【試合結果Webニュースまとめ(2○1)】2024/5/11(土)19:00KO AFCチャンピオンズリーグ2023/24 決勝 第1戦 横浜F・マリノスvs.アルアイン@横浜国際総合競技場


【試合結果Webニュースまとめ(2○1)】2024/5/11(土)19:00KO AFCチャンピオンズリーグ2023/24 決勝 第1戦 横浜F・マリノスvs.アルアイン@横浜国際総合競技場
 
 

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横浜F・マリノス オフィシャルサイト

ACL 決勝 第1戦 横浜F・マリノス vs アルアイン 試合データ | 横浜F・マリノス 公式サイト
 
 

Jリーグ.jp

【公式】横浜FMvsアルアインの試合結果・データ(AFCチャンピオンズリーグ:2024年5月11日):Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)
 └ 入場者数 53,704人

監督コメント

[ ハリー キューウェル監督 ]

うれしい結果になりました。選手たちは前半から約束事を守り、荒れたピッチの中でもパフォーマンスも良かったと思います。アルアインはカウンターの強みを出してくると予想していた中、先制点は相手のやり方でやられてしまいました。ただ、選手たちは下を向くことなく、前を向いて自分たちのサッカーを続けてくれました。パスや動き、連係で相手を翻ろうし、良いプレーをしてくれたと思います。多くのチャンスを作った中、なかなかゴールを奪えませんでしたが、試合を通して約束事を守ってくれました。ただ、何も成し遂げていません。アウェイでの2ndレグの90分間を楽しみたいですね。今日の勝利はかみしめ、また明日から集中を欠かさず、改善していきたいです。

--前半は思いどおりにいかなかったようでしたが、後半は一気にパフォーマンスが上がったように見えました。ハーフタイムでの声かけを教えてください。
試合をしっかりと見られていたかどうかは分かりませんが、自分は前半からしっかりとプレーできていた部分が多かったと思います。チャンスを作り、決定機も多かった。ゴールを奪えなかったのは残念ですが、良い連係が見られました。後半序盤は思ったようなプレーができませんでした。0-1で負けていたので、縦パスが多くなり、前に急ぎ過ぎ、引っかかる場面がありました。ただ、前半立ち上がりから試合を支配できるという自信を持てました。自分たちが良いときはシンプルにやろうとするサッカーができたときだと思っています。

--後半、植中 朝日選手の同点ゴールが最初のシュートでした。早めの交代をされましたが、どのように見ていましたか。
これまでもずっと言い続けていますが、ゴールを決めることが最も難しいプレーです。「なぜ入らないのか」と言う方もいると思います。しかし、アルアインのGKも素晴らしかった。チャンスを作ることが大事ですし、続けていくことが大事です。チャンスを作り続け、決めにいく姿勢を続けることです。

植中は学ぶ姿勢が素晴らしく、今日先発のピッチに立ちました。ほかの選手も同じです。もっと点を取れれば良かったのですが、今日の試合はタフでした。ここで満足することなく、2ndレグに向けて良い準備をしていきたいです。

選手コメント

渡辺 皓太

--決勝ゴールのシーンを振り返ってください。
正直、あまり覚えていません。自分がなんであそこにいたのかも分かりません。でも、途中から出て負けていたので、何かしらやってやろうとは思っていました。あのような素晴らしい雰囲気を作っていただき、勝てて良かったです。

--VARでゴールが認められた瞬間、ものすごいガッツポーズでした。
自然と出た感情です。素晴らしい雰囲気だったので、慣れていないのですが、感情が爆発しました。(VARを待っている間は)どっちに転ぶか分かりませんでした。だから決まった瞬間はうれしかったです。

--今季、途中交代でギアが上がらないのが課題でしたが、今日は違いました。
なんでもいいので流れを変えたかったし、結果を出すしかありませんでした。この試合に懸けていたので、結果に出て良かったです。マリノスの歴史を変えるチャンスだし、なかなかこんなチャンスはありません。マリノスファミリー全員が優勝を願っているのは分かっていますし、この優勝がどれほど大きいかも理解しているつもりです。それをプレーで示したかったので、まだ半分を終わっただけですが、今日は結果が出て良かったです。

--1点のアドバンテージを持ってACL決勝2ndレグに向かいます。
今日の結果は忘れて、難しい試合にはなると思いますが、勝ちにいき、優勝したいです。

植中 朝日

--前半からゴールへの意識が強い中での同点ゴールでした。
ナベくん(渡辺 皓太)に取られましたね(笑)。結局は最後に決めた人です。でも、勝ちに貢献できたと思います。後悔したくない気持ちがありましたし、打てるときは打っていこうと思っていました。前半、何本か打って入りはしませんでしたが、リズムをつかめた部分もあって、ゴールにつながったと思います。

--そのゴールシーンを振り返ってください。
前半からクロスに入っていけていないシーンが多く、申し訳なく感じていました。次は絶対に、と決めていたので、そこにヤン(マテウス)選手が良いボールをくれただけです。(アンデルソン)ロペス選手がニアにいるのは分かっていて、相手もそこに引きつけられるだろうと思っていました。おいしいところ取りですね(笑)。

--重要な試合での連続ゴールです。ACL決勝第2戦では大会3試合連続ゴールが懸かります。
めちゃくちゃ狙っています。今度こそ自分が決勝ゴールを取って、トロフィーを掲げたいですね。気候もよく分かっていないのですが、そこは経験のあるナム(テヒ)選手に聞きたいです。少し時間がありますし、リーグ戦もあるので、100%の状態でピッチに立てるように準備していきます。

ヤン マテウス

決勝の難しい試合でしたし、難しい時間帯もありました。特に難しくしたのは、先制点を許してしまったことです。そこでペースを崩してしまいましたが、試合を通してチャンスを作り、試合を支配しました。最終スコア2-1で逆転勝ちしたことは素晴らしいです。ただ、1stレグが終わっただけです。2ndレグに向けてしっかり、タイトルを獲れるように準備していきます。

--相手の左SBと駆け引きをし、自身の90分を通してのマネジメントが光って全2得点に絡む活躍につながったと思います。
相手を苦しめようと、中に切り込んでシュートまで行けたシーンも何度かありました。縦に仕掛けたり、1対1でも僕が勝ったと思っています。2得点に絡み、1試合を通して駆け引きで僕が有利だった試合でした。

--楽しかったですか。
とても楽しかったです。大きな試合はそうそう訪れるものではありません。責任を持ちながら楽しむことが大事です。今日も僕が引退しても思い出すであろう試合になると思います。

--ACL決勝2ndレグは、今日とは真逆の雰囲気になると思います。
アウェイの地では雰囲気や天候がマイナスに働くのは当然です。でも、自信は持っています。多くの経験を積んできているので、自信を持って戦えると思います。そして最後、自分たちがタイトルを獲る強い気持ちを持っています。

 
 

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ハイライト動画


ホームでむかえたACL決勝 第1戦、53,704人が駆けつけたなか逆転勝利!|勝利後の舞台裏 – YouTube
 
 

ネットニュース・Weblog

スポーツニッポン

横浜ACL決勝第1戦、植中朝日、渡辺皓太弾で逆転!5万人超えサポの前で悲願のアジア制覇へ躍動― スポニチ Sponichi Annex サッカー

 決勝第1戦が行われ、クラブ史上初の優勝を狙う横浜はホームでアルアイン(UAE)と対戦。0―1の後半27分、MF植中朝日(22)のヘディング弾で同点に追いつくと、さらにMF渡辺皓太(25)の得点で逆転に成功した。

 後半27分、FWアンデルソン・ロペスが左へ展開し、FWヤン・マテウスが相手DFかわしてクロスを供給。これに植中が頭で合わせ、アルアインの堅守をこじ開けた。植中は準決勝の蔚山(韓国)戦に続く大会2戦連発となった。

 また、この日の入場者数は5万3704人と発表された。日産スタジアムで5万人超えはコロナ禍以降では初で、リーグ優勝を決めた19年シーズンの最終節で6万3854人を記録したFC東京戦以来となる。

 
横浜、悲願のACL優勝に王手!植中、渡辺皓弾でアルアイン下す コロナ渦以降初の5万人観客の前で躍動― スポニチ Sponichi Annex サッカー

決勝第1戦が行われ、クラブ史上初の優勝を狙う横浜はホームでアルアイン(UAE)と対戦。2―1で勝利した。前半12分に先制を許したが、後半にMF植中朝日(22)、MF渡辺皓太(25)の得点で逆転に成功した。敵地での第2戦は25日に行われる。

 クラブ史上初のアジア制覇を狙う横浜がホームで底力を示した。前半12分に自陣右サイドの突破を許すと、FWラヒミのシュートはGKポープ・ウィリアムが弾いたものの、こぼれ球を押し込まれ先制を許した。

 それでも後半27分、FWアンデルソン・ロペスが左へ展開し、FWヤン・マテウスが相手DFかわしてクロスを供給。これに植中が頭で合わせ、アルアインの堅守をこじ開けた。

 さらに40分、ペナルティーエリア右からヤン・マテウスがクロスを上げると、ファーサイドでフリーになっていた宮市がダイレクトボレー。ゴール前に詰めていた渡辺皓がとっさの判断でコースを変えて押し込んだ。一度はオフサイドとされたが、VARチェックの結果、得点が認められた。

 この日はコロナ渦以降では最多となる5万3704人の入場者数を記録。試合終了を告げるホイッスルが鳴ると、スタジアムは地響きのような歓声に包まれた。

 
横浜、悲願のACL優勝へ第1戦勝利!キューウェル監督「いい内容でサッカーできた」― スポニチ Sponichi Annex サッカー

決勝第1戦が行われ、クラブ史上初の大会制覇を狙う横浜はホームでアルアイン(UAE)と対戦。2―1で勝利した。前半12分に先制を許したが、後半にMF植中朝日(22)、MF渡辺皓太(25)の得点で逆転に成功した。敵地での第2戦は25日に行われる。

 しびれる戦いを制したキューウェル監督は「タフな試合ではありましたが、自分たちのやはり強みという部分で、しっかりいい内容でサッカーができていました」とうなずいた

 敵将の元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポ監督とは、現役時代にも対戦。クレスポ監督は現役時代はストライカーとして鳴らし、ACミランに所属した04~05年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ決勝で、当時リバプールでプレーしていたキューウェル監督(45)と激突した。かつてしのぎを削った相手に今度は監督として競り勝ち、「彼らの強みはカウンターのところにあるというのは予測してた通りだったんですけど、そこの強さは本当にありました」と振り返った。

 1点をリードし、運命の第2戦へと向かう。クラブ史上初のアジア制覇へ「まだ何も決まっていません。とにかくここで満足することなく、自分たちがやってきたことを信じてやるだけだと思います」と静かに闘志を燃やした。

 
横浜、ACL決勝第1戦に勝利!殊勲の決勝弾・MF渡辺皓太「アジアを獲りたい」と第2戦へ闘志燃やす― スポニチ Sponichi Annex サッカー

 決勝第1戦が行われ、クラブ史上初の優勝を狙う横浜はホームでアルアイン(UAE)と対戦。2―1で勝利した。前半12分に先制を許したが、後半27分にMF植中朝日(22)、40分にMF渡辺皓太(25)が得点し逆転に成功した。敵地での第2戦は25日に行われる。

 1―1で迎えた後半40分、ペナルティーエリア右からヤン・マテウスがクロスを上げると、ファーサイドでフリーになっていた宮市がダイレクトボレー。ゴール前に詰めていた渡辺皓がとっさの判断でコースを変えて押し込んだ。一度はオフサイドと判定されたが、VARチェックの結果、得点が認められた。

 渡辺皓は「必ず勝ちたいという気持ちで試合に入った。(得点は)当てただけですけど、結果が出てよかった」と試合を振り返った。

 この日はコロナ渦以降最多となる5万3704人の観客が集結。「完全に僕たちだけの力じゃない。スタジアムに駆けつけてくれたファン、サポーターの皆さんの雰囲気だったり、マリノスファミリー全員の力があのゴールに結果という形でついてきたのかなと思う」と応援に感謝した。

 第2戦は敵地での戦いとなる。「アウェーですけど、今日みたいに一丸となってマリノスファミリー全員で優勝、アジアを獲りたい」と言葉に力を込めた。

 
横浜・喜田主将「どアウェーでも堂々と戦う」ACL決勝第1戦勝利 初のアジア制覇かかる第2戦見据える― スポニチ Sponichi Annex サッカー

 決勝第1戦が行われ、クラブ史上初の大会制覇を狙う横浜はホームでアルアイン(UAE)と対戦。2―1で勝利した。前半12分に先制を許したが、後半にMF植中朝日(22)、MF渡辺皓太(25)の得点で逆転に成功した。敵地での第2戦は25日に行われる。

 先制を許しながらも、執念の逆転勝利。主将のMF喜田拓也は「相手も非常に力のあるチームで一筋縄ではいかないと思っていた。先に点を取られたが、崩れるなと必ずチャンスは来るとチームの共通認識はありましたし、あそこで崩れなかったこと、我慢強く戦えたことが逆転につながった」と熱戦を振り返った。

 1点を追う前半34分、そこからペナルティエリア内でパスがつながり、最後は喜田がダイレクトで狙ったが、相手GKの手をかすめたシュートはクロスバーに直撃。直後にピッチを叩いて悔しがるなど闘志をむき出しにした。

 
 クラブの悲願のACL初優勝を目指し、第2戦は敵地に乗り込む。「環境も変わるし、今回と逆の立場になることも考えられる。全ては想定内だという心の準備をしたい。マリノスファミリーも駆けつけてくれると思うので、どアウェーだったとしても堂々と戦いたいし、自分たちが必ずつかみ取るんだという強い気持ちを持っていい準備をして臨みたい」と意気込みを語った。

 
【ACL】横浜FW宮市 途中出場で決勝弾演出に笑顔「渡辺選手が反応してくれて良かった」― スポニチ Sponichi Annex サッカー

 横浜F・マリノスは途中出場のFW宮市が決勝弾を演出した。

 後半41分にマテウスの右クロスに右足ボレーで合わせると、渡辺皓が右足で角度を変えてネットを揺らした。一度はオフサイドで取り消されたが、「感覚的にオフサイドではないと思っていたので」と、主審にVARでの確認を要請。最終的にゴールが認められ「自分のシュートが決まれば良かったけど、渡辺選手が反応してくれて良かった」と笑顔で振り返った。

 
【ACL】横浜 植中弾から逆転王手!途中出場の渡辺皓が“V率100%”本拠勝利導く決勝弾― スポニチ Sponichi Annex サッカー

 初優勝を目指す横浜F・マリノスがホームでアルアイン(UAE)を2―1と逆転で下し、先勝した。0―1の後半27分にパリ五輪世代のMF植中朝日(22)がヘディングで同点弾。流れを呼び込み、同41分に途中出場のMF渡辺皓太(25)が値千金の決勝ゴールを決めた。5万を超える大観衆の後押しを受け、ハリー・キューウェル監督(45)の指揮の下、チーム一丸でアタッキングフットボールを展開。第2戦は25日(日本時間26日未明)にアルアインで行われる。
 横浜サポーターの歓喜を呼んだ。0―1で迎えた後半27分。植中はマテウスの右クロスに反応すると、頭でねじ込んだ。「後悔したくなかった。自分が打てるところは、どんどん打っていこうと決めていた」。起死回生の同点ゴール。5万3000人超が詰めかけた会場でトリコロールに染めたスタンドをあおってチームを勢いづけ、逆転劇を呼び込んだ。

 悔しさをぶつけた。U―23日本代表の3月の活動には招集されたが、先月のパリ五輪アジア最終予選は落選。「取り返すような活躍をしたい」と強い思いを胸に刻んでいた。ACLでは2戦3発と海外勢相手に力を発揮し、パリ五輪代表入りへアピールとなった。

 キューウェルイズムが浸透した。現役時代の輝かしいキャリアもあり、絶大なるカリスマ性を誇る新指揮官。強い指導力でチームをけん引する一方で、就任初日から選手に言い続けたのが、意外にも「楽しむこと」だった。植中は「芯がある監督でやりやすい」と実感を口にし、欧州で長くプレーした宮市も「重圧でミスできない精神状態になりがちな中、選手は肩の荷が下りる」と効果を口にする。

 蔚山(韓国)との準決勝第2戦では、前半40分に退場者を出しながら、10人で耐え、延長戦、さらにはPK戦で勝利。2人目のキッカーを務めた水沼は「センターサークルで並んで肩組んでいるとき、向こうの方がこわばっている感じがした」と言う。指揮官の“魔法の言葉”が、大一番でもプラス作用をもたらしていた。

 過去のACL決勝(ホーム&アウェー方式)では、初戦にホームで勝利した7チームが全て優勝している。「タイトルを獲ることだけを考える」と植中。8強、4強と次々にクラブ史を塗り替え、たくましさを増した選手が、悲願のアジア初制覇へ全てを懸けて臨む。

 ≪“気持ち”で決勝弾≫殊勲の決勝弾を決めたのは、後半15分から入ったMF渡辺皓だった。後半41分、宮市のシュートに右足で角度を変えてネットを揺らした。VAR判定の末にゴールが認められると、メインスタンドに向かって跳びはねながら力強いガッツポーズ。「正直、なんで自分があそこにいたのか覚えてない。“結果を出すしかない”という思いが、ゴールにつながったと思う」と喜びを語った。

 ▽横浜のACL優勝の行方 25日のアウェー第2戦で○か△なら無条件で優勝が決まる。●の場合は、1点差●なら2戦合計スコアで並び、延長戦(前後半15分)。それでも決着がつかなければPK戦を行う。2点差以上の●ならアルアインが逆転で優勝となる。

 
 

ニッカンスポーツ

【ACL】横浜、アルアインに2-1で先勝!植中同点、渡辺皓が勝ち越しゴール! – ACL : 日刊スポーツ

アジア初制覇を目指す横浜F・マリノスが、ホームでアルアイン(UAE)に2-1と先勝した。前半12分にカウンターから失点したが、後半27分にMF植中朝日(22)が同点ゴール、さらに後半40分にMF渡辺皓太が勝ち越し点を奪った。第2戦は25日にアウェーで行われる。

前半のホイッスルと同時に横浜がゴールに向かった。FWエウベル、FWヤン・マテウス、MF植中が次々とシュートを放つ。試合の主導権は握った。しかし先制したのはアルアインだった。

前半12分、スローインを起点にFWラヒミに突破を許した。1対1となったが、GKポープがセーブ。しかしこぼれ球をMFのMバルーシに押し込まれた。警戒していたカウンター攻撃から失点した

さらに前半30分、再びカウンターからMFパラシオスが右足シュート。GKポープの股の間を抜いてゴールイン。再び失点かと思われたが、ここはVARチェックでオフサイドが確認。ノーゴールとなった。

横浜はボールを握り、前半は相手陣内でプレーする機会が多かったが、植中、喜田のシュートはGKエイサのファイセーブに阻まれた。

さらにアディショナルタイム。右サイドからのパスワークで崩し、最後はY・マテウスの落としから中央でフリーとなったMFナム・テヒが絶好のチャンスを迎えたが、シュートミス。ゴール左へ外し、1点をリードされた展開で折り返した。

アルアインの激しいチャージに苦しむ。後半15分に攻撃のカードを切った。エウベルに代えてFW宮市を投入した。同時に喜田からMF渡辺皓にチェンジした。左サイドに入った宮市の縦突破を得点の糸口とした。攻撃は活性化。左右からクロスボールが入る機会が多くなり、アルアインのゴール前でプレーする時間が長くなった。

そして後半27分、右サイドからY・マテウスが左足で柔らかなクロスボールを入れると、植中が頭で押し込み同点とした。会場は大歓声で沸き上がった。植中は準決勝の蔚山(韓国)戦でも2得点を挙げており、大事な場面で持ち前の得点力が光った。

横浜の動きがより活発になる。植中、ナム・テヒに代えて山根、榊原を入れる。ボール技術にたけた配給役を増やし、エースのA・ロペスにボールを集める手だてをつけた。すると39分にはY・マテウスのクロスをファーサイドの宮市がボレーシュート。相手に当たりこぼれたところを渡辺皓が右太ももで押し込んだ。いったんオフサイドの判定となったが、VARチェックが入り、ゴールが認定された。横浜が土壇場で勝ち越しに成功した。

このまま逃げ切り、2-1で初戦に勝利。悲願の初優勝へ、1点リードした状況で敵地に乗り込むことになった。

◆アジアチャンピオンズリーグ

 国際サッカー連盟(FIFA)が主管のもと、アジアサッカー連盟(AFC)が主催するクラブチームの大陸選手権。03年に従来のアジアクラブ選手権から名称が変更され、各国・地域に与えられた枠内でリーグ戦とカップ戦の上位チームが参加する。

23-24年大会の本戦には40クラブが出場。賞金は優勝400万ドル(約6億2000万円)、準優勝200万ドル(約3億1000万円)、4強に25万ドル(約3875万円)、8強に15万ドル(約2325万円)、16強に10万ドル(約1550万円)。また1試合ごとに勝利で5万ドル(約775万円)、引き分けで1万ドル(約155万円)のボーナスが加算される。

優勝チームは、4年に1度の開催に大型リニューアルされた第1回FIFAクラブW杯(25年6~7月、米国)への出場権を手にする。なお来季(24-25年)から大会方式が「ACLエリート」「ACL2」「AFCチャレンジリーグ」の3層構造に変更され、エリートの優勝賞金は1200万ドル(約18億6000万円)と現行の3倍になる。

 
【ACL】横浜ホームの後押しで鮮やか逆転勝ち「第2戦も楽しんで」頂点知る指揮官に気負いなし – ACL : 日刊スポーツ

アジア初制覇を目指す横浜F・マリノスが、ホームでアルアイン(UAE)に2-1で先勝した。警戒していたカウンターから失点したが、後半に立て直した。27分にMF植中朝日(22)が頭で同点ゴールを決めると、40分にMF渡辺皓太(25)が勝ち越し点を奪った。5万3704人の大観衆で埋まったホームの後押しを受け、鮮やかな逆転勝ち。1点のリードでアウェーの第2戦(25日)に向かう。

ため息が大歓声に変わった。後半40分だった。右サイドからY・マテウスがクロスボールを送ると、ファーサイドで宮市が右足でボレーシュート。相手に当たって渡辺皓の元へ鋭く飛ぶと、右太ももで押し込んだ。いったんオフサイドと判定されたが、VARチェックが入る。少し間をおいて、ゴールが認められた。

歓喜の渡辺皓は「当てただけですけど、結果が出て良かった。僕たちの力ではない。マリノスファミリー全員の力が結果としてついてきた」と胸を張った。

厳しい一戦だった。開始から押し込みながら相手の激しい球際に苦しみ、シュートが決まらない。すると警戒していたカウンターから前半12分に失点。続けて30分にもカウンターからゴールネットを揺らされた。会場には悲鳴が上がったが、VARでオフサイドが確認されてノーゴール。それでも、キューウェル監督は「前半から自分たちのサッカーができていた。これを続けることが大事だった」。その言葉通りの展開となった。

アジアNO・1、そして来年6月に開催される第1回FIFAクラブW杯への出場も懸かる大一番だが、チームに気負いはない。指揮官の存在が、選手たちの肩の荷を下ろす。「人生の中でこういうチャンスはそうそう訪れることはない。この瞬間を楽しもう」。自身も19年前、リバプールの選手で欧州CLを制覇。宮市が「僕らの監督がそういう経験をしているのはアドバンテージになる」と言った通り、1点をリードされても「逆転できる」と、じれなかった。

そして「マリノスの強みは選手層の厚さ」というキューウェル監督の采配がはまった。後半途中に宮市、渡辺皓らを投入。ボールをより支配し、クロスが多くなったことで植中の同点ゴールが生まれた。さらに山根、榊原を入れて中盤を厚くしたことで、決勝点につながった。

ACLでは抜群の勝負師ぶりを発揮するが「まだ何も成し遂げていない。90分終わっただけだし、第2戦も楽しんでやりたい」。地に足をつけ、アジアの頂点へと歩みを進める。【佐藤隆志】

 
【ACL】横浜逆転勝利!渡辺皓太V弾!植中朝日が同点弾!アルアインと決勝第1戦/ライブ詳細 – サッカーライブ速報 : 日刊スポーツ
 
 

サンケイスポーツ

J1横浜Mがアルアインに逆転勝ち アルアイン監督「立て直したい」 決勝第1戦/ACL – サンスポ

サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は11日、横浜市の日産スタジアムで決勝の第1戦が行われ、初優勝を目指すJ1横浜Mがアルアイン(アラブ首長国連邦)に2―1で逆転勝ちした。

5万3704人の大観衆が集まった一戦。横浜Mは前半13分、アルアインのM・バルーシに先制を許したが、後半27分に植中が頭で同点ゴール。同41分には渡辺皓が左からの球を押し込み、勝ち越した。

第2戦は25日(日本時間26日未明)に敵地で戦う。前回大会の浦和に続く日本勢の2連覇が懸かり、優勝すると来年のクラブワールドカップ(W杯)への出場権を得る。

◆横浜M・キューウェル監督の話 「まずはうれしい結果。(先制された後も)下を向くことなく前を向いて自分たちのサッカーをやり続けてくれた。しかし、まだ何も成し遂げていない。まだ90分残っている」

◆アルアイン・クレスポ監督の話 「2戦目はいいプレーをできるように全てを分析し、立て直したい。違った姿を見せられるように願っている。ホームでできるので(第2戦で逆転する)自信は十分にある」

 
横浜Mがアジア王者に王手 逆転で先勝 決勝弾はオフサイド判定からVARで歓喜/ACL – サンスポ

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦(11日、横浜M2-1アルアイン、日産ス)初優勝を目指すJ1横浜Mがアルアイン(アラブ首長国連邦)に2―1で逆転勝ちした。横浜Mは前半12分に先制を許したが、後半27分にMF植中朝日(22)が同点ゴール。同41分には途中出場のMF渡辺皓太(25)が右足で押し込んだ。第2戦は25日(日本時間26日未明)に敵地で戦う。前回大会の浦和に続く日本勢の2連覇が懸かり、優勝すると来年のクラブW杯への出場権を得る。

悲願のアジア初制覇へ大きく前進した。5万3704人が詰めかけた日産スタジアム。劇的な逆転勝利を飾った横浜Mイレブンを、サポーターが大合唱でたたえた。

「相手の得意な形から失点をしてしまったけど、慌てずに落ち着いて自分たちのサッカーをやり抜いたことが後半の逆転につながった」。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたMF植中が胸を張った。

前半12分にカウンターから隙を突かれて先制を許した。その後の反撃も決め手を欠いていた横浜Mだが、後半27分に植中が右クロスに反応。地面にたたきつけたヘディングシュートがゴールに刺さった。さらに、同41分にはMF渡辺皓が決勝弾。一度はオフサイドと判定されたが、VARの判定で覆ると喜びを爆発させた。

 
 

スポーツ報知

横浜FM、パリ五輪世代の植中朝日が貴重な同点ゴール! 5万人超のサポーターが大熱狂 – スポーツ報知

 初のアジア制覇を目指す横浜FMがホームでアルアインとのACL決勝第1戦に臨んだ。

 前半12分、敵陣右からの相手スローインの流れからアルアインMFのM・バルーシに先制ゴールを奪われた。同30分には縦パスに抜け出したMFパラシオスに強烈シュートを決められたが、直前にオフサイドがあったとして取り消された。アンデルソンロペス、ヤンマテウスらFW陣が決定機を作ったが、決めきれないまま前半を終えた。

 0―1の後半27分、ヤンマテウスの右クロスをMF植中朝日がゴール前でヘディングで合わせて同点ゴール。パリ五輪世代の成長株が大舞台で値千金の得点をマークし、5万3704人が集まったサポーターを沸かせた。

 
横浜FM、ホームACL決勝に5万3704人! クラブ歴代最多を記録 – スポーツ報知

 試合前には横浜FMのクラブカラー(青、赤、白)を模したコレオグラフィー(人文字)でスタンドが彩られ、サポーターが大声援。入場者数は5万3704人と発表された。これまでの最多だった今大会準決勝第2戦・蔚山戦(4月24日、日産ス)を超え、ACLクラブ新記録をマークした。

 JクラブのACL日本開催試合最多記録となる07年11月14日の決勝・浦和―セパハン戦(埼玉、5万9034人)には届かなかった。

 試合は前半12分、相手スローインの流れからM・バルーシに先制ゴールを献上。アンデルソンロペス、ヤンマテウスらFW陣が決定機を決めきれない展開が続いた中、後半27分にMF植中朝日が同点ゴールを決めた。

 
横浜FM、ACL決勝でアルアインに2ー1先勝! 0―1から植中朝日、渡辺皓太のゴールで逆転勝利 – スポーツ報知

 初のアジア制覇を目指す横浜FMがホームの決勝第1戦でアルアインに2―1で逆転勝利し、先勝した。

 前半12分、敵陣右からの相手スローインの流れからアルアインMFのM・バルーシに先制ゴールを奪われた。同30分には縦パスに抜け出したMFパラシオスに強烈シュートを決められたが、直前にオフサイドがあったとして取り消された。アンデルソンロペス、ヤンマテウスらFW陣が決定機を作ったが、決めきれないまま前半を終えた。

 0―1の後半27分、ヤンマテウスの右クロスをMF植中朝日がゴール前でヘディングで合わせて同点ゴール。パリ五輪世代の成長株が大舞台で値千金の得点をマークし、5万3704人が集まったサポーターを沸かせた。

 さらに、後半39分にヤンマテウスの右クロスを途中出場のFW宮市亮がボレーシュートを放ち、ゴール前のMF渡辺皓太が右足で合わせ、ゴールネットを揺らした。一度はオフサイドと判定されたが、VAR判定でゴールが認められた。

 第2戦は25日(日本時間26日未明)に敵地で行われる。前回大会の浦和に続く日本勢の2連覇が懸かり、優勝すれば来年のクラブW杯への出場権を得る。

 
横浜FM、先発11人だけでなく「38人」でつかんだ勝利…初のアジア制覇へ、日本時間26日第2戦引き分け以上でV – スポーツ報知

 初優勝を目指す横浜FMは、西地区を勝ち上がったアルアイン(UAE)を2―1で下した。1点を追う後半27分にMF植中朝日(22)がクロスを合わせて追いつき、後半41分にMF渡辺皓太(25)が勝ち越しゴールを決めた。第2戦は25日(日本時間26日午前1時)にアルアインで行われる。

 静寂から一転、ACLでクラブ最多5万3704人の大歓声が再びはじけた。1―1の後半39分、横浜Mは渡辺皓がネットを揺らしたが、判定はオフサイド。VARの“審議”を経て、2分後にジャッジは覆った。渡辺皓は全力でベンチへ駆けだし、ほえた。初のアジアの頂点へ先勝した。

 キューウェル監督(45)は「試合を重ねるたびに、このチームは強くなっている」と目を細めた。前半13分に先制点を献上。多くの好機をつかみながらもゴールは遠かった。黒星もちらついたが、後半27分に植中が決めて望みをつなぎ、最後は途中出場の伏兵・渡辺皓が主役となった。

 先発した11人だけでなく、この日試合に出た16人だけでもなく、「38人」で勝利をつかみ取った。今季からACLが秋春制に移行し、今大会は日本勢にとって変則的なシーズンまたぎで行われている。ここまでの13試合でベンチ入りした選手は38人。西村拓真(スイス1部セルベット)、杉本健勇(大宮)ら1次リーグ突破に貢献し、現在はチームを離れた選手も多くいる。

 主将の喜田は試合前のミーティングで言った。「ここまで長い道のりだったけど、いろんな人がつないでここまで来た。思いを背負って、勝つぞ」。自身も負傷明けで万全ではなかったが「キャリア最後のゲームになっていいという覚悟でピッチに立ちました」と明かした。

 準決勝までの決勝トーナメント6試合は、全て1点差。1回戦では松原、準々決勝では永戸、準決勝では上島が退場し、3戦合計124分間を10人で戦いながらも決勝に進出し、この日も1点差ゲームを制した。昨年9月の開幕以降、38人でここまでたどり着いた。指揮官は「まだ何も成し遂げていない」とキッパリ。第2戦は、引き分け以上で優勝が決まる。初のアジア制覇まで、クラブの歴史を変えるまで、残り90分だ。(岡島 智哉)

 
 

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横浜、アル・アインに逆転勝ち! 先制許すも植中朝日が同点弾、渡辺皓太が逆転弾! 2-1で敵地での第2レグへ【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

— 61分に渡辺、宮市を投入

 横浜F・マリノスは5月11日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグでUAEのアル・アインとホームで対戦した。

 前半は0-1。12分、一瞬の隙を突かれてモハンメド・アルバルーシに先制点を許す。ビハインドの横浜は攻勢を強め、いくつかのチャンスを作るもゴールは奪えず。37分にはエドゥアルドが負傷交代するアクシデントもあった。

 後半も横浜は立ち上がりから積極的に前に出る。ポゼッションで上回り、テンポ良くボールを動かしながら攻撃の糸口を探る。相手のカウンターにもリスクマネジメントを怠らず対応する。

 膠着状態が続くなか、61分に渡辺皓太と宮市亮を投入。選手交代で流れを変えようとする。

 両サイドをうまく使いながら、相手ゴールに迫る場面を創出。そして72分、試合を振り出しに戻す。ヤン・マテウスが右サイドからカットインし、柔らかいクロスを入れる。中で待つ植中朝日がヘッドで流し込んだ。

 84分には渡辺皓太がネットを揺らす。一度はオフサイドの判定も、VAR介入の末、得点が認められた。

 試合はそのまま2-1でタイムアップ。横浜が鮮やかな逆転勝ち。雌雄を決する敵地での一戦は、日本時間で5月26日の1時にキックオフ予定だ。

 
「タフ! タフ!」マリノス指揮官はアル・アインに“先勝”を「良い内容でサッカーができていた」と評価。第2レグに向け「自分たちがやってきたことを信じてやるだけ」 | サッカーダイジェストWeb

— 植中、渡辺の得点で逆転勝ち

 横浜F・マリノスは5月11日、アジア・チャンピオンズリーグの決勝・第1レグでUAEのアル・アインと横浜国際総合競技場で対戦。12分に先制を許したが、72分に植中朝日、85分に渡辺皓太が得点し、2-1で逆転勝ちを収めた。

 試合後のフラッシュインタビューで、「90分をどう振り返りますか?」と問われたハリー・キューウェル監督は、「タフ! タフ!」と応じ、こう続ける。

「自分たちの強みという部分で、しっかりと良い内容でサッカーができていました。彼らの強みはカウンターのところにあるというのは予測していたとおりだったんですけど、そこの強さは本当にありました」

 ホームで先勝。アドバンテージを持って敵地での第2レグに乗り込む。指揮官は「まだ何も決まっていませんし、とにかくここで満足することなく、自分たちがやってきたことを信じてやるだけだと思います」と表情を引き締めた。

 
「ナベ君に取られましたね」次は俺が! マリノスのパリ世代戦士が“V弾”宣言。3戦連発へ「めちゃくちゃ狙っている」【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

— 本職はFWながらインサイドハーフで躍動

 横浜F・マリノスは5月11日、UAEのアル・アインとホームで対戦。先制点を奪われて迎えた72分に植中朝日の同点弾で追いつくと、86分には渡辺皓太が勝ち越し点を挙げ、2-1の逆転で先勝した。

「ナベ君に取られましたね。結局最後に決めた人なんで、いいとこ取られましたけど、チームの勝ちに貢献はできたんじゃないかなと思います」

 試合後、取材エリアに姿を見せた植中は、いたずらな笑みを浮かべながら、そう語った。

 確かに最終的には3歳上の先輩がヒーローになったが、パリ五輪世代の22歳もまた圧巻のパフォーマンスだった。前半から貪欲にゴールを狙う姿勢を見せていたなか、終盤に差し掛かったところでヤン・マテウスの柔らかいクロスにヘッドで合わせ、チームを俄然勢いづかせるACL2戦連発弾を叩き込んでみせた。自身の得点はこう振り返る。

「後悔したくない気持ちがあったので、自分が打てるところはどんどん打っていこうと決めていました。前半に何本か打って、入りはしなかったですけど、打ってリズムを掴んでいた部分もあるので、そういうのがゴールに繋がったかなと思います。

 クロスに入っていけてないシーンが結構多くて、本当に自分の中で責任を感じていて、次はもう絶対にと決めていたので、そこにヤン選手が本当に良いボールをくれただけです。(アンデルソン・)ロペス選手がニアに行くのを分かって、相手もそこに引き連れるだろうなっていうのもあったので、おいしいとこを取りました」

 自身は不参加となったパリ五輪の出場も懸けたU-23アジアカップで、同世代の仲間たちが一足先にアジア王者に輝いた。当然、刺激は多いが、必要以上に意識することはない。

「U-23のメンバーがアジアカップを優勝したのは本当に嬉しいですし、自分も違うチームではありますけど、そこ(アジア制覇)を狙っています。でもそういうパリ五輪とか、もちろんありますけど、一旦そこは置いといて、自分のチームがタイトルを獲ることだけを考えて次もやっていきたいです」

 本職はFWながらインサイドハーフで躍動している若武者は、三度ゴールを奪い、マリノスを頂点に導けるか。「(ACL3戦連発は)めちゃくちゃ狙っているので、今度こそ自分が決勝ゴールを取って、トロフィーをみんなで掲げたい」と意気込み十分だ。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

 
「なんで自分があそこにいたのか」本人さえもよく分からない! マリノス渡辺皓太の先勝弾はまさに執念「やってやろうと」【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

— オンサイドの自信が持てず「どっちに転ぶか自分も分からなかった」

 満員のサポーターから、この日一番の歓声を浴びたのは、神出鬼没なMFだった。

 5月11日に開催されたアジア・チャンピオンズリーグの決勝・第1レグで、横浜F・マリノスはアル・アインとホームで対戦。2-1で逆転勝ちし、夢にまで見たアジア制覇に王手をかけた。

 決勝点が生まれたのは、植中朝日がヘッドで同点弾を叩き込んでから14分後の86分。ヤン・マテウスのクロスに宮市亮がジャンピングボレーで合わせたシュートが、ファーに流れると、渡辺皓太が上手く反応し、執念で押し込んだ。

 60分からキャプテンの喜田拓也と代わってピッチに入っていた渡辺は、得点シーンを「正直あんまり覚えてない」という。

「なんで自分があそこにいたのかあんまり覚えてないです。でもチームも負けていましたし、途中から出たので何かしらやってやろうとは思っていました。あれだけの雰囲気を作ってくれたので、結果が出て良かったです。(渾身のガッツポーズは)本当に自然と出た感情です。これだけ素晴らしい雰囲気を作ってくれたので、自然と感情が爆発しました。あんまり慣れてなかったですけど(笑)」

 一度はオフサイドで取り消されるも、VAR検証の末に得点が認められた。アシストした宮市は「正直、角度的にというか、感覚的にオフサイドじゃないなというのが自分の中にあった」と自信満々に振り返ったが、とにかく無我夢中で食らいついた渡辺は違った。

「感覚がなくて、どっちに転ぶか自分も分からなかったです」

 東京ヴェルディからマリノスに加入して6年。骨の髄までトリコロールが沁み込みつつある25歳は、「マリノスの歴史を変えられるチャンス。なかなかこんなチャンスはない。この優勝がどれだけ大きいものなのかも理解しているつもり。そういったものをプレーで示したい」とクラブ史を塗り替える覚悟だ。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

 
先勝に導くアシストはシュート? パス? 宮市亮が気になるシーンを詳しく解説!「マリノスの発展」へ強い覚悟も【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

— ノーファウルにイライラせず「前向きにプレーしていました」

 横浜F・マリノスは5月11日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、UAEの強敵アル・アインと横浜国際総合競技場で対戦。開始13分で先制を許すも、72分に植中朝日のヘッド弾で追いつくと、86分に渡辺皓太が勝ち越し点を挙げ、2-1で接戦をモノにした。

 値千金の決勝点をお膳立てしたのは、60分から出場した宮市亮。ヤン・マテウスのクロスにジャンピングボレーで合わせたところ、最終的に渡辺が押し込んでついに逆転に成功した。

 この場面で人々の関心を集めているのが、宮市のアシストはシュートだったのか、パスだったのかだ。結論から言うと、おそらく大半が予想した通り、シュートだった。

 ジョーカーとしての役割をきっちり果たした背番号23は、「本当に結果が出て良かったです。僕がどうこうってよりも、今日作り出してくれた雰囲気に応える形で、勝てたことが本当に良かったです」と喜びを伝えた後、話題のシーンをこう振り返った。

「本当に良いクロスが上がってきて、(アンデルソン・)ロペスと被る形だったんですけど、球の勢い的に僕が蹴った方がいいかなってところで声を掛けたら、ロペスがそれを聞いてくれて。ちょっと勢いがまだあって、ジャンプする形になりました。あのまま決まればもちろんそれが良かったんですけど、渡辺選手が反応してくれて、ゴールが決まったことが何よりです」

“ナベコー”の愛称でお馴染みの後輩がネットを揺らした直後、オフサイドで得点が取り消されたが、VAR検証の末に晴れて得点が認められた。

「正直、角度的にというか、感覚的に『オフサイドじゃないな』というのが自分の中にありました。審判はすぐオフサイドって笛を吹いていましたけど、『ちゃんと確認してくれ』と言いましたし、本当にゴールになって良かったです」

 レフェリー絡みでいえば、ファウルの基準は比較的高く、宮市は仕掛けた際に倒されるも、ノーファウルで流されたシーンが何度かあった。フラストレーションが溜まってもおかしくはないが、31歳のスピードスターは冷静沈着だった。

「そうですね…そこはありましたけど、ただ、それはそれなので、しっかりそれを受け入れて、また前向きにプレーしていました」

 悲願のACL制覇へ。「今後のマリノスの発展に向けても、ここでタイトルを獲るか獲らないかではすごく大きく変わってくる。僕らはその責任を担わないといけない」と意気込む宮市は、雌雄の決する第2レグでも、歓喜をもたらすパフォーマンスを披露できるか。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

 
マリノス戦士は口々に…敵将も認めざるを得ず。一枚岩で悲願のACL制覇に王手。“一時休戦”で他サポも加勢 | サッカーダイジェストWeb

— 「完全に僕たちだけの力じゃないです」

 横浜F・マリノスは5月11日、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、UAEの難敵アル・アインとホームで対戦。開始13分で先制を許すも、72分に植中朝日、84分に渡辺皓太がゴールを奪い返し、2-1で鮮やかに逆転勝利を収めた。

 決戦の舞台となった横浜国際総合競技場には、5万3704人ものサポーターが集結。普段は空席が目立つスタンド上段まで埋まり、圧倒的なホーム感と特別感を演出した。

 キックオフ前から絶えず続いた熱量溢れる応援は、大きな後押しになったようで、殊勲の決勝点を挙げた渡辺は試合後、次のように感謝を伝えた。

「完全に僕たちだけの力じゃないです。スタジアムに駆けつけてくれたファン・サポーターの皆さんの雰囲気や、マリノスファミリー全員の力が最後のあのゴールに、結果という形でついてきたのかなと思います。まず、スタジアム入りの時にマリノスサポーターだらけで鳥肌が立ちましたし、必ず結果を出すしかないという気持ちになりました。本当にファン・サポーターのおかげだと思います」

 また、守護神のポープ・ウィリアムも絶大なサポーター効果を口にした。

「本当にすごく圧倒された雰囲気というか。入場した時からACLの決勝に相応しい雰囲気をサポーターの方々が作ってくれました。ここにバスで入ってくる時もすごく圧倒されたというか、やっぱりマリノスのサポーターの方々の力はすごく感じましたし、本当に頼もしかったですね」

 一方で、相手からすればたまったもんじゃない。アル・アインを率いるエルナン・クレスポ監督が会見で放った言葉がそれを物語っている。「第2レグでの逆転に自信はある?」と問われた際に、こう答えたのだ。

「とても自信がある。なぜなら次は我々のホームで戦うからだ。ホームでファン・サポーターの方々と一緒に戦うことはとても心強い。今日はやはり相手のホームということで、相手のファンがとても大きな声を出して応援していたので、なかなか簡単ではなかった。次はそれが真逆になる」

 ちなみに、この日ばかりはライバル関係を忘れ、Jリーグ代表を応援しようと、マリノス以外のユニホームを着た人々も次々に来場し、加勢。クラブの枠をも超えた一枚岩が、ACL制覇に近付く先勝を手繰り寄せた。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

 
「自分たちも2点を取って…」逆転勝利の横浜指揮官が第2レグへ自信。チームの成長も実感「試合ごとに強くなっている」【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

— 「まだ90分残っている。ここで満足することなく良い準備を」

 横浜F・マリノスは5月11日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、UAEのアル・アインと横浜国際総合競技場で対戦した。

 横浜は序盤からボールを保持し、試合を優勢に進める。しかし13分、一瞬の隙を突かれ、先制を許す。左サイドからソフィアン・ラヒミに突破されてGKポープ・ウィリアムとの1対1の場面を作られる。ラヒミのシュートをポープが一度はセーブするが、そのこぼれ球に反応したモハンメド・アルバルーシに押し込まれた。

 1点を追う横浜は、右サイドから攻め込み、何度かチャンスを作る。前半終了間際には、右ウイングのY・マテウスの折り返しからナム・テヒが決定機を迎えるが、シュートは枠を捉えられなかった。

 後半も横浜のペース。テンポの良いボール回しから相手ゴールに迫る。すると72分、同点に追いつく。Y・マテウスの右サイドからのクロスを、植中朝日がヘッドで流し込んだ。

 さらに畳み掛ける横浜は86分、ついに逆転に成功。Y・マテウスが右サイドから上げ、逆サイドの宮市亮がシュートしたボールを、中央にいた渡辺皓太が膝に当て、ネットを揺らす。一度はオフサイドの判定も、VAR介入の結果、ゴールが認められた。

 後半アディショナルタイムには、相手に押し込まれるシーンもあったが、試合はそのままタイムアップ。横浜が第1レグを2-1でモノにした。

 試合後の会見で、開口一番に「嬉しい結果」と喜びを口にしたハリー・キューウェル監督は、こう試合を振り返った。

「パフォーマンスも、約束の部分も、選手がしっかり前半からやってくれた。アル・アインはカウンターが強みと予測していたなかで、前半のゴールは相手のやり方でやられてしまった。でもそこで下を向くことなく、前を向いて、自分たちのサッカーをやり続けてくれたし、自分たちのパスや連係などで相手を翻弄できた」

 横浜は攻勢に出るなかで、後半に植中が同点弾を決めるまで、なかなかゴールをこじ開けられなかった。その展開をどう分析していたのか訊かれると、指揮官は次のように答えた。

「ずっと言い続けていることだが、サッカーはゴールを決めることが一番難しい。アル・アインのキーパーも素晴らしかった。なかなかゴールを決められなくても、チャンスを作ること、とにかく続けてやっていくことが大事だ。

 今日の試合は簡単ではなかったし、タフな試合だった。そのなかであれだけできたのは、良い部分だと思う。しかし、ここで満足することなく、しっかり集中して、セカンドレグに向けて良い準備をしていきたい」

 第2レグはアウェーの地に乗り込む横浜だが、キューウェル監督は自信を口にする。

「(第1レグで)相手もゴールを決めて自信を持っていると思うが、自分たちも2点を取って自信を持っているし、自分たちのスタイルでサッカーができるはず。こういう大会でもリーグ戦でも、自分たちは試合ごとに強くなっている。相手がどのようにやってくるか楽しみ」

 そして指揮官は「まだ何も成し遂げたわけではない。まだ90分残っている。今日は勝利をしっかり噛み締めて、また明日から、少しでも改善できる部分を改善してやっていきたい」と気持ちを引き締めた。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

 
試合直前にアクシデントも先発でピッチに。マリノス主将・喜田拓也が語ったチームを背負う覚悟と責任【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

— 「今日がキャリアの最後になってもいい」

 横浜F・マリノスは5月11日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、UAEのアル・アインと横浜国際総合競技場で対戦。13分に先制を許すが、72分に植中朝日のヘッド弾で追いつくと、86分には渡辺皓太のゴールで逆転し、2-1で勝利した。

 この試合で改めて存在の大きさを示したと言えるのが、アンカーで先発したキャプテンの喜田拓也だ。

 切り替えの早い守備や、常に声を出してチームを鼓舞する姿もさることながら、特に筆者が印象的だったのは、1点を追う34分に喜田がシュートした場面。相手GKの好セーブに阻まれると、背番号8は珍しく頭を抱えながらピッチに手をつき、悔しさを露わにした。

 すると、それを観たファン・サポーターの声援がさらに大きくなり、スタジアム全体のボルテージを一段階引き上げたように感じられた。

 試合後、喜田にどう感じられたのかを訊くと「シュートに関しては、僕のほうから見たら“いったな”と思った」と話し、こう続けた。

「キーパーのナイスセーブです。でも、それだけ会場のボルテージが上がったってことは、姿勢を感じ取ってもらえたってことですし、すごく嬉しいです。(ゴールを)決められればよかったですけど、チームがさらに勢いづくという意味でも、良い攻めができていたので」

 60分にピッチを退いた喜田だが、実は試合直前にアクシデントがあったのだという。

「もちろんピッチに立つ立たないは、最後は監督の判断ですけど、立つと決まった以上は、今日がキャリア最後のゲームになってもいいという覚悟で立ちました。別に決勝だからってわけじゃなくて、自分はこのエンブレム、ユニホームを着て戦う以上は毎試合そのつもりですし、それが仲間、ファン・サポーター、マリノスファミリーへの責任だと思う」

 ベンチに下がって以降も、喜田はピッチにいる選手に声を掛けたり、交代で入る選手にアドバイスをするなど、チームのために動いていた。それはまるでコーチさながらで、とても頼もしく見えた。

 アクシデントの状況は気になるところだが、「大丈夫です」と強調した喜田。そして、敵地での第2レグに向けて「彼らは別のチームになってくると思っていますし、心してかかりたい。何が起きても想定内でいけるような準備を常にしているので、堂々と乗り込みたい」と意気込んだ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

 
試合後の円陣で心打たれるワンシーン。途中交代のマリノス主将・喜田拓也は腕章をじっと見つめて…「リスペクトと想いを無駄にしちゃいけない」【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

 横浜F・マリノスは5月11日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、UAEのアル・アインと横浜国際総合競技場で対戦。13分に先制点を献上するも、72分に植中朝日、86分に渡辺皓太がゴールを奪い、2-1で逆転勝利を収めた。

 試合後、横浜の選手やスタッフたちはベンチの前で円陣を組む。毎試合恒例の光景のなかで、筆者が心を打たれるシーンがあった。

 アンカーで先発したキャプテンの喜田拓也は、60分にピッチを退く際、副キャプテンの松原健に腕章を託したのだが、円陣で松原が喜田に返したのだ。それを受け取ったトリコロールの背番号8は、腕章を数秒間、じっと見つめていた。

 キャプテンマークが戻ってきた時、何を思っていたのか。「やっぱりあれ(腕章)って重いものなので」と口にした喜田は、こう続けた。

「僕はキャプテンをやらせてもらって6年目になりますけど、本当に毎年、素晴らしい副キャプテンやチームメイトが支えてくれるし、自分ひとりで務めている感覚がなくて。

 彼らは毎回、試合が終わってから必ずキャプテンマークを僕に返すんです。途中交代で自分が(ピッチに)入った時も、彼らが付け続けていてもいいはずなのに、どんな状況であっても、渡す時間がなくても、最後は必ず僕に渡す。そういうところにすごくリスペクトと想いを感じるので、それは無駄にしちゃいけない。このチーム、仲間のために頑張りたいと思わせてくれる要素ですね」

 トリコロール一筋を貫く29歳は、どんな時でも周囲への感謝の心を持ち、フォア・ザ・チームの精神で戦う。彼のそんな人間性と姿勢を、チームメイトもリスペクトしているからこその絆が垣間見えた瞬間だった。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

 
「僕はエドゥが…」守護神が“掛け違い”からの失点を反省。マリノスのサッカーには強い自信「チャンピオンに相応しい」【ACL決勝】 | サッカーダイジェストWeb

— 決勝T4戦目にして初のH→A「経験したことがない」

 横浜F・マリノスは5月11日、チャンピオンズリーグの決勝・第1レグで、UAEの強敵アル・アインとホームで対戦。開始13分で先制を許すも、粘り強く反撃を続けるなか、72分に植中朝日、84分に渡辺皓太がゴールを奪い、2-1の逆転勝利で先勝した。

 序盤の失点は隙を突かれてのものだった。右サイドで突破を図ったソフィアン・ラヒミに、エドゥアルドが素早く身体を寄せ、マイボールにしたと思われたが、その後の対応を巡って一瞬、守護神のポープ・ウィリアムとお見合いする形に。

 その間に一気にスピードを上げたラヒミに、ペナルティエリア内に侵入され、シュートを浴びるも、ポープが何とかセーブ。しかし、そのこぼれ球をモハンメド・アルバルーシに押し込まれてしまった。

 ポープは試合後、まず「本当に仲間に助けられたというか、すごく頼もしかったです」と仲間への感謝を口にしたうえで、失点の場面をこう振り返った。

「エドゥは僕に出てきてほしくて、僕はエドゥが先に身体が入っていたので、エドゥに任せて、自分はサポートに入ろうとしていたところだったので、コミュニケーションミスというか。まあ1個防いだので、何とかなるかなと思ったんですけど…。

 ああいう1つのお互いの判断ミスじゃないですけど、掛け違いみたいなもので、やっぱりこういうはゲーム難しくなってしまいます。何とか前の選手が取り返してくれて、ポジティブな空気で第2戦を迎えられるので、そこは本当に助けられました。頼もしかったですね」

 ビハインドを負ったものの、決して流れは引き渡さず。その裏には「このまま行けば、(点を)取れるぞっていうポジティブな声掛け」がチーム全体にあったようだ。

「監督からも『自分たちはこのまま続けるだけだ』と話がありました。自分たちがチャンピオンに相応しいサッカーをしていると思うし、そこは自信を持ってこのまま続けていこうって話があったので、すごくポジティブに戦えました。クオリティのある選手たちが前に揃っているので、1(失点のまま)で進んでいけば必ず取ってくれると僕も信じていたので、しっかり勝ち切れたのは、チームとしてもすごく大きいです」

 ノックアウトステージに入ってからの3試合は、いずれも先にアウェーで戦い、ホームで決着をつけるパターンだった。だた、この決勝は横浜で戦ったうえでUAEに乗り込む。その点に関して尋ねると、率直な心境をこう明かしてくれた。

「自分自身も経験したことがないので、やってみてどうかなっていうのが正直なところです。第1戦のことはありますけど、やっぱりトータルで勝たなきゃ意味ないですし…0-0の気持ちでスタートできればなと考えています」

 およそ5万人のマリノスサポーターが詰めかけた第1レグから一転、現地時間5月25日の第2レグは大アウェーが予想される。中東特有の暑さとの戦いもある。

 未知の部分が少なくないが、頼れる29歳の守護神はいつも通り自分を信じて、悲願のアジア制覇に導けるか。

 
「チームのサッカーを体現する存在」アジア制覇に王手の横浜を中東メディアが分析! 第2レグで警戒する選手は?「彼を抑えるのがアル・アインの課題」 | サッカーダイジェストWeb

— 第1レグは2-1で逆転勝利

 5月11日に開催されたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、横浜F・マリノスはUAEのアル・アインとホームで対戦。2-1で先勝し、アジア制覇に王手をかけた。

 横浜は13分に先制点を許すも、72分に植中朝日がヘディングシュートを叩き込んで同点弾。さらに84分には渡辺皓太が勝ち越しゴールを決めて、逆転勝利を収めた。

 中東メディア『winwin』は、「横浜は苦しみながらも見事に勝利を挙げた」とし、以下のように戦いぶりを分析している。

「ハリー・キューウェル監督のチームは、終始ボールを握って試合をコントロールしていたが、アル・アインのカウンター攻撃の脅威にさらされながらプレーした。それでも攻撃を牽引したのは前線のブラジル人3選手だ。得点には至らなかったものの、パス回しや動きの流動性、ポジションの交換などが印象的だった」

 さらに、“特に注目すべき選手”としてヤン・マテウスの名前を挙げて「このチームのサッカーを体現する存在で、素晴らしい役割を果たしている。彼の脅威を制限することが、第2レグでのアル・アインの最も難しい課題となるだろう」と伝えている。

 敵地での第2レグは25日に行なわれる。横浜は初のアジア制覇を果たせるか。

 
【岩本輝雄】劇的な逆転勝ちだけど、マリノスが勝つべくして勝ったと思う。CLのレアルみたいだったね | サッカーダイジェストWeb

— 力の差はあったように見えた

 5万3704人。トリコロールに彩られたスタンド。ファイナルに相応しい雰囲気だった。ホームにアル・アインを迎えたACL決勝の第1レグで、マリノスは2-1で逆転勝ちした。

 アル・アインは“ザ・中東”というチームだったね。しっかり守って、カウンター。本当に痛いのか分からないけど、よく倒れていたし(笑)。まあでも、それも時間の使い方という意味では、うまいなぁとは思った。

 割り切った戦い方で、カウンターも鋭い。マリノスの隙を見逃さず、先制点も奪ってみせた。でも、僕としては安心して見ていられたかな。

 前半からマリノスはチャンスを作っていた。後半に入っても、それは変わらない。同点にするまで多少、時間はかかったけど、攻めあぐねている、とは違って、いつ点が入るのかなという感じだった。

 ヘッドで同点ゴールを挙げた植中はいいね。スピードがあって、常にゴールを狙っている。チャンスにもよく絡んでいて、ポジショニングもセンスがある。準決勝でも点を決めているし、良い流れに乗っているんじゃないかな。

 その植中のゴールをアシストしたヤン・マテウス。右サイドからクッとカットインして、柔らかいクロスを入れた。あのカットインも、試合を通じて“縦”を見せていたから効いたんだろうね。縦にも中にも行けるから、相手の対応もちょっと遅れる。これぞヤン・マテウスというアシストだった。

 そして逆転弾は渡辺。途中出場で、馬力のあるプレーを見せていた。中盤の深い位置でも、前に出て行っても、存在感があった。攻撃を活性化させて、決定的な仕事もこなす。マリノスの攻撃を一段階、引き上げてみせた。

 終わってみれば、2-1。シチュエーションは違うけど、この前のCLでレアルがバイエルンに土壇場で逆転した試合を思い出したよ。劇的な勝ち方かもしれないけど、でも力の差はあったように見えたし、マリノスが勝つべくして勝った試合だったと思う。

 決着をつける第2レグは、敵地でのゲームだ。相手はホームでさらに勢いを出してくるだろうね。簡単な試合にはならないだろうけど、僕は優勝すると思っている。

 点は取られるかもしれない。でも、たとえ先制されても慌てる必要なんてまったくない。マリノスの攻撃力はやっぱり凄いし、選手層も厚い。マリノスは本当にブレないからね。どんな時でも攻撃的。それをずっと貫いて、ここまで来た。マリノスらしく、強気な戦いでトロフィーを持ち帰ってくるよ。

【PHOTO】圧倒的なホームの空気を作り出し勝利を呼び込んだ横浜F・マリノスサポーター(Part1) | サッカーダイジェストWeb
【PHOTO】圧倒的なホームの空気を作り出し勝利を呼び込んだ横浜F・マリノスサポーター(Part2) | サッカーダイジェストWeb
【PHOTO】圧倒的なホームの空気を作り出し勝利を呼び込んだ横浜F・マリノスサポーター(Part3) | サッカーダイジェストWeb
 
 

サッカーキング

ACL決勝第1戦、横浜FMがアジア王者へ大きな勝利! 先制許すも、植中と渡辺のゴールで逆転勝利! | サッカーキング

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝ファーストレグが11日に行われ、横浜F・マリノス(日本)はアル・アイン(UAE)と対戦した。

 横浜FMは準決勝で蔚山現代(韓国)とのPK戦までもつれ込む激闘を制し、クラブ史上初のACL決勝までたどり着いた。スタメンは、6日に行われたリーグ第12節浦和レッズ戦からGKポープ・ウィリアムを除く、フィールドプレイヤー10人全員を入れ替え、決勝の第1戦に臨んだ。

 試合は早い時間帯に動いた。12分、左サイドのスローインからパク・ヨンウがヘディングで逸らすと、ソフィアン・ラヒミがスピードでエドゥアルドの背後を取り、独走したドリブルからシュート。これはポープ・ウィリアムがセーブしたが、こぼれ球をムハンマド・アル・バルーシに詰められ、ゴールネットを揺らされた。アル・アインが先制に成功する。

 いきなりリードを許す展開となった横浜FMだが、25分に植中朝日が枠内シュートを放つなど、ゴールに迫る。しかし、アル・アインGKハリド・エイサの好セーブもあり得点は奪えなかった。

 波状攻撃を仕掛ける横浜FMだが、30分にカウンターを許す。カクのスルーパスからマティアス・パラシオスに抜け出され、シュートを許すと、これがポープ・ウィリアムの股を通ってゴールに吸い込まれた。ただ、これはマティアス・パラシオスがオフサイドポジションにいたため得点は認められず。横浜FMとしては肝を冷やす場面だった。

 その後、横浜FMは積極的にシュートを放ち、再三ゴールに迫ったが、アクシデントが起こる。エドゥアルドが負傷でプレー続行不能となり、37分に渡邊泰基との交代でベンチに下がった。

 後半はアル・アインも攻守でリズムを掴み、横浜FMはなかなか決定機を作り出すことができない。それでも72分に試合が再び動く。アンデルソン・ロペスが右サイドで高い位置を取ったヤン・マテウスへ展開すると、ヤン・マテウスからドリブルから左足で絶妙なクロスを供給。このクロスを植中がヘディングで合わせ、見事にゴールネットを揺らした。横浜FMが1-1の同点に追いつく。

 勢いづいた横浜FMは、84分にチャンスをつくる。榊原彗悟からのパスを受けたヤン・マテウスが右サイドからクロスを上げると、ファーサイドで宮市亮がダイレクトボレー。ゴール前で渡辺皓太が合わせ、ゴールネットを揺らした。副審はオフサイドと判定したが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入してゴールが認められた。横浜FMがついに逆転に成功する。

 そして、試合はこのまま終了。横浜FMがアジア王者へ向けて大きな勝利をつかみ取った。ACL決勝セカンドレグは、アル・アイン・スタジアム(UAE)にて5月25日(土)25時(日本時間)キックオフ予定となっている。

 
 

サッカーマガジンWEB

横浜FM、逆転で先勝! 先行許すも植中朝日、渡辺皓太のゴールで勝利をつかむ!◎ACL決勝第1戦 – サッカーマガジンWEB

— 開始早々の失点で苦しむも後半に怒とうの攻めで2得点!

 警戒はしていたが、横浜FMは開始早々、まんまとアルアインに強みを出させてしまった。相手の左サイド、横浜FMにとっては右サイドのスローインからだった。

 アルアフバビが投げ入れたボールをアンカーのパク・ヨンウが頭ですらし、左ウイングのラヒミがつついて横浜FMの最終ラインの裏へ送られる。横浜FMのCBエドゥアルドが自分が追うのか、GKポープに処理を任せるのか、一瞬、躊躇した。

 そのわずかな迷いをアル・アインは見逃さなかった。ラヒミがスプリントしてエドゥアルドを背後から抜き去ると、シュートに持ち込んだ。

 一度はポープが体に当てて止めたが、こぼれ球にいち早く反応したのは、UAEの左インサイドハーフだった。アルバルーシが蹴り込み、12分、アウェーチームが先制に成功した。

 先攻された横浜FMはその後、テンポの良いボール回しから何度かゴールに迫ったが、フロントラインを構成するブラジル人トリオはやや気持ちが逸ってシュートは精度を欠いた。34分には喜田が鋭いシュートを放ったが相手GKエイサの好守によって阻まれ、アディショナルタイムには右サイドを崩してナミ・テヒがボックス内からフリーでシュートを放つも、枠に入れられず。惜しい場面を作りながらも横浜FMは追いつくことができず、1点ビハインドのまま前半を終えた。

 迎えた後半、横浜FMはホームの大声援をバックに1点を取りにいく。相変わらずアル・アインのカウンターは鋭かったが、勝負に出た。61分、喜田に代えて渡辺皓、エウベルに代えて宮市を投入。攻撃の活性化を図った。

 宮市が左ウイングに入ったことで縦に深い位置まで進入する回数を増やしていく。右からもヤン・マテウスが果敢に仕掛けて、68分には左サイドを破ってディフェンスラインとGKの間に絶妙なクロスを送った。これは相手DFにクリアされたが、72分、ついにゴールをこじ開けた。

 左サイドでボールを受けたヤン・マテウスが縦に突破すると見せかけてカットイン。浮き球のクロスを送ると、ニア側のA・ロペスの背後にポジションを取った植中がドンピシャのタイミングでヘッド。叩きつけるようにシュートを放ち、横浜FMが同点に追いついた。

 そして85分、さらに声援のボリュームが上がることになる。右CKの流れからだった。ヤン・マテウスがクロスを供給。ボックス左で宮市がボレーを放ち、シュートコースにいた渡辺皓が触ってコースを変え、ボールをゴールに叩き込んだ。

 線審がオフサイドト判定するがVARチェック後にゴールが認められ、横浜FMが逆転。ついに追いついた横浜FMはそのまま試合をクローズさせ、狙い通りの先勝を成し遂げた。決勝第2戦は、2週間後。25日に行われるアウェーゲームに向けて、大きな大きなアドバンテージを得た。

 
 

ゲキサカ

横浜FMが初のACL制覇に王手!! 植中&渡辺弾で終盤逆転劇、1点リードで敵地UAEでの最終決戦へ | ゲキサカ

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は11日、日産スタジアムで決勝第1戦を行い、横浜F・マリノスがアルアイン(UAE)と対戦した。前半11分に速攻から先制点を奪われたが、後半27分にFW植中朝日のヘディングシュートで同点に追いつくと、同40分に途中出場のMF渡辺皓太が劇的な逆転弾。クラブ史上初のACL制覇に向け、貴重な1点リードを持って敵地での第2戦に臨む形となった。

 横浜FMはJ1リーグ前節・浦和戦からGKポープ・ウィリアムを除いた先発全員を変更。前々節で左肘を負傷したFWエウベルもサポーターを巻いて先発し、ACL準決勝第2戦・蔚山現代戦を負傷欠場していたMF喜田拓也も復帰を果たした。アルアインは4-2-3-1のシステムで、今大会最多11得点のモロッコ代表FWソフィアン・ラヒミらが先発に名を連ねた。[スタメン&布陣]

 試合の入りは横浜FMペースでスタート。エウベル、FWヤン・マテウスが遠い距離からでも積極的にシュートを狙い、アルアイン守備陣に圧力をかけた。さらに前半8分、中盤で喜田がこぼれ球を拾うと、エウベルからのパスを受けた植中がミドルシュート。GK正面に飛んだが、良い形で攻撃を進めていた。

 ところが前半13分、アルアインにファーストチャンスで先制された。長い距離のスローインをMFパク・ヨンウにフリックされると、ラヒミにDFエドゥアルドがスピードで抜き去られ、1対1のシュートはポープがスーパーセーブ。しかし、その跳ね返りをMFモハンメド・アルバルーシに決められた。

 一方の横浜FMは前半26分、MFヤヒア・ナデルの横パスをかっさらった植中がそのまま持ち運び、ペナルティアーク付近から右足一閃。ゴール右隅を突いたが、GKハリド・エイサのスーパーセーブに阻まれた。また直後の27分には変化をつけた右CKからDF永戸勝也が左足を振り抜くも、相手DFに当たったボールがGKに阻まれ、立て続けのビッグチャンスは活かせなかった。

 そうして迎えた前半30分、FWアレハンドロ・ロメロの鋭い縦パスからペナルティエリア右を抜け出したMFマティアス・パラシオスの強烈なシュートがポープの股下を抜け、そのままゴールマウスに入った。だが、一度はゴールが認められるも、VAR介入の末にオフサイドが判明。スコアは0-1で変わらず、横浜FMにとっては命拾いとなった。

 横浜FMは前半34分、松原の浮き球パスに植中が右サイドを抜け出し、うまくボールをキープしてターンに成功すると、マイナス方向へのパスに喜田が反応。だが、シュートはまたもGKエイサのスーパーセーブに阻まれた。直後には横浜FMにアクシデント。エドゥアルドが足を痛めてプレーを続けられず、同37分にDF渡邊泰基が投入された。

 そんな渡邊は前半41分、最初のピンチでラヒミとの競り合いに持ち込まれたが、対人守備で奮闘。その後は裏に抜けられる場面もあったが、ポープのファインセーブで持ち堪えた。同アディショナルタイム1分にはエウベルのラストパスにヤン・マテウスが抜け出し、折り返しのパスからナム・テヒがフリーでシュート。だが、コントロールしたはずのシュートは左に外れ、絶好のチャンスを逃した。

 試合はそのまま後半へ。5分、横浜FMはゴールキックをはね返せずにいると、ロメロのヘディングフリックからラヒミに抜け出され、大ピンチを作られる。だが、ここは永戸がなんとかカバーに入り、シュートは打たせなかった。ハリー・キューウェル監督は同15分、喜田とエウベルに代わり、MF渡辺皓太とFW宮市亮を投入した。

 そうして迎えた後半27分、横浜FMがついにこじ開けた。A・ロペスがやや低い位置に降りてボールを収め、右サイドに送り込むと、ヤン・マテウスのふわりとしたクロスに植中が反応。高い打点のヘディングでゴール左隅に押し込んだ。植中は準決勝第2戦での2ゴールに続き、アジアの頂点を争う舞台でまたしても結果を出した。

 さらに勢いを出したい横浜FMは後半32分、植中とナム・テヒに代わってMF山根陸とMF榊原彗悟を投入。すると同40分、横浜FMは山根が空中戦で競り勝つと、榊原のパスを受けたヤン・マテウスがクロスを送り、宮市の折り返しに渡辺が反応。うまく軌道を変えてゴールに押し込んだ。副審はフラッグアップしたが、ここでVARが介入。オンサイドでゴールが認められ、劇的な逆転ゴールとなった。

 試合はそのままタイムアップ。横浜FMは53704人が集まったホームで見事な逆転勝ちを果たし、25日に敵地UAE・アルアインで行われる第2戦に1点のリードを持って臨む形となった。

(取材・文 竹内達也)

 
アクシデント押して先発していた主将・喜田拓也「必ず逆転できる自信があった」横浜FMがアジア制覇に王手 | ゲキサカ

 クラブの歴史を変えるアジア制覇まであと1勝。横浜F・マリノスの主将を務めるMF喜田拓也はAFCチャンピオンズリーグ決勝第1戦の試合後、「これだけ素晴らしい雰囲気を作ってもらって感謝している」と53704人の大観衆が詰めかけた日産スタジアムのファン・サポーターへの感謝を述べ、逆転勝利につながった試合運びを前向きに振り返った。

「ホームだし、先に取ってゲームを進めたかった思いはもちろんあった。その中で先に取られて気持ち的な焦りだとか、攻め急ぎたい気持ちはチームにあったと思う。けど、自分たちがやるべきことはそうじゃないと。我慢強く焦れずに、やるべきことをしっかりやれていれば必ず逆転できる自信があった。そこのマネジメントは自分中心になってやっていきたいと思っていた。現に逆転まで持っていくことができたらチームの成長だと思う」

 焦りはなかったとはいっても、取り返そうという気概にはあふれていた。

 象徴的だったのは0-1で迎えた前半34分のシーン。右サイドに開いたFW植中朝日からの展開を受けた喜田は右足を振り抜いた。完璧に思われたシュートはGKハリド・エイサのスーパーセーブに阻まれる形となったが、大きなアクションで頭を抱える主将の姿は珍しく、その姿勢を目の当たりにしたゴール裏サポーターからはひときわ大きな大歓声が沸き起こった。

「シュートに関しては僕のほうから見たら行ったなと思ったので、自分にできることはやった。GKがナイスセーブだった」。そう振り返った喜田にとって、どよめく歓声は望んでいたものでもあったようだ。

「会場のボルテージが上がってくれたのはある意味、計算という言い方はしたくないけど、その姿勢を感じてもらえたのはすごく嬉しい。(ゴールを)望んでくれていたのかなと思う。一番は(ゴールに)沈められていればよかったけど、自分どうこうよりチームが勢いづく意味でもいい攻めができていた。チャンスも多く作れていたし、相手の決定的なチャンスはそう多くなかったので、チームとしての成長を感じられる面も多かった」。

 それまでも数多くのチャンスを作っていた横浜FMだったが、ビハインドの中で焦らず試合を進めるにあたっては、一つ大きな支えとなるワンプレーだった。

 そんな喜田自身は後半15分で途中交代。多くを語ろうとはしなかったが、試合前に起きたアクシデントを踏まえた判断だったという。ACLでは準決勝2試合を負傷欠場した他、復帰後もプレータイムを制限しながらの出場が続いており、コンディションに配慮をしながらプレーをしているようだ。

「もちろんピッチに立つか立たないかは最後は監督の判断だけど、ピッチに立つと決まった以上、今日がキャリア最後のゲームになってもいいという覚悟でピッチに立った。別にそれが今日だから、決勝のピッチだからというわけではなく、自分がこのエンブレム、ユニフォームを着て戦う以上は毎試合そのつもりでピッチに立っている。それが仲間、ファン・サポーター、マリノスファミリーへの責任だと思う。そういう思いでピッチに立った」

 それでもピッチから離れた後も、チームを支える役目は欠かせないものだった。代わって入ったMF渡辺皓太に後を託した後、後半32分にMF榊原彗悟とMF山根陸が入った場面では2人に入念に指示を出す姿も見られた。

「ゲームの直前でアクシデントがあって、自分のコンディションがギリギリだったので、短い時間にはなってしまったけど、彼らには中で感じていたことを伝えて、ゲームに入ってほしいと思った。チームを信じて、仲間を信じて、伝えるべきことを伝えた」。そんな主将の陰の働きも、見事な逆転劇につながっていた。

 そうして掴んだ決勝第1戦の白星。25日に敵地で行われる第2戦で引き分け以上に持ち込めば、悲願のアジアタイトルを掴めるところにまで辿り着いた。

 クラブの歴史を左右する決戦を見据えた喜田は「メンタル、マインドのところ」とテーマを掲げ、「第2戦は彼らが別のチームになると思う」と警戒は欠かさない。「彼らのホームでやるし、違った状況、違った環境で戦いに行くので、心してかかりたい。それだけの準備をして、覚悟を持って乗り込みたい」。この日見せたような試合運びと同様、準備段階からブレずに決戦ムードを作り上げていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

 
寡黙な男も歓喜爆発…ACL決勝で劇的弾の横浜FM渡辺皓太「この試合にかけていた」 | ゲキサカ

 VARからの“吉報”が主審を通じてピッチ上に伝えられると、いつもは寡黙な男も感情を抑えられなかった。「これだけ素晴らしい雰囲気の中で自然と感情が爆発した。あまり慣れていなかったけど、自然とああいう感情になった」。試合後、大勢の報道陣に囲まれた横浜F・マリノスMF渡辺皓太は照れ笑いを浮かべつつ、戸惑い気味に自身のゴールパフォーマンスを思い返していた。

 1-1の試合終盤、歓喜の瞬間は後半41分に訪れた。右サイドを攻め上がったFWヤン・マテウスのクロスがファーサイドに送り込まれると、FW宮市亮がボレーシュートを試みるも、ゴールマウスから外れて右に外れる。しかし、そのコース上で待っていた渡辺がうまく身体で反応。巧みに軌道を変えて枠内に押し込んだ。

 その直後、一度は副審がオフサイドを告げるフラッグアップを行い、ゴールが取り消された。しかし、そこにVARが介入。右サイドでヤン・マテウスの突破に備えていたアルアインのMFマティアス・パラシオスが低い位置に残っていたが分かり、VARオンリーレビューの結果、ゴールの判定に覆った。

 主審がセンターサークルを指してゴールの宣言を行うと、53704人が集まったスタジアムは歓喜のムードに包まれた。「全く(オンサイドの)感覚はなくて、どっちに転ぶか自分でもわからなかった」と一度冷静になっていた渡辺も同様。メインスタンドに向かって猛然とダッシュし、ド派手なガッツポーズで喜びを爆発させた。

 0-1で迎えた後半15分からピッチに立ち、「なんでもいいので流れを変えたかった。結果を出すしかないと思っていた」という中での大仕事。ゴールの瞬間からセレブレーションに至るまで、とにかく無我夢中だった。

「(ゴールシーンも)正直あまり覚えていなくて……。自分がなぜあそこにいたのか覚えていないし。でも途中から出たから何かしらやってやろうと思っていた。チームは負けていたし、あれだけの雰囲気を作ってくれたので結果が出て良かった」。そう振り返った背番号6は「理由はわからないけど、結果を出すしかない思いであそこにいたんだと思う」とサラリとこぼした。

 チームにとってはアジアタイトルに一歩近づく値千金のゴール。また渡辺自身にとっても苦悩からの脱却を予感させる一発となった。

 渡辺は4月3日の第5節・川崎F戦で負傷交代した後、約1か月にわたる戦線離脱を経験。ACL準決勝は2試合とも欠場していた。また復帰後も今月3日の磐田戦に途中出場し、同6日の浦和戦では先発入りも果たしたが、その間チームは1分1敗。渡辺自身も昨季のような攻守にわたるハイパフォーマンスを発揮するには至っていなかった。

 現在も「まだ正直100%ではない」と認める渡辺。それでも目の前にはアジアタイトル獲得のチャンス、まさに「この試合にかけていた」という。

「マリノスの歴史を変えられるチャンスだし、なかなかこんなチャンスはない。マリノスファミリー全員が優勝を願っているとわかっているし、この優勝がどれだけ大きいのかも理解しているつもり。そういったものをプレーで示したいと思っていた」。その結果、決勝ゴールというこれ以上ない形で存在価値を見せつけた。

 チームは今後、15日の新潟戦、19日のFC東京戦を経て、25日に敵地で行われる運命の決勝第2戦に臨む。大一番の最終決戦としては厳しい連戦だが、渡辺のコンディション回復に与えられた時間は十分にあるとも捉えられる。

「ここから試合が続くのでしっかりと自分にフォーカスして、100%に戻して、スタートから使ってもらえるようなプレーをしていきたい」。そう意気込む25歳は、アジアの頂点を争う最終決戦に向けて「今日の結果は忘れて、また次の試合に一から。難しい試合になるけどしっかり勝ちに行って優勝したい」と高らかに宣言した。

(取材・文 竹内達也)

 
ACL大一番でまたも決めた横浜FM植中朝日「でもナベくんに取られましたね(笑)」本命はアジア制覇決定弾 | ゲキサカ

 前半早々からビハインドに追い込まれた横浜F・マリノスだったが、またしてもこの男がチームを救った。

 0-1で迎えた後半27分、FWヤン・マテウスからのクロスがゴール前に入ると、そこに反応したのは「前半からクロスに入って行けていないシーンが多く、責任を感じていたので、次は絶対にと決めていた」というMF植中朝日。反省を踏まえたポジショニングから完璧なヘディングシュートをゴール左隅に叩き込み、2ゴールを決めた準決勝第2戦に続き勝利の立役者となった。

 ようやく後半に同点弾が生まれた形ではあったが、植中のゴールへの気迫は試合序盤から感じさせていた。前半8分、ペナルティアーク付近からさっそくミドルシュートを放ち、この試合初の枠内シュートを記録すると、同26分にはショートカウンターから果敢に右足を一閃。前にはFWアンデルソン・ロペスもフリーになっていたが、シュートの選択を迷うことはなく、横っ飛びでなんとか阻んだUAE代表GKハリド・エイサをヒヤリとさせた。

 植中によると、こうしたシュートへの姿勢がゴールの伏線になっていたという。「もう後悔したくない気持ちがあって、打てるところはどんどん打っていこうと決めていた。前半に何本か打って入りはしなかったけど、打って自分でリズムを掴んだ。そういうのがゴールにつながったと思う」。さらにフィニッシュでは「ロペス選手がニアに行くのはわかっていて、相手が引き連れるのもわかっていたので美味しいところを取りました」と冷静な状況判断も光った。

 植中は準決勝第2戦でも、第1戦の1点ビハインドをひっくり返す2ゴールを記録。この日の大胆な姿勢の裏には自信もにじませていた。「もともとFWなので結果でしか評価されないという中で、ACLの大事な試合でゴールできているのは自信になる」。今季はインサイドハーフでの起用が続いているが、ゴールという結果がついてきていることが好調のバロメータになっているようだ。

 もっともこの日、勝利に導く決勝ゴールを決めたのはMF渡辺皓太。準決勝でもチームがPK戦に持ち込まれたことで、ヒーローの座をPK戦のGKポープ・ウィリアムに譲っていた植中は「でもナベくんに取られましたね。結局は最後に決めた人(が大事)なのでいいところを取られました」と冗談混じりに本音を明かしつつ、自身の大仕事にも「でも決勝ゴールが一番取りたいので。もうちょっとピッチに立ってゴールを決めたかった気持ちもあった」と苦笑いを浮かべていた。

 ただ、名実ともにヒーローとなるチャンスはなおも残されている。25日に敵地で行われる第2戦に向けて「0-0で2戦目を終えようとは思っていない。勝って帰ってきます」と言い放った植中の本命はもちろん、アジア制覇を決めるゴール。「めちゃくちゃ狙っているので、今度こそ自分が決勝ゴールを取って、トロフィーをみんなで掲げたいです」と高らかに宣言し、2週間後の最終決戦に期待を煽った。

(取材・文 竹内達也)

 
豪快ボレーが流れて決勝アシストに! 横浜FM宮市亮「あのまま決められたらもちろん良かったけど…(笑)」 | ゲキサカ

 今季に入ってゴール・アシストから遠ざかっていた男が、アジア制覇をかけた重要な一戦で待望の初アシストを記録した。

 横浜F・マリノスFW宮市亮は1-1で迎えた後半41分、右サイドを攻め上がったFWヤン・マテウスのクロスにファーサイドで反応すると、同じくボールに近づいたFWアンデルソン・ロペスを「OK!」と制止。果敢に放ったボレーシュートは想定よりも右に流れたが、これに詰めたMF渡辺皓太がゴールマウスに押し込み、劇的な決勝ゴールが決まった。

 今季は数多くのチャンスを迎えながらゴールやアシストのなかった宮市にとって、これが今季初の得点関与。それもACL決勝という大舞台で結果を残し、さすがの役者っぷりを印象づけた。

 試合後には大勢の報道陣に囲まれる中、宮市は「(シュートを)打ちに行った」と正直に明かしつつ、ユーモアを交えながら得点シーンを振り返った。

「いいクロスが上がってきて、ロペスと被る形だったけど、球の勢い的に僕が蹴ったほうがいいかなというところで声をかけたら、ロペスも聞いてくれた。勢いがまだあったのでジャンプする形になって、あのまま決められたらもちろん良かったけど(笑)、渡辺選手が反応してくれてゴールが決まったのが良かったです」

 ゴールが決まった直後には副審がオフサイドを告げる旗を上げ、一度は得点が取り消されるかと思われた。しかし、宮市には確信があった。「角度的に、感覚的にオフサイドじゃないなというのがあった。審判はオフサイドと吹いていたけど、一応ちゃんと確認してくれと話した」。そこにVARが介入し、アルアインの選手が一人右サイドの深くに残っていたことが判明。最終的にはゴールが認められ、選手たちは喜びを爆発させた。

 宮市のアシストによって掴んだ勝利により、横浜FMはアジア制覇に王手をかけた。25日に敵地で行われる第2戦で引き分け以上に持ち込めば、クラブ史上初のACLタイトル獲得が決まる。

 それでも次戦に話が及ぶと、宮市は冷静に先を見据えていた。準決勝では敵地での第1戦を0-1で落としており、ホームの第2戦でひっくり返した立場だったゆえだ。「勝って終わったのは何よりだけど、2ndレグでは何が起きるかわからない。僕らも逆の立場だったので。また気を引き締めて頑張っていきたい」。油断を排し、2週間後の最終決戦に臨むつもりだ。

(取材・文 竹内達也)

 
横浜FM逆転劇の“陰の立役者”…果敢な空中戦で繋いだ20歳MF山根陸「こういうゲーム展開は闘うところが大前提」 | ゲキサカ

 隠れた大仕事だった。横浜F・マリノスは後半41分、鮮やかなサイド攻撃からMF渡辺皓太が決勝ゴールを決めたが、その起点となったのは途中出場のMF山根陸。高く上がったセットプレーのこぼれ球に躊躇なく空中戦を競り合い、落としたボールをMF榊原彗悟が拾ったことで、クロスを上げたFWヤン・マテウスにボールが渡っていた。

 そんな山根は1-1に追いついた5分後の後半32分、インサイドハーフの榊原とともに投入され、アンカーの位置に入った。「トランジション(攻守の切り替え)を少なくし、なるべく押し込む展開を増やしたいというのがあった」(山根)との言葉どおり、試合をさらに支配する狙いが前面に出た起用だった。

 その一方、アルアインがカウンター狙いに舵を切ってきていた中、中東でのプレー経験豊富なMFナム・テヒ、ヘディングで同点弾を突き刺した179cmのFW植中朝日に代わって起用されたからには中盤の強度を維持することも重要な役目。そうした意味で、セットプレーのこぼれ球を力強くマイボールにし、同時投入された2人で二次攻撃につなげた価値は大きかった。

 身長こそ173cmと小柄だが、「ヘディングはそんなに苦手ではない」と自負する山根。得点シーンについては「跳ね返しただけ」と謙遜したが、昨年のU-20W杯などアンダー世代の国際試合経験も豊富で「こういうゲーム展開では闘うところが大前提。キワのところにしっかり行くところが大事だと思っていた」という意識も頼もしく映った。

 この日は53704人という自身のプロ入り後最多となる大観衆の前でプレーし、「いつもと変わらない素晴らしい応援を聞きながら、こんなに素晴らしい雰囲気を作ってもらったことに感謝。ピッチに立てたのは忘れられない経験になった」と振り返った20歳。自身のパフォーマンスには「まだまだなところがある」と満足する様子はなかったが、アジアの頂点を争う舞台で着実な成長を印象づけた。

(取材・文 竹内達也)

 
 

Goal.com

横浜F・マリノスがアジア制覇に王手! ACL決勝第1戦でアル・アインに先勝 | Goal.com 日本

横浜F・マリノスは11日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝戦ファーストレグでアル・アイン(UAE)と対戦した。

準決勝でPK戦の末に蔚山現代(韓国)を破ってクラブ史上初の決勝進出を果たした横浜FMが、2003年以来2度目のアジア制覇を目指すアル・アインをホームに迎えた一戦。横浜FMはヤン・マテウスやアンデルソン・ロペス、喜田拓也らを先発起用している。

先制へ主導権を握ろうとする横浜FMだったが、12分にいきなりカウンターを受ける。ソフィアン・ラヒミに一対一に持ち込まれた場面ではGKポープ・ウィリアムが止めたもののこぼれ球にモハンメド・アルバルーシが反応。エドゥアルドがライン上でカバーに入ったもののかき出し切れずに失点を喫した。

反撃に出る横浜FMは25分、ボックス手前中央の植中朝日がコースを突くシュートを浴びせるが得点には繋がらず。直後にもボックス手前左の永戸勝也が左足を振り抜いたがアル・アインDFのブロックに遭う。

攻勢を強める横浜FMだが30分にはアレハンドロ・ロメロのスルーパスを受けたマティアス・パラシオスがボックス右から右足を強振。GKポープ・ウィリアムの股下をぬたシュートがネットを揺らしたがVARオンリーレビューによってオフサイドの判定となり難を逃れる。

ここから再び積極的にチャンスを作っていく横浜FMだったが37分にエドゥアルドがアクシデントで交代。渡邊泰基を送り出した。その後も追いつくことはできずに0-1のビハインドで試合を折り返す。

後半に入ってもボールを動かしながら崩しを図る横浜FMとカウンターを狙うアル・アインという構図が続く。横浜FMは61分に2枚替えを敢行し、エウベルと喜田に代えて宮市亮と渡辺皓太を投入する。

すると72分、右サイドでボールを持ったヤン・マテウスが左足でクロスを供給。ボックス中央でバックステップを踏みながらフリーになった植中が頭を振り抜いて同点弾を奪取した。

85分にもヤン・マテウスのクロスからボックス左の宮市が右足のボレー。上手くミートせず中央に転がったボールを渡辺皓が押し込んだ。一度はオフサイドと判定されたもののVARオンリーレビューで認められ、横浜FMが逆転に成功する。

そして、試合は横浜FMが2-1で逆転勝利を飾る形で終了。決勝はホーム&アウェイ方式で行われ、雌雄を決する25日の第2戦では横浜FMがアル・アインのホームに乗り込む。

 
 

フットボールチャンネル

【ACL結果速報】横浜F・マリノスが決勝戦1stレグで逆転勝ち!アル・アインとの2ndレグに弾み

— 途中出場の渡辺皓太が殊勲の逆転ゴール

 立ち上がりからマリノスは切り替えのスピードで相手に上回られる場面が目立ち、全体的に固さが見られた。マリノスがボールを持てるシーンが散見されるものの、アル・アインの素早いプレッシングに苦戦していた。

 すると12分、アル・アインのスローインから試合が動く。バンダル・アル・アフバビが投げ込んだボールをパク・ヨンウがフリックし、CFのソフィアン・ラヒミがこれに反応。縦に大きく蹴り出すと、マリノスのCBエドゥアルドとの並走を制す。完全に抜け出したラヒミがGKと1対1の状況を作るが、ポープ・ウィリアムが鋭い反応からセーブを見せる。しかしこぼれ球に反応したムハンマド・アル=バルーシが押し込み、アル・アインの先制点を挙げた。

 2ndレグに向けて少しでも有利な状態を作りたいホームのマリノスは、アンデルソン・ロペスやエウベルらを中心に攻勢に出る。植中朝日がミドルレンジから、喜田拓也がペナルティエリア中央からシュートを放ったが、いずれもネットを揺らすことはできなかった。そのまま0-1とスコアに変化はなく、アル・アインのリードで前半は終了する。

 後半、マリノスは同点に追いつくべくサイドからアル・アインの守備を崩しにかかる。ところが相手の巧みなプレスバックに苦しみ、むしろロングフィードからチャンスを作られる場面も見受けられた。61分、キューウェル監督はエウベルに代えて宮市亮を投入し、左サイドからスピード勝負を試みる。

 すると72分、明らかに重心が後ろに下がったアル・アインは、アタッキングサードでマリノスのボール保持を許す。ペナルティエリア手前でボールを持ったヤン・マテウスがゴール前にクロスを放り込み、植中がヘディングであわせて同点弾を決める。

 待望の同点ゴールにより、マリノスの攻撃に勢いが生まれる。サポーターの大声援を受けながら、チームはその後も相手陣地に迫るシーンを作る。そして84分、CKからの2次攻撃でヤン・マテウスがクロスを上げる。これに宮市が反応してボレーを放ち、こぼれ球を途中出場の渡辺皓太が押し込んだ。

 後半に2点を決めたマリノスが試合をひっくり返し、2-1で勝利をおさめた。現地時間25日にアル・アインのホームで行われる2ndに向け、大きく弾みをつけた。

 
 

サカノワ

【ACL決勝】横浜FM植中朝日、渡辺皓太のゴールでアル・アインに大逆転勝利! 第1戦を制す | サカノワ

— ヤン・マテウスのクロスから。第2戦は5/25 25時から。

 クラブチームのアジア王者を決めるAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2023-24決勝、横浜F・マリノス(日本、J1リーグ)対 アル・アインFC(アラブ首長国連邦、UAEプロリーグ)の第1戦(ファーストレグ)、横浜FMの植中朝日、渡辺皓太のゴールで2-1の逆転勝利を収めた。アウェーでの第2戦は5月25日25時(26日1:00)から行われる。

 ホームの横浜FMが主導権を握るものの、ゴールネットをなかなか揺らせない。すると12分、アル・アインのスローインからエドゥアルドとGKポープ・ウィリアムの息が合わず、そこを突かれてスピードスターのモロッコ代表FWソフィアン・ラヒミに持ち込まれる。そしてシュートの跳ね返りをムハンマド・アル=バルーシに決められてしまう。

 さらに30分、アル・アインのシュートがGKポープの股の下を抜けてネットを揺らしたが……。これは直前のプレーがオフサイドと判定されて取り消された。

 そして前半のうちにエドゥアルドが負傷。渡邊泰基が投入された。

 後半も横浜FMが敵陣で試合を進め、アル・アインがスピードを生かして速攻を仕掛ける展開に。

 ハリー・キューウェル監督は、エウベル、喜田拓也を下げて、宮市亮、渡邉皓太を投入する。これで再びチームが活性化。

 72分、ヤン・マテウスの右クロスに、植中が渾身のジャンプヘッドで合わせてゴールネットを揺らして同点に!

 さらに84分、再びヤン・マテウスのクロスから、宮市がボレー。これを渡辺が合わせてネットを揺らす。副審が旗を上げてオフサイドと判定されたものの、VARの介入を経て、オンサイドに変更。ついにホームチームが2-1と逆転に成功した。

 その後、アル・アインの猛攻を受けたものの、全員で体を張って守り抜き、横浜FMが2-1の勝利を収めた。

 アル・アインのホームゲームとなる第2戦(セカンドレグ)は日本時間5月25日25時(26日1:00)から行われる。

 
【横浜FM】渾身同点ヘッドの植中朝日が責任と覚悟を持って挑んだACL決勝「後悔したくない。どんどん打っていこうと決めていた」。アル・アインに2-1先勝 | サカノワ

— 「前半は何本か打って、入りませんでしたがリズムを掴めた部分がありました。それがこのゴールにつながったと思います」

 クラブチームのアジア王者を決めるAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2023-24決勝、横浜F・マリノス(日本、J1リーグ)対 アル・アインFC(アラブ首長国連邦、UAEプロリーグ)の第1戦(ファーストレグ)、横浜FMの植中朝日、渡辺皓太のゴールで2-1の逆転勝利を収めた。アウェーでの第2戦は5月25日25時(26日1:00)から行われる。

「ナベくんに持っていかれました、いいところを取られましたね(笑)。でもチームの勝ちに貢献はできたのではないかなと思います」

 同点ゴールを決めた植中は試合後、そのように切り出し、0-1から決めた渾身のジャンプヘッドによる同点ゴールに込めた想いを続けた。

「後悔したくないという気持ちがありました。自分が打てるところはどんどん打っていこうと決めていて、前半は何本か打って、入りませんでしたが、(シュートを)打ってリズムを掴めた部分がありました。それがこのゴールにつながったと思います」

 何より”決める”という責任を感じていたという。

「クロスに入っていけていないシーンがけっこう多かったので、本当に自分の中で責任を感じていました。次はもう絶対に、と決めていました。そこにヤン選手が本当にいいボールをくれました」

 マリノスの14番はそのように、むしろ”結果”を残せたことで安堵の笑みを浮かべていた。

 横浜FMが先勝を収め、次戦はドローでも優勝を果たせる。アル・アインのホームゲームとなる第2戦(セカンドレグ)は日本時間5月25日25時(26日1:00)にキックオフを迎える。

 
【横浜FM】殊勲の決勝弾、渡辺皓太「自分がなぜあそこにいたのかも、あまり覚えていない」「この試合に懸けていた」。ACL決勝アル・アインに2-1先勝 | サカノワ

— 「これだけ素晴らしい雰囲気を作ってくれて、自然と感情が爆発しました。あまり慣れていませんでしたが(照れ笑い)」

 クラブチームのアジア王者を決めるAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2023-24決勝の第1戦(ファーストレグ)、横浜F・マリノス(日本、J1リーグ)が植中朝日と渡辺皓太のゴールで、アル・アインFC(アラブ首長国連邦、UAEプロリーグ)に2-1の勝利を収めた。

 1-1で迎えた84分、宮市亮のボレーシュートがこぼれてきて、太腿からボールを押し込んだのが途中出場した渡辺だった。まさに気持ちのこもった、そしてマリノスファミリーの想いの詰まった力強い逆転ゴールだった。

 一旦オフサイドの反則とされたが、そのあとVARの判定によりオンサイドと判定され、ゴールが認められた。

「(ゴールシーンは?)正直あまり覚えていなくて……。自分がなぜあそこにいたのかも、あまり覚えていないです。途中から試合に出て、何かしらやってやろうと思っていましたし、あれだけの雰囲気を作ってくれていたなかで結果を残せて良かったです」

 渡辺はそのようにゴールシーンを振り返った。

「これだけ素晴らしい雰囲気を作ってくれて、自然と感情が爆発しました。あまり慣れていませんでしたが(照れ笑い)……自然とあのような感情になりました」

 オンサイドかどうかは、渡辺自身も「感覚がなくて。どちらに転ぶのか自分も分からなかったです」と言う。

 この試合では4-3-3のアンカーでピッチに立ち、そのあとインサイドハーフでプレー。スペースに顔を出すなど運動量もあり、中盤を改めて活性化させた。

「シンプルにプレーしてリズムを作り、セカンドボールを拾ったり、球際のところだったり、オーガナイズのところだったり、そこを意識しました。インサイドハーフに入ってからはゴール前に入っていけるように、そこを意識していました」

「もう、なんでもいいので流れを変えたかったです。そのためには結果を出すしかなかった。この試合に懸けていました。その気持ちが結果につながって良かったです」

 ホームでの鮮やかな逆転勝利。2-1とリードして敵地であるUAEへと乗り込むことになる。

「今日の結果はしっかり忘れて、また次の試合、イチから難しい試合になりますけど、しっかり勝ちに行って優勝したいと思います」

 渡辺は、自らに言い聞かせるように語った。アジア制覇のために、何ができるのか。ただそれだけを考えて、その自分ができるタスクに集中していた。その先にアジアのタイトルがあると確信している。

「マリノスの歴史を変えられるチャンスだし、なかなかこんなチャンスはありません。マリノスファミリー全員が優勝を願っているのは分かっていて、この優勝がどれだけ大きいものなのかも理解しているつもりです。そういった想いをプレーで示したいと思っていました。まだ半分(1試合)ですが、今日は結果が出て良かったと思います」 

 クールな渡辺が時々興奮気味に感情を込めて語っていたのが、とても印象的だった。

 横浜FMが2-1とリードして、アル・アインのホームゲームとなる第2戦に挑む。ファイナルのセカンドレグは日本時間5月25日25時(26日1:00)から行われる。

 
 

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横浜FMがACL決勝で先勝…植中が同点弾、渡辺が”VAR勝ち越し弾” 初アジア王者へ一歩前進 | フットボールゾーン

— 後半40分に渡辺が殊勲の勝ち越しゴール

 横浜F・マリノスはアジア王者を目指すAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝第1戦、アル・アイン(UAE)に2-1で勝利。アウェーでの第2戦に向け、優位な状況を手に入れた。

 横浜FMはアジアの大会が再編されて以降は初となるアジア王者を狙うピッチに立つ。昨年の内にケヴィン・マスカット監督の指揮下でグループリーグを突破し、年が明けてからはハリー・キューウェル監督の下でベスト16のバンコク・ユナイテッド(タイ)、準々決勝で山東泰山(中国)、準決勝で蔚山現代(韓国)との際どいゲームを制して勝ち上がってきた。

 その横浜FMはリーグ戦もACLを見据えたメンバーで臨んでいた。この決勝は直近のリーグ戦になった5月6日の浦和レッズ戦(1-2)のスタメンからGKポープ・ウィリアムを除くフィールドプレーヤーを全員変更した。

 ホームの声援を受け勢いよく立ち上がったが前半12分、最終ライン背後に出てきたボールにDFエドゥアルドが対応していたものの、隙を見せてしまったところで加速したMFソフィアン・ラヒミにボールを奪われスピードアップされてしまう。この大ピンチでGKポープ・ウィリアムが一度はセーブしたものの、こぼれ球をMFモハンメド・アルバルーシに押し込まれ0-1のビハインドを背負った。UAEからクラブが用意した2機のチャーター機で乗り込んできた約1000人のアル・アインのサポーターが歓喜に沸いた。

 試合の構図は横浜FMが攻撃に人数を掛けてゲームを進め、アル・アインが前残りするラヒミを活用したカウンターを仕掛ける展開になった。横浜FMは前半26分、中盤でのボールカットからそのままドリブルで攻め上がったMF植中朝日がゴール正面からシュートを放つも相手GKにファインセーブで防がれた。

 逆に前半30分にはカウンターでMFマティアス・パラシオスに抜け出されると、放たれたシュートはGKポープ・ウィリアムの股下を抜けてゴールに。しかし、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックでオフサイドによるゴール取り消しとなり、横浜FMは冷や汗をかいた。さらに前半36分にはエドゥアルドがプレー続行不可能を訴えDF渡邊泰基と交代になるアクシデント。横浜FMは試練を与えられる形で前半を0-1で終えた。

 後半の横浜FMは中盤から仕掛けに入るところでボールを失う場面も多く、ゴール前に入り込む回数が減った。相手のラヒミを前残りさせるカウンターを徹底させる戦術にも手を焼いた。このまま試合が流れていきそうな空気が漂ったが後半27分、右サイドからマテウスが左足クロスを入れると走り込んだFWアンデルソン・ロペスの背後でフリーになった植中がヘディングシュートを決めて1-1の同点に追い付いた。

 なんとか勝ち越しゴールがほしい横浜FMは後半39分、マテウスのクロスが逆サイドに流れたところでFW宮市亮がボレーを放つと、ファーサイドで詰めたMF渡辺皓太が押し込んだ。当初はオフサイド判定だったが、VARのチェックによりオンサイドと判定されて2-1の勝ち越しゴールに。これが決勝点になり横浜FMは初戦を制した。

 アウェーゴールのルールは廃止されているため、横浜FMは優勝のためにはUAEに乗り込む5月25日の第2戦で引き分け以上の結果が求められる。また、この大会に優勝したチームは来年に米国で開催される32チームに拡大されるクラブ・ワールドカップ(W杯)の出場権を獲得する。

 
「ピッチが荒れていてもやれた」 横浜FMキューウェル監督、ACL決勝先勝も「満足しない」 | フットボールゾーン

— 横浜FMはアル・アインに2-1で勝利

 横浜F・マリノスは、5月11日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝第1戦アル・アイン(UAE)戦に2-1で勝利。アウェーでの第2戦に向け、優位な状況を手に入れた。ハリー・キューウェル監督は「自分たちはここで満足することはないし、何も終わっていない」と25日の第2戦を見据えた。

 横浜FMはホームの声援を受け勢いよく立ち上がったが前半12分、最終ライン背後に出てきたボールにDFエドゥアルドが対応していたものの、隙を見せてしまったところで加速したMFソフィアン・ラヒミにボールを奪われスピードアップされてしまう。この大ピンチでGKポープ・ウィリアムが一度はセーブしたものの、こぼれ球をMFモハンメド・アルバルーシに押し込まれ0-1のビハインドを背負った。

 それでも横浜FMは後半27分にFWヤン・マテウスのクロスをMF植中朝日がヘディングで同点弾。後半39分にはマテウスのクロスが逆サイドに流れたところでFW宮市亮がボレーを放つと、ファーサイドで詰めたMF渡辺皓太が押し込んだ。当初はオフサイド判定だったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックによりオンサイドと判定されて2-1の勝ち越しゴールに。これが決勝点になり横浜FMは初戦を制した。

 キューウェル監督は試合後、「パフォーマンスもしっかりできて約束事の部分も前半からやってくれた。あれだけピッチが荒れていてもしっかりやれた。アル・アインはカウンターに強みがあると予測していた。前半のゴールは彼らのやり方でやられてしまった。選手は下を向かず前を向いて自分たちのサッカーをしてくれた。連係や動きで相手を翻弄してくれた。チャンスがあるなかでゴールをなかなか奪えなかったのは悔やまれるが、約束事やコミットメントの部分もしっかりあった」と振り返った。

 前半に14本のシュート、後半はやや停滞した部分もあり4本のシュートだったが合計18本のシュートを放った。「もっと点を取ってくれたら良かった」と苦笑いした指揮官だが、「これもずっと言い続けているが、サッカーの中でゴールを決めるのが一番難しい。周りの方は『なぜ入らないのか』と言いたがる方も多いと思う。ただ、アル・アインのGKも素晴らしかった。それ以上にチャンスを作ることが大事だと思う。チャンスを作り続けて決めに行く姿勢を取り続けることだ」と、チーム作りの哲学に触れた。

 中東に乗り込んでの第2戦は引き分け以上でアジア王者に輝く。キューウェル監督は「特に自分たちはここで満足することはないし、何も終わっていない。相手もここでゴールして自信があると思う。自分たちも2ゴールでスタイルも見せた。決勝はいいテストだと思っている。それは私たちにとっても、相手にとってもそう。どのように相手がやってくるか楽しみ。ご存知のように、サッカーは最後まで何が起こるか分からないものだ」と、UAEでの決戦を見据える。

 横浜FMはアジアの大会が再編されて以降は初となるアジア王者を狙うピッチに立つ。また、この大会に優勝したチームは来年に米国で開催される32チームに拡大されるクラブ・ワールドカップ(W杯)の出場権を獲得する。アジアを経て世界へ打って出るチャンスを掴み取るまで、あと1試合になった。

 
「おいしいところを取った」 中盤から前線へ…ACL逆襲の一撃はなぜ生まれたのか? | フットボールゾーン

— 横浜FMの植中朝日が同点ゴールを挙げた

 J1横浜F・マリノスはアジア王者を目指すAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝第1戦、アル・アイン(UAE)戦で2-1の勝利。同点ゴールを決めたMF植中朝日は、「おいしいところを取った」と周囲の選手たちへ感謝。そして「次は決勝ゴールでトロフィーを掲げたい」と話した。

 横浜FMはホームの声援を受け勢いよく立ち上がったが前半12分、最終ライン背後に出てきたボールにDFエドゥアルドが対応していたものの、スキを見せてしまったところで加速したMFソフィアン・ラヒミにボールを奪われスピードアップされてしまう。この大ピンチでGKポープ・ウィリアムが1度はセーブしたものの、こぼれ球をMFモハンメド・アルバルーシに押し込まれ0-1のビハインドを背負った。

 それでも横浜FMは後半27分にFWヤン・マテウスのクロスをMF植中朝日がヘディングで同点弾。後半39分にはマテウスのクロスが逆サイドに流れたところでFW宮市亮がボレーを放つと、ファーサイドで詰めたMF渡辺皓太が押し込んだ。当初はオフサイド判定だったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックによりオンサイドと判定されて2-1の勝ち越しゴールに。これが決勝点になり横浜FMは初戦を制した。

 植中は前半26分にゴール正面から際どいミドルを放つなど、チーム最多タイになる4本のシュートを放った。ゴール場面について「ゴールシーンは自分が何かをしたというより、後半特にサイドの選手が良いクロスを上げていた中で、中の選手が入れずにチャンスを潰してしまった。ゴール前に入ろうと決めていた中で良いボール、合わせるだけだった。ヘディングシュートのゴールが多い方ではないけど、この決勝で決められたのは良かった」と話す。そして、「(アンデルソン・)ロペスがニアに入って、そこに相手が付いていくと思った。おいしいところを取った」と、周囲の動きも生きたと振り返った。

 横浜FMはロペスを中央に、右にマテウス、左にFWエウベルの強力外国人3トップが注目される。その中でインサイドハーフの位置から積極的に前線に関わる植中は「もともとFWなので、結果しか評価されない」と話す。そして、「最終的には決勝ゴールを決めた選手がヒーローなので、持っていかれた」とも苦笑いした。

 それでも、慣れない中東勢との戦いにも時間と共に順応。第2戦は引き分け以上で優勝を決められる状況だが、「ACLの大事なところで決められているので自信はある。次は決勝ゴールを取って、みんなでトロフィーを掲げたい」と、5月25日にUAEへ乗り込んで戦う決戦に思いを馳せた。周囲を見ながら、最後のところで良い場所に入ってくる感覚は点取り屋そのもの。横浜FMをACL初優勝に導く一撃に期待が懸かる。

 
横浜FM主将「恐れたら意味がない」 ACL決勝で示したチームの”強気”「マリノスらしくない」 | フットボールゾーン

— 横浜FMはアル・アイン相手に逆転勝利について喜田が明かした

 横浜F・マリノスはアジア王者を目指すAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝第1戦、アル・アイン(UAE)戦で2-1の勝利。キャプテンのMF喜田拓也は、相手のカウンター戦術にも恐れず攻撃を繰り返したチームに自信を語り、第2戦のアウェーへ「堂々と乗り込みたい」と話した。

 横浜FMはアジアの大会が再編されて以降は初となるアジア王者を狙うピッチに立つ。その第1戦をホームで迎えると、5万3704人の観衆が出迎えた。キャプテンマークを腕に巻いてスタメン出場した喜田は「これだけ素晴らしい雰囲気を作ってもらい、感謝している」と、青、赤、白のトリコロールカラーで選手入場を迎えたサポーターたちに感謝した。

 それでも「ホームで先に(点を)取って進めたかった」という試合は、前半12分、最終ライン背後に出てきたボールにDFエドゥアルドが対応していたものの、スキを見せてしまったところで加速したMFソフィアン・ラヒミにボールを奪われスピードアップされてしまう。この大ピンチでGKポープ・ウィリアムが一度はセーブしたものの、こぼれ球をMFモハンメド・アルバルーシに押し込まれ0-1のビハインドを背負った。

 その後はアル・アインがラヒミを前残りさせるカウンターを徹底させた。攻撃的な横浜FMは人数を掛けて敵陣に侵入していくため、ボールを失った瞬間のロングボールでは広大なスペースへ走り込まれる場面も生まれる。とはいえ、それを嫌がって2人、3人と後方に残せば横浜FMの長所すら失う可能性がある。アンカーの位置に入った喜田は難しいバランス感覚が求められた。

 それでも喜田は「ずっとチームがチャレンジしていること。そこを恐れたら意味がない。残っているのも狙っているのも分かっていたけど、そのマネジメントはずっとやってきたこと。そこで恐れて攻撃の威力が半減するのはマリノスらしくないので、そのポジショニングやリスクマネジメントは逐一しゃべりながらやっていた。変な失い方は少なかったと思う。そういう攻撃の仕方が守備にもつながるところは、手応えもあり改善点もありという感じだった」と話した。

 試合へ向けアクシデントがあったという喜田はギリギリのコンディションの中、後半15分での交代になった。その後、チームは後半27分にFWヤン・マテウスのクロスをMF植中朝日がヘディングで同点弾。後半39分にはマテウスのクロスが逆サイドに流れたところでFW宮市亮がボレーを放つと、ファーサイドで詰めたMF渡辺皓太が押し込んだ。これが決勝点になり横浜FMは初戦を制した。

 試合後に円陣を組む際、DF松原健からキャプテンマークを再び受け取ったという喜田は「キャプテンマークは重いもので、経験しないと分からない。毎年、素晴らしい副キャプテンとチームメートに支えられている。彼らは絶対にマークを返してくるし、途中出場でも何とかして渡してくる。そこにリスペクトもすごく感じる」と話す誰もが認めるリーダーとしてチームの中心にいることが窺える。

 これで5月25日の第2戦は優位な状況で迎えるが、喜田は「彼らは別のチームになると思う。思い通りに行かないかもしれないが、何が起きても想定内にできるように準備して、堂々と乗り込みたい」と、これまでの勝ち上がりと積み上げへの自信を話していた。

 
 

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横浜FM、ACL優勝へ王手も「Jリーグは日程変更を」野々村チェアマンの発言も話題 | Football Tribe Japan

 横浜F・マリノスは今月11日に横浜国際総合競技場(日産スタジアム)で行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝1stレグで、UAE1部アル・アインに2-1と勝利。今月26日開催の2ndレグにむけて弾みをつけたが、ネット上では同クラブの試合日程が話題に。「ACL優勝を後押ししていない」などと、Jリーグへの批判が相次いでいる。

 今季J1リーグ開幕前に、ACL準々決勝で中国1部の山東泰山を下した横浜FM。準決勝では韓国1部の蔚山HDとの激戦を繰り広げる中、2ndレグでのPKの末に勝利。GKポープ・ウィリアムのPKストップが話題を呼んでいた。

 一方、J1リーグではここまで4勝4分3敗と、2試合消化が多い首位ヴィッセル神戸から勝ち点10差の13位に。準決勝2ndレグから中2日で臨んだセレッソ大阪戦で2-2と引き分けると、今月3日のジュビロ磐田でも引き分け。6日の浦和レッズ戦では勝ち点0に終わった。

 ACLでの躍進で注目を集めている横浜FMだが、リーグ戦で勝ち点を落としている原因として過密日程が考えられる。また、決勝1stレグから中3日でアルビレックス新潟とのアウェイゲームに臨むほか、日本時間26日の決勝2ndレグを終えた後には、中2日でホームに柏レイソルを迎え撃つ。

 この横浜FMの日程に対して、ネット上では「ACL決勝から中2,3日でリーグ戦はキツイ」「横浜FMがかわいそう」といった声が。「Jリーグは日程変更をすべきだ」「Jリーグを代表して戦うクラブへのリスペクトがない」と、Jリーグへの厳しい意見も湧き起こっている。

 なお、Jリーグの野々村芳和チェアマンは昨年5月、Jリーグ公式YouTubeチャンネルに出演した際、浦和レッズのACL優勝に関連して「Jリーグとして、日本のクラブがアジアでチャンピオンを取るっていうのは最大のミッションっていう感じだと思う。一番現実的にACL優勝を成し遂げなきゃいけない仕事の一つで、それをどうサポートするかみたいなことでJリーグってあると思う」と発言。ACL出場クラブへのサポートを明言していた。

 
横浜FM、アジア制覇に王手。敵将クレスポ戦術に対するACL最終戦の課題 | Football Tribe Japan

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023/24決勝の第1戦が、5月11日に横浜国際総合競技場にて行われた。この試合でアル・アイン(アラブ首長国連邦)を本拠地に迎えた横浜F・マリノスが、最終スコア2-1で勝利。現地時間5月25日に開催予定の、敵地での第2戦を前に優位に立っている。

ここではアル・アインの戦術を解説しながら、今回の第1戦を振り返る。現地取材で得たアル・アインのエルナン・クレスポ監督や横浜FMのFW植中朝日の試合後コメントも紹介したうえで、アウェイチームの特長やホームチームの第2戦に向けた課題に言及したい。

— 19年ぶりに再会のクレスポとキューウェル

アル・アインをACL決勝の舞台へ導いたクレスポ監督は、かつてアルゼンチン代表やイタリア・セリエAの名門パルマ、ラツィオ、インテル、ミランのFWとして活躍。ミランに在籍した2004/05シーズンには欧州最強クラブを決めるUEFAチャンピオンズリーグ決勝に出場しており、このときの対戦相手リバプールの選手として同じピッチに立っていたのが、現在横浜FMを率いるハリー・キューウェル監督だ。

そのUEFAチャンピオンズリーグ決勝では、ミランがクレスポの2ゴールを含め前半に3点のリードを確保したものの、リバプールも後半に3ゴールを挙げるという怒涛の展開に。スコア3-3のまま延長戦でも決着せず、PK戦の末リバプールがこの激闘を制している。

3点ビハインドからビッグイヤーを手に。このリバプールの偉業は決勝の開催地にちなみ、「イスタンブールの奇跡」として世界中のサッカーファンに語り継がれている。19年前に名勝負を繰り広げたクレスポとキューウェルが、横浜の地で監督として再会した。

— クレスポ戦術が威力を発揮

お馴染みの[4-1-2-3]の基本布陣でこの大一番に臨んだ横浜FMに対し、アル・アインのクレスポ監督は[4-4-2]や[4-2-3-1]の守備隊形で応戦。横浜FMの中盤の底、MF喜田拓也のマーク役をFWアレハンドロ・ロメロ(2トップの一角やトップ下)に担わせた。

これに加え、パク・ヨンウとヤヒア・ナデルの両MF(2ボランチ)が、横浜FMの2インサイドハーフ植中とMFナム・テヒを捕捉。「相手の身体能力の高さをこの試合で痛感しました。普段であれば、自分の特長であるボールを収めるプレーができる場面でも、相手の(足の)リーチが長くてボールを失いました」と植中が試合後の会見で明かした通り、ほぼマンマークの守備にホームチームの2インサイドハーフは手を焼いていた。

また、パクとナデルの2ボランチは適宜味方センターバックとサイドバック間へ降り、自軍の守備を引き締め。4バックの泣きどころであるこのスペースを埋められたことで、横浜FMは攻めあぐねた。

— アル・アインの速攻が結実

[4-4-2]や[4-2-3-1]の布陣での撤退守備、なおかつ横浜FMの2インサイドハーフをほぼマンツーマンで捕捉。これに加え奪ったボールを素早く前線へ送り、高く保たれた横浜FMの最終ライン背後を突くというクレスポ監督のゲームプランが、アル・アインの選手たちに浸透していた。

迎えた前半12分、アル・アインは自陣でスローインを獲得すると、このこぼれ球が横浜FMのDFエドゥアルド(センターバック)の背後に落ちる。エドゥアルドとの走り合いを制したMFソフィアン・ラヒミが横浜FMのGKポープ・ウィリアムと1対1の状況となり、同選手のシュートはポープに防がれたものの、セカンドボールをMFモハンメド・アルバルーシが横浜FMが守るゴールへ押し込んだ。

幸先良く先制したアル・アインは、前半29分にも自陣からのロングパスが前線で収まり、ここからの速攻でMFマティアス・パラシオスが横浜FMの最終ライン背後を突く。パラシオスのシュートはGKポープの股下を抜け、ゴールマウスに吸い込まれた。

このゴールはオフサイド判定により取り消されたものの、アル・アイン陣営の狙い通りの攻撃だったと言える。「我々はこのやり方(速攻)でACLを戦ってきましたし、決勝の舞台にたどり着きました。このやり方にはクオリティーが伴っていて、我々はこれに自信を持っています。今日に関してはなかなか得点機会がありませんでしたが(追加点には至りませんでしたが)、効果的な機会は作れたと思います」。このクレスポ監督の試合後会見コメントの通りに、試合は推移していた。

— 持ちこたえられなかったアル・アイン

アル・アイン陣営にとって悔やまれるのは、特に中盤の選手の試合終盤における疲労度が高く、タイムアップの瞬間まで守備の強度を維持できなかったこと。クレスポ監督が初めて選手交代を行ったのは、後半アディショナルタイム。この時点でアル・アインは試合をひっくり返されていた。

試合後会見で、ある記者から交代カードを切るタイミングについて問われたクレスポ監督。「交代する必要が無いと判断し、試合を進めました。危険な場面も特に無かったと思います」と説明している。確かに後半途中までは目論見通りに試合を進めていたため、この同監督のコメントに概ね同調できたが、中盤の守備の強度を上げるための選手交代はすべきだったと筆者は考える。ゲームを締めくくるための策の乏しさが勿体なく感じた。

第2戦でクレスポ監督が違った采配を振るえるか。この点が見どころのひとつであり、両軍の運命を左右するポイントでもあるだろう。

— 横浜FMを救った植中と渡辺皓太

アル・アインの守備戦術と速攻に手を焼き、ほぼクレスポ監督の術中にはまっていた横浜FMを救ったのは、植中とMF渡辺皓太だった。

1点ビハインドで迎えた後半27分、FWヤン・マテウスの右サイドからのクロスに植中がヘディングで合わせ、同点ゴールをゲット。「クロスボールに対して、(ゴール前へ)入れていないシーンが多かった」と植中は試合後の囲み取材で述懐していたが、ここでは相手DFハリド・アルハシェミの死角(背後)でクロスボールを待ったのが功を奏した。

後半39分には、この試合途中出場の渡辺がコーナーキックの2次攻撃からゴールネットを揺らす。一度はオフサイドの判定が下されたが、ビデオアシスタントレフェリーの介入によりゴールが認められる。この瞬間、横浜国際総合競技場が歓喜の声に包まれた。

横浜FMは本拠地で奇跡を起こしたものの、アル・アインの守備戦術を攻略できない時間が長かったのは確か。植中をはじめとする横浜FMのインサイドハーフがマンマークを振り切り、チャンスメークを担えるか。この点も第2戦の見どころであり、同クラブが悲願のアジア制覇に向け解決すべき最大の課題だ。

 
横浜FM植中朝日を救った水沼宏太の金言とは?「パス出せ」という要求に… | Football Tribe Japan

 横浜F・マリノス所属FW植中朝日は、今月11日開催のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝アル・アイン戦1stレグで同点ゴールをマーク。試合後、自身のプレーに対するブラジル人FWヤン・マテウスの反応に言及したほか、MF水沼宏太からのアドバイスも明かしている。

 植中はFWエウベル、FWアンデルソン・ロペス、ヤン・マテウスらとともにスタメン出場すると、前半から積極的に前線へ攻め込む。前半7分にはペナルティエリア手前でエウベルから横パスを受けると、ワンタッチした後に右足一閃。シュートがGKハリド・エイサにキャッチされると、右サイドでフリーのヤン・マテウスが両手を広げるなど、植中に対してパスを出すよう求めていた。

 後半に入っても、ゴールを狙う姿勢を崩さなかった植中。途中出場したFW宮市亮のクロスにタイミング良く飛び込めない場面もあったが、後半27分にヤン・マテウスのクロスに頭で合わせると、ボールはゴールマウス左下に吸い込まれた。

 横浜FMの1stレグ勝利に大きく貢献した植中は試合後、DAZN制作『やべっちスタジアム』のインタビューに対応。同クラブOBである大津祐樹氏と言葉を交わす中、「宮市選手が入って来てから本当に良いクロスが上がってきていたのに、上手くゴール前に入り込んでいなくて、そのままゴール前を通過するシーンがあった。クロスが上がるタイミングで『絶対に中に入り込んでやろう』という気持ちがゴールに繋がった」とゴール前における自身のプレーを振り返っている。

 また、大津氏から「前半にも良いシュートがありましたけど」と訊かれると、「自分がゴールを決めてやろうという気持ちが強かった」とアグレッシブな姿勢を強調。前半7分のシュートシーンに言及した上で、水沼からの金言が同点ゴールという形で実を結んだという認識を示している。

 「シュートを打った後にブラジル人選手(ヤン・マテウス)から『パス出せよ』みたいなリアクションがあったけど、ハーフタイムに水沼選手から『お前、どんどん(シュートを)打っていった方が良いから』と言ってもらった。前半と変わらずがめつく打ってやろうと思って、ゴールが決まって良かった」

 水沼の後押しもあり、ゴールを狙う姿勢を貫いた植中。2023/24シーズンのACLで3ゴール、2024シーズンの明治安田J1リーグでも1ゴール2アシストと結果を残しているだけに、今月26日開催の決勝2ndレグにおける活躍も期待される。

 
 
横浜F・マリノスが“古典的な”スタイルのアルアインに先勝。クラブ史上初のアジア王者まで後少し | サッカー フットサルのコラム | J SPORTSコラム&ニュース

どこか懐かしい気持がした……。AFCチャンピオンズリーグ決勝の横浜F・マリノス対アルアインFCの第1戦である。

アルアインは「引いて守ってカウンター狙い」だった。

そして、12分にはスローインからつないだボールをスフィアン・ラフィミがドリブルで運んでシュート。GKのポープ・ウィリアムスが弾いたボールをモハンメド・アルブルーシが決めて先制してみせた。ラフィミと対面していたエドゥアルドは完全に出遅れて、後追いになってしまい、ラフィミの速さにはまったく対処しようがなかった。

その後、アルアインは当然のことながらますます守備を強固なものにした。

かつて、日本代表が中東のチームと対戦する時には、このように「引いて守ってカウンター」という戦い方をするチームが多く日本代表は苦戦を強いられた。どんなレベルの相手であっても、分厚い守備を破るのは難しいことだ。

だが、最近は日本と対戦する時も中東勢はしっかりとパスをつないだり、前線からプレスをかけたりしてくるチームが多くなっていた。

ところが、アルアインは「引いて守ってカウンター」という“古典的な”スタイルで挑んできたのだ。

記者会見の席でそのことについて質問されたエルナン・クレスポ監督の答えはこうだ。

「ACLではこのように戦って、われわれの実力で決勝まで辿り着いたのだ」

アルアインは西地区の準々決勝ではアルナスル、準決勝ではアルヒラルを倒して決勝進出を決めた。どちらもサウジアラビアを代表する金満クラブである。アルアインにとっては格上相手にカウンターで勝負して勝ち抜いてきたというわけである。

実際、GKのハリド・エイサを始めDFは強力だったし、前線にはスピードのあるラフィミやうまくスペースに入り込んでくるマティアス・パラシオスのように、カウンター攻撃にはうってつけの選手がそろっていた。

そこで、クレスポ監督は横浜F・マリノス相手の決勝でもこれまでと同じ戦い方を選択したのだ。言葉を変えて言えば、彼らは「横浜FMが格上」と認めたわけだ。

もちろん、カップ戦で格上を倒して優勝を狙うためにそういう戦い方を選択することは当然のことだ。昨年(2022年度)のACLの決勝では、浦和レッズがアルヒラルに対して守備を固めてカウンターを狙いに徹して勝利してアジア王者となっている。

早々にリードしたことで、アルアインはカウンター狙いの形をますます徹底した。

これを攻め崩すのは容易なことではない。横浜FMは何度もチャンスを作ったが、GKのハリド・エイサが当たりまくり、またゴールポストにも嫌われてどうしても得点できない。

こういう展開になると、焦って攻撃を仕掛けてさらにカウンターを狙われていた可能性もある。だが、横浜FMの選手たちは冷静だった。相手のカウンターに対して警戒を怠ることなく、落ち着いて攻撃して焦らずにゴールを狙い続けた。それが、逆転劇につながった。苦しい中でも規律を守りきったことこそが、一番の勝因だった。

そして、72分になってようやく右からのヤン・マテウスのクロスに合わせた植中が決めて同点ゴールが生まれた。

相手が中央の守備を固めてきた時の打開策の一つが2列目からの攻撃参加だ。

植中の得点はまさにこの形だった。ゴール前を固めていたアルアインの守備陣は植中よりワンテンポ遅れて入ってきたアンデルソン・ロペスに集中してしまったため、植中をフリーにしてしまい、ヤン・マテウスのクロスはアンデルソン・ロペスの頭を越えてフリーの植中のところに落ちた。

決勝ゴールとなった2点目も、やはり2列目の渡辺皓太だった(渡辺は、60分からアンカー・ポジションでプレーしていたが、植中の故障で山根陸が投入されてから、渡辺は2列目に上がっていた)。

渡辺の得点は、最初はオフサイドの判定だった。右サイドのヤン・マテウスからのクロスを宮市亮がボレーシュートを試みた瞬間、渡辺がオフサイドのように見えたのだ(僕自身もオフサイドだと思った)。

だが、実際にはマティアス・パラシオスがゴールライン近くに残っており、渡辺はオンサイドだった。パラシオスがラインより遅れていたので、ギリギリのラインを見ている副審にはパラシオスが目に入らなかったのだろう。

あの場面でパラシオスがラインコントロールに加われなかったのは、一つにはパラシオスはアタッカーであり、守備の連係に慣れていないからだったし、もう一つの理由はアルアインの選手たちが相当に消耗しており、足が止まり、判断力も低下していたからだ。

しかし、アルアインのエルナン・クレスポ監督は交代カードを切らなかった。唯一の交代は90+2分だった。試合後、クレスポ監督は「交代の必要はないと判断した」と語ったが、ピッチ内の選手たちが疲労をためていたのは明らかだった。

交代できなかったのは、アルアインの選手層が薄かったからだろう。

それに対して、横浜FMは交代で出場した選手たちが結果を出した。決勝ゴールをアシストした宮市も、膝を使って決勝点に結びつけた渡辺皓もともに交代で入った選手だった。

横浜FMは、5月6日に行われたJ1リーグ第12節の浦和レッズ戦で大幅なターンオーバーを行った。浦和戦の先発メンバーで、アルアイン戦でも先発したのはGKのポープだけだったのだ(アンデルソン・ロペスは浦和戦は出場停止)。

その結果、アルアイン戦では先発選手がフレッシュな状態でプレーできたし、交代出場した選手も浦和戦でプレーしたばかりだったので、自信を持ってプレーすることができた。

DFのエドゥアルドは故障で前半のうちに交代となってしまったが、代わりに入った渡邊泰基は浦和戦でフル出場しており、エドゥアルドと遜色ないプレーをしてみせた。

同点ゴールを決めた植中を筆頭に、横浜FMの若い選手たちのレベルはこの数か月でかなり上がっている。

ハリー・キューウェル監督が投入した選手たちはことごとく期待に応えた。つまり、選手層の厚さと言う意味でも、横浜FMはアルアインを確実に上回っている。

もし、横浜FMが追いつくことができずに0対1のまま第1戦を終えていたら、アルアインは第2戦でも得意のカウンター狙いの試合ができた。横浜FMが強引に攻撃を仕掛ければ、再びカウンターの餌食になってしまう可能性もあった。

だが、横浜FMがホームゲームで逆転に成功したため、アルアインは第2戦ではカウンター狙いに徹するわけにはいかなくなってしまった。アルアインはが出てきてくれれば、横浜FMにとっても得点は狙いやすくなるはずだ。

第1戦での逆転劇によって第2戦は明らかに横浜FM有利となったのである。第1戦で痛い目に遭った相手のスピードを生かしたカウンターへの備えさえしてしっかりすれば、横浜FMの戴冠が見えてくる。

文:後藤健生

 
 

スポーツソウル日本版

 中東知る横浜FMナム・テヒ、ACL決勝第2戦へ“自分たちのサッカー”強調「いつも通り準備すれば…」|スポーツソウル日本版

横浜F・マリノスの元韓国代表MFナム・テヒ(32)が、ホームでのACL決勝第1戦先勝を振り返った。

ナム・テヒは5月11日、横浜国際総合競技場で行われたアル・アインとのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦で先発出場。後半32分にMF榊原彗悟(23)と交代するまでプレーした。

試合ではアル・アインの同郷MFパク・ヨンウ(30)のマークに受けながらも、持ち前のボールテクニックでチャンス創出に尽力。前半アディショナルタイムに迎えたペナルティエリア内での最大の決定機は惜しくも枠を外れたものの、チームの2-1の勝利を支えた。

— 同点弾の植中称賛「実力を思う存分発揮している」

アル・アイン率いるエルナン・クレスポ監督には横浜FM移籍前のアル・ドゥハイル時代に指導を受けた経験があるだけに、「相手がどのような戦術で出てくるかは予想していました」と、パク・ヨンウの“徹底マーク”も想定していたというナム・テヒ。

ただ、「最初の失点が少し惜しく、自分たちのミスから得点を許してしまったので、結果的に苦しい立ち上がりになったのではないかと思います」と序盤の失点を悔いた。

中東知る横浜FMナム・テヒ、ACL決勝第2戦へ“自分たちのサッカー”強調「いつも通り準備すれば…」
2024年05月12日 サッカー #ACL #韓国人Jリーガー

横浜F・マリノスの元韓国代表MFナム・テヒ(32)が、ホームでのACL決勝第1戦先勝を振り返った。

【写真】アル・アイン韓国人MF「希望失っていない」

ナム・テヒは5月11日、横浜国際総合競技場で行われたアル・アインとのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦で先発出場。後半32分にMF榊原彗悟(23)と交代するまでプレーした。

試合ではアル・アインの同郷MFパク・ヨンウ(30)のマークに受けながらも、持ち前のボールテクニックでチャンス創出に尽力。前半アディショナルタイムに迎えたペナルティエリア内での最大の決定機は惜しくも枠を外れたものの、チームの2-1の勝利を支えた。

同点弾の植中称賛「実力を思う存分発揮している」
アル・アイン率いるエルナン・クレスポ監督には横浜FM移籍前のアル・ドゥハイル時代に指導を受けた経験があるだけに、「相手がどのような戦術で出てくるかは予想していました」と、パク・ヨンウの“徹底マーク”も想定していたというナム・テヒ。

ただ、「最初の失点が少し惜しく、自分たちのミスから得点を許してしまったので、結果的に苦しい立ち上がりになったのではないかと思います」と序盤の失点を悔いた。

パク・ヨンウ、ナム・テヒ
(写真提供=2024 Asian Football Confederation/AFC)パク・ヨンウ(5番)と競り合うナム・テヒ(29番)
その一方で、後半に貴重な同点弾を決めたMF植中朝日(22)については「まだ若い年齢ですが、特に今シーズン新監督(ハリー・キューウェル氏)が来てから、自分の実力をより思う存分発揮している」とし、「マリノスのスカッドは他チームと比べて十分あると思います。今はリーグ戦とACLでローテーションをしながら試合を戦っていますが、そのなかで植中選手は良くやっていると思います」と、中盤でインサイドハーフのコンビを組んだ若手を称賛した。

アル・ドゥハイル(前レフウィヤ)、アル・サッドに在籍したカタール時代含め今大会が自身通算12回目のACLとなるナム・テヒだが、決勝の舞台は初めて。過去には準決勝で2度敗退の苦汁をなめてきたが、ホームで先勝し“アジア制覇”目前というところまできた。

「自分はカタール時代に毎年ACLに出ていましたが、準決勝で2度脱落しました。前回の蔚山戦も前半序盤は自分たちが上手く戦ったにもかかわらず、数的不利となってから苦しい展開となり、(ベンチに下がって以降は)ハラハラしながら試合を見守っていましたが、やっとの思いで勝ち上がることができました。だからこそ、第2戦でも勝利するためにしっかり準備をしなければなりません」

— アウェイ第2戦でも「“自分たちのサッカー”をする」
来る26日(日本時間)の第2戦はアル・アインのホームでの試合となる。中東でのアウェイゲームとあってより厳しい戦いが予想されるが、そこで頼りになるのがナム・テヒの中東経験だろう。

実際、ナム・テヒはアル・アインと過去3大会で対戦経験がある。

アル・ドゥハイル(前レフウィヤ)時代の2014年はグループステージで対戦し2戦2敗だったが、2018年には準々決勝で激突し、アル・アインのホームで1ゴール1アシストを記録(アル・ドゥハイルが2戦合計8-3で勝利)。アル・サッド時代の2020年もGSで対戦し、やはりアル・アインのホームで2アシストの活躍を披露している(試合は3-3引き分け)。

「自分の経験上、アル・アインは施設がとても良いですが、5月末なのでかなり暑い天候になります。ただ、チームメイトは体の管理が上手なので、ACLでの経験こそあまりないとはいえ、それほど不便や困難を感じることはない。いつも通りに準備すればよいと思います」

そう伝えたナム・テヒは、「(アル・アインとは)良い記憶もありますし、良くない記憶もあります。まずは“自分たちのサッカー”をするためにしっかり準備ができれば、良い結果に繋がると思います」と強調した。

ちなみに、ナム・テヒは試合後、クレスポ監督に“韓国代表ユニホーム”をプレゼントしたという。

「アル・ドゥハイルで一緒にいたときからユニホームが欲しい旨を伝えられていて。監督がコレクションをしているとのことでお願いされたので、ちょうど今回の機会に渡しました」と明かしたナム・テヒは、「監督は口数が少ない方ですが、コーチ陣が(アル・ドゥハイル時代と)同じ方々がいて。コーチたちとは親しいので、話をしたり冗談を交わしたりしました」と、束の間の再会を微笑みながら振り返っていた。

今後、15日のアルビレックス新潟戦、19日のFC東京戦とアウェイ2連戦を経てUAE遠征に臨む横浜FM。タイトな日程下でアジア王者を決める最後の戦いを迎えるが、ナム・テヒにとっては自身の経験を十二分に発揮する場となるはずだ。

(取材・文=姜 亨起/ピッチコミュニケーションズ)

 
 

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2024/05/10 【スタジアム観戦情報まとめ】2024/5/11(土)19:00KO AFCチャンピオンズリーグ2023/24 決勝 第1戦 横浜F・マリノスvs.アルアイン@横浜国際総合競技場
 
 

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