、札幌との準々決勝第1戦も落とした。タイトルを手にする上での正念場だと喜田は受け止めていた。

— 「横浜F・マリノスのスピリットを見せる責任がある」

「決してジタバタせずに、自分のような選手がどっしり構えることでチームを動揺させない、というのをずっと意識していた。任されたポジションは後ろ(のセンターバック)でしたけど、チームの状況も相まって、自分がマリノスのスピリットを見せる責任があるというか、そういうタイミングだと思った。なので、みんなの背中を押して、どんどん、どんどんアグレッシブに勇気を持って前へ行かせたかった。そういった意味では、みんながよく体現できていたと思っています」

 ルヴァンカップは今シーズンから、準々決勝および準決勝でアウェイゴール方式が廃止された。第1戦を1点差で落としているマリノスが逆転で準決勝へ進むためには、90分間で最低でも2点差をつけて勝利しなければいけない。キックオフ直後からマリノスの魂がほとばしり続けた。

 開始わずか3分にFW水沼宏太がゴールネットを揺らし、雄叫びをあげた。しかし、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入した末に水沼のオフサイドで得点は取り消された。それでも攻め続けたマリノスは32分に、水沼が正真正銘のゴールをゲット。2戦合計で3-3の振り出しに戻した。

 前半アディショナルタイムには、FWアンデルソン・ロペスがゴールを決めてスタンドを熱狂させる。しかし、再びVARが介入。飯田淳平主審によるオン・フィールド・レビュー(OFR)の結果、ラストパスを出した右サイドバックの村上悠緋のハンドが認められて再び取り消された。

 それでも、後半開始早々の48分に、右サイドから水沼が送った鋭いグラウンダーのパスをロペスが合わせる。2戦合計スコアで4-3と逆転した2分後の50分には、夏に加入したMFナム・テヒがペナルティーエリアの外から左足を一閃。技ありの一撃を決めてさらにリードを広げた。

 その後は再逆転を狙う札幌の攻撃を、全員が体を張ってシャットアウト。札幌がPKを獲得した84分のピンチは、FW大森真吾の一撃を守護神・一森純が横っ飛びでキャッチ。アディショナルタイムに放たれた決定的なシュートは、ゴールラインぎりぎりで喜田がブロックした。

— 試合前に喜田拓也が相棒エドゥアルドに宣言したこととは

「とにかくクリーンシートにこだわっていたし、純くん(一森)も助けてくれた。最後のブロックのところも、自分は試合前にエドゥ(エドゥアルド)に『死ぬ気で守るから』と宣言していたので、その気持ちが出たというか、みんなの気持ちが乗り移ったプレーだったと思っています」

 公式戦でのクリーンシートはスコアレスドローだった8月6日の浦和レッズとのリーグ戦まで、完封勝利は6月24日のサンフレッチェ広島とのリーグ戦までそれぞれさかのぼる。ホームでの完封勝利に限れば、5月28日のアビスパ福岡とのリーグ戦が最後になっていた。

 昨シーズンの王者らしくない戦いが続いていたからこそ、追い詰められた状況で、ホームのファン・サポーターに魂を見せる必要があった。その証が試合終了を告げる笛とともに数人の選手がピッチに倒れこんだ光景。最終ラインからチームを鼓舞し続けた喜田も心を震わせている。

「この苦しい状況打破していくのは自分たちしかいないし、誰も助けてくれるわけでもない。自分たちの力で乗り越えていこうと試合前にみんなで確認してゲーム入ったなかで、文字通り気持ちが出ていたと思うし、一人ひとりが責任を持ってマリノスを上に持っていきたい、という思いは表現できたと思う。みんな力を出し切って走っていたし、戦っていた。それを何とか引き出そうとずっとやってきたので」

 もっとも、喜田の戦いはまだ終わっていなかった。逆転での準決勝進出の余韻が色濃く残るなかで、90分間を通じて出た課題をエドゥアルドと話し合っている。状況によっては、週末から再開されるリーグ戦でもコンビが継続されるかもしれないからだ。目を細めながらエドゥアルドが言う。

— エドゥアルドと山根陸から見たCB喜田拓也

「話した内容は、ちょっとしたコミュニケーションであるとか、もっと一緒にやれば、もっともっとそこは合わせられるんじゃないかというもの。キー坊(喜田)はものすごくサッカーIQの高い選手だし、最後まで絶対にあきらめないハードワーカーでもある。ボランチ以外のポジションでも問題なくこなせる資質を持っているし、確かに高さの部分で失われるものがあったかもしれないけど、自分としては誰が試合に出ようと、仲間を100%信じてプレーするだけだとずっと考えていた」

 札幌対策としてマスカット監督が特別に導入した戦術も、結果としてマリノスのクリーンシートを後押しした。1トップの背後からダブルシャドーが積極的に飛び出し、前線に厚みを持たせる札幌の攻撃に対して、ボランチの山根陸が相手ボール時になると決まって最終ラインに下がった。

「シャドーの2人が高い位置を取ってくると、センターバック2枚で相手の3人を見るのは難しい。そこでボランチがひとつ下がって、3対3にして数をそろえる。第1戦からそういう戦術でした」

 下部組織から昇格して2年目のホープは、最終ラインに入る喜田をカバーするための戦術ではないと断りを入れた上で、不慣れな位置で喜田が放ち続けたリーダーシップに憧憬の眼差しを向ける。

「喜田くんをフォローするというか、一人のセンターバックとして今日は本当にチームを助けてくれた選手だったし、むしろ僕の方が助けられました。自分が最終ラインに入るときに統率してくれたし、一人降りてきた相手選手に対して、じゃあ誰が出るのかという部分もはっきりしていたし、そうした事象が起こる前に喜田くんとあらかじめコミュニケーション取れていたところも大きかったと思う」

 準決勝の相手は浦和に決まった。準優勝した2018シーズン以来となる決勝進出をかけて、10月11日に日産スタジアムで第1戦が、同15日に埼玉スタジアムで第2戦が待っている。

 もっとも、その前にリーグ戦も佳境を迎える。残りは8試合。今月29日には現時点で勝ち点2ポイント差をつけて首位に立つ神戸を、日産スタジアムに迎える天王山が待っている。

「逆転で(準決勝へ)行ける、というところでチームにいい風が吹いたんじゃないかと思う」

 ヤマザキナビスコカップ時代の2001シーズンを最後に遠ざかっているリーグカップ制覇へ。そして、マリノスにとって19年ぶり、Jリーグ30年の歴史では延べ8チーム目となるリーグ戦の連覇へ。喜田が残した短くも重い言葉から、手負いのマリノスに生まれた新たな力が伝わってきた。

(取材・文:藤江直人)

 
 

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横浜FM、2度の得点取り消しも3ゴールと爆発! 札幌相手に2戦合計5-3で逆転…ルヴァン杯・準決勝へ | フットボールゾーン

— 水沼、A・ロペス、ナム・テヒのゴールで第2戦を3-0で勝利

 JリーグYBCルヴァンカップ(杯)準々決勝の第2戦が9月10日に各地で行われ、ニッパツ三ツ沢球技場では横浜F・マリノスが北海道コンサドーレ札幌と対戦した。第1戦では点の取り合いの末に札幌が3-2で勝利したなか、横浜FMが逆転するためには2点差をつける必要のある一戦。横浜FMはホームで3得点を決めて、2戦合計スコア5-3で準決勝への切符を手にしている。

 立ち上がりの前半2分、横浜FMは今大会初出場のFWアンデルソン・ロペスがロングボールを競り、落としたボールをFWエウベルがMF吉尾海夏にパス。吉尾からスルーパスが右サイドのMF水沼宏太に出ると、ドリブルでボールを運んだ水沼はエリア内でシュート。ゴールネットを揺らしたが、VARレビューでオフサイドと判定されてゴールは認められなかった。

 それでも横浜FMは前半32分、札幌を押し込むと水沼が吉尾とのワンツーからゴールネットを揺らし、2試合合計スコアを3-3のイーブンとした。

 横浜FMは前半アディショナルタイムにも、浮き球を受けて右サイドを抜け出したDF村上悠緋の折り返しを、アンデルソン・ロペスがゴールに決めた。しかし、村上が浮き球を受けて抜け出した際、ボールが手に当たったとしてハンドがあったことでVAR判定によって再びゴールが取り消されている。

 前半だけで2度のゴール取り消しがあった横浜FMは、後半3分に左サイドからのクロスをエリア内で受けた水沼の折り返しをアンデルソン・ロペスがゴールに沈めて2戦目のスコアを2-0とする。さらに、その2分後にはMFナム・テヒがゴールを決めて3-0、2試合合計スコアを5-3とした。

 2点を追いかける展開になった札幌は、FW小柏剛がセットプレーからヘディングでゴールを決めたが、オフサイドと判定される。その後も右サイドのMF浅野雄也がゴール前にクロスを入れるなど、ゴールに迫ろうとするがラストパスの精度を欠いてフィニッシュには持ち込めない。横浜FMもロングカウンターから途中出場したFW宮市亮を中心にチャンスを作るが、ダメ押しの4点目をなかなか決めきれない。

 後半37分には、エリア内でDF田中駿汰がDFエドゥアルドに倒されて、札幌がPKを獲得する。このPKをFW大森真吾が蹴ったが、横浜FMのGK一森純が右に飛んでキャッチし、ゴールを割らせなかった。8分間のアディショナルタイムでは、札幌MF駒井善成がカバーリングに出てきたGK一森と交錯して、この試合2枚目のイエローカードを受けて退場となる。

 数的優位になった横浜FMは、このまま第2戦を3-0で勝利。2戦合計スコアを5-3として準決勝に勝ち上がっている。

(河合 拓 / Taku Kawai)

 
 
ルヴァン杯で見せた意地 1Gの横浜FM水沼、VAR→得点取り消しは「勢いが付くきっかけになった」 | フットボールゾーン

— ルヴァン杯準々決勝の第2戦で札幌を3-0で撃破、2戦合計5-3で準決勝へ進出

 Jリーグ・ルヴァンカップ(杯)準々決勝の第1戦で北海道コンサドーレ札幌に2-3で敗れていた横浜F・マリノスは、逆転でベスト4に進出するためには2点の差をつけて勝利しなければいけなかった。開始早々の2分、MF水沼宏太がMF吉尾海夏のスルーパスから抜け出して幸先良くゴールを挙げたかと思われたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の結果、オフサイドで取り消されてしまう。

 重い雰囲気になってもおかしくなかったが、ゴールを取り消された張本人である水沼は、前向きだったようだ。「オフサイドにはなりましたけど、点が入ってスタジアムの雰囲気がこっちに来た感じがあったので、オフサイドだったけど良かったなと思います。あれでみんなの『さぁ、いくぞ!』という勢いが付くきっかけになったんじゃないかなと思うので、そういう意味では入らなかったけど、入ってよかったです」と、ゴールネットを揺らしたうえでノーゴールになったことに意味を感じていた。

 そして、その30分後には、吉尾とのパス交換からしっかり左足で先制点を決めた。シュートを打つ前、溜めを作ったように見えたが、その理由については「自分の歩幅が合わなかった」と説明し、「でも、遅れても早く振らずに1テンポ待って自分のタイミングで打てたのは冷静だったなと思います。最初のボールが入ったところで周りが見えて、自分のイメージ、感性を信じてちょっと浮かせて入っていくことができました。あれは(吉尾)海夏にすごく感謝したい。『置け!』って言いながら走って、良いボールを置いてくれたので」と、吉尾のアシストに感謝した。

 この日の水沼はゴールを決めた後には喜びを爆発させ、後半に入ると試合が切れた際にスタンドを煽るような姿が何度も見られた。プレーでも、点差をつけてからも、どん欲に次のゴールを狙い続けている。

「点差がどうなるかというのも分からないことも、もちろんありますが、自分たちのサッカーを貫きとおす意味では、3点、4点、5点と目指さないといけない。最近は、ここまですごい不甲斐ない試合をしていたので申し訳ない気持ちもあった。最後の最後に見に来てくださる人たちに楽しんで帰ってもらう意味でも、点をいっぱい決めるというか。最高の雰囲気だったので、ここで決めきることができれば『また来たいな』と思ってもらえる試合になるし、そういう意味でもゴールを目指すのが大事かなと思いました」

 札幌との準々決勝2連戦で、両試合とも1得点1アシストと活躍を見せた水沼は、「チームのプレースタイルがあって、そこに個々のプレースタイルがある。その組み合わせはあるけれど、自分が出た時にチャンスを生かすのがプロ選手にとって大事なこと。自分はチームの約束事を守りながらも、自分の感性は潰したくなかったので、自分の感覚でこの2試合できて、そのなかで結果を残せたのは大きなプラスだったと思います」と、胸を張った。

そして、「これからチームとしても戦っていくうえで競争もありますし、それぞれの選手がそれぞれの特徴を出していければ、チームとして上にあがっていけると思いますし、僕は僕らしくやっていくことでチームに貢献できればいい。最後に決めるのは監督なので、出たときに結果を出せるようにしっかり準備したい」と、リーグ戦とルヴァン杯の2つのタイトルの可能性を残しているチームでのさらなる貢献を見据えた。

 
 

こけまりログ

2023/09/09 【スタジアム観戦情報まとめ】2023/9/10(日)18:00KO YBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 第2戦 横浜F・マリノスvs.北海道コンサドーレ札幌@ニッパツ三ツ沢球技場
 
 

今週の他会場など


 
 

 
 

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