月刊 栗原勇蔵-クラブシップ・キャプテン-(2023年4月号)


月刊 栗原勇蔵-クラブシップ・キャプテン-(2023年4月号)

(´-`).o0(栗原勇蔵、横浜ダービーを語る。)
 
 

「フットボールゾーン」コラム

2023/04/07 2年ぶりに実現する”横浜ダービー” マリノスOBが抱く対決への思い「1つの風物詩になってくれたら…」 | フットボールゾーン

【専門家の目|栗原勇蔵】選手以上にサポーターがダービーを強く意識

 4月8日、日産スタジアムでのJ1リーグ第7節で、横浜F・マリノスと横浜FCの“横浜ダービー”が2年ぶりに開催される。現役時代に横浜F・マリノス一筋18年で過ごし、現在はクラブシップ・キャプテンを務める元日本代表DF栗原勇蔵氏に選手とサポーターのプライドがぶつかり合う“ダービーマッチ”の思い出を訊いた。

 横浜ダービーが初めて実現したのは、横浜FCがクラブ史上初めてJ1に昇格した2007年だった。三ツ沢球技場で行われたリーグ第2節の初激突は、横浜FCがDF早川知伸(現・松本山雅FCコーチ)のゴールで1-0と先勝。同年8月に日産スタジアムで行われた第19節の第2ラウンドは、F・マリノスが8-1と圧勝して力の差を見せつけた。

 元日本代表DF栗原氏は、ホームでの一戦でDF松田直樹に代わって後半22分から途中出場。「横浜ダービー初年度ということでかなり盛り上がっていました」と振り返る。

「僕はインフルエンザで初対決に出られなかったんです。当時の早野(宏史)監督には、『お前がいなかったから負けた』と冗談で言われました(笑)。昇格組のチームに先勝された悔しさは選手たちには当然あって、たくさんのサポーターが駆け付けた日産スタジアム(公式記録は入場者5万3916人)では、FW大島(秀夫)さんが4点取ったり、8-1と完膚なきまでに叩き潰したイメージが残っています」

 2008~19年の間はF・マリノスがJ1、横浜FCがJ2所属とカテゴリーが違う時期が続いたため、栗原氏が現役時代に横浜ダービーを経験したのは1回のみ。2012年の天皇杯3回戦は日本代表の欧州遠征で不在、18年と19年の天皇杯3回戦はベンチ入りするも出番はなかった。

 2020年は1勝1敗、翌21年はF・マリノスの1勝1分と、ここまでの公式戦における直接対決はF・マリノスの6勝1分2敗。栗原氏は、今後に横浜ダービーの歴史が積み重ねられていき、より重みを増していくことを望む。

「横浜ダービーは、フリューゲルスのような歴史もあって、選手以上にサポーターが強く意識している印象があります。横浜FCがJ1を離れている時期が長く、少しダービー熱が落ち着いてしまった感は否めませんが、両者の実力が肉薄し、1つの風物詩のような盛り上がりを見せるまでになってくれたらいいなと思います」

 2年ぶりの横浜ダービーの見どころの1つに、栗原氏は「サイドの攻防」を挙げた。

「F・マリノスとしては、エウベル、水沼宏太あたりがどれだけ仕事をできるか。サイドの攻防が勝敗を分けるポイントになると思います。横浜FCから見たら、相手のサイド攻撃を抑えたうえで、どういう形でゴールまで持っていくか。F・マリノスがサイドを制したら一方的な展開になる可能性が高いし。横浜FCはそこを抑えることができれば得点力のある小川航基がいるのでチャンスはあるかなと思います」

 プライドがぶつかり合う“ダービーマッチ”の歴史が、またここから紡がれていく。

 
 
2023/04/07 マリノスOB、横浜ダービーの要警戒選手に小川航基を指名 「ずば抜けている」才能とは? | フットボールゾーン

【専門家の目|栗原勇蔵】得点王レースでトップを走る小川は「警戒しないといけない」

 4月8日、日産スタジアムでのJ1リーグ第7節で、横浜F・マリノスと横浜FCの“横浜ダービー”が2年ぶりに開催される。選手とサポーターのプライドがぶつかり合う“ダービーマッチ”。現役時代に横浜F・マリノス一筋18年で過ごし、現在はクラブシップ・キャプテンを務める元日本代表DF栗原勇蔵氏に横浜FCの要警戒選手を訊いた。

 横浜FCが2021年以来となるJ1の舞台に戻ったことで、通算10回目(リーグ戦では7回目)の横浜ダービーが開催される。横浜F・マリノスがリーグ6位(3勝1分2敗)なのに対し、横浜FCは17位(2分4敗)とまだ今季勝利がない。横浜ダービーで昨季リーグ王者を叩き、初白星を手にして勢いに乗りたいところだろう。

 横浜FCで目を引くのは、やはりリーグトップタイの5得点を記録しているFW小川航基。昨季はJ2リーグ得点王(26ゴール)に輝いてチームをJ1昇格に導くなど、不動のエースだ。F・マリノスのOBである栗原氏は、横浜FCの印象について「横浜FCはカズさん(元日本代表FW三浦知良/UDオリヴェイレンセ)、シュンさん(元日本代表MF中村俊輔氏)とスーパースターがいたチームというイメージがあります。その2人がいなくなって、若手がいい意味で伸び伸びプレーするチームになっていると思いますけど、結果が出ていないだけに、『ベテランがいたら…』と感じるところ。ただ、きっかけさえ掴めば、一気に行く可能性もあるはずです」と語りつつ、DF目線で25歳のストライカーの能力を高く評価する。

「小川への期待は当初から大きく、順調に行っていればA代表でもレギュラーになっていたかもしれません。でも、2017年に大怪我(左膝の前十字靭帯断裂および半月板損傷)をしてから伸び悩んだ。昨年、J2でゴールを量産して、今年J1でどれくらいできるのかと思いましたけど、足だけでなくて、ヘディングがずば抜けています。身長186センチと上背があるうえに飛び込むタイミングと打点の高さは素晴らしく、あのヘディングがあるだけで生涯何点取れるんだろうと感じさせるくらいです。F・マリノスも警戒しないといけません」

 また、栗原氏は小川のポテンシャルに関して、「(日本代表の)森保一監督も間違いなく見ているだろうし、ラージグループには入っているでしょう。(湘南ベルマーレFW)町野修斗には機動力で劣るかもしれないですけど、シュート力があって、足元でも、頭でも、どこでも得点が取れるオールラウンダー。日本を背負って立つレベルにまでのし上がってほしいですね」と期待を寄せていた。

 
 
2023/04/14 日本代表OB、町田GKポープ・ウィリアムの判定騒動後の事情説明に理解 「選手としては自分から『入りました』とは言えない」 | フットボールゾーン

— 秋田FW青木のロングシュートはゴールラインを割ったように見えたが…

 J2リーグ第8節・FC町田ゼルビア対ブラウブリッツ秋田の一戦が4月8日、町田GIONスタジアムで行われ、秋田が1-0で勝利を飾ったなか、秋田側のシュートがノーゴール判定とされたジャッジが大きな反響を呼んでいる。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「VARの有無でサッカー人生は大きく変わってしまう」と感想を述べた。

(中略)

 元日本代表DF栗原氏は当該シーンに関して、「映像を見る限り、これは完全に入っていますね」と率直に感想を語りつつ、ポープ・ウィリアムの胸中をおもんぱかった。

「町田の守備陣も完全には戻り切れていないし、主審や副審もラインを越えたかどうか判断できるポジションにはいないので、正確な状況を把握しているのは、事実上ポープ・ウィリアム1人だけになります。でも、この状況で選手としては自分から『入りました』とは言えません。審判に対しても配慮しているのかもしれないですけど、VARの有無でサッカー人生は大きく変わってしまいます」

 秋田は4月8日、クラブ公式サイトで「サッカーファミリーの皆様におかれましては、フェアプレーの精神の下、審判団の判定を尊重し、審判員や相手チーム・選手への批判や誹謗中傷は行わないよう、お願いいたします」と声明を出しているが、判定を巡る騒動はまだしばらく続くかもしれない。

 
2023/04/14 「近年では久々に見た」 J2磐田×町田、一発退場含む3枚のカードが出る”乱闘騒動”に日本代表OBが言及 | フットボールゾーン

— 磐田MF山田と町田DF藤原のやり合いから両軍入り乱れた乱闘騒ぎへ

 4月12日ヤマハスタジアムで行われたJ2リーグ第9節のジュビロ磐田対FC町田ゼルビアで、両軍入り乱れての乱闘騒ぎが発生した。退場者も出たなかで、現役時代に横浜F・マリノスで18年間プレーした元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「久々に見ました」と率直な感想を語っている。

(中略)

 Jリーグでは異例とも言える激しい乱闘シーンに、元日本代表DF栗原氏は「以前はこれくらいのもみ合いは頻繁にあった気がしますけど、近年では久々に見ました。お互いの気持ちは分かります。でも、退場者が出てはもったいなかったですし、最初のやり合いだけ見たら両者イエローカードでも良かった気がします」と、感想を語っていた。

 
 
2023/04/15 J助っ人、成功&失敗の分かれ目は? 元日本代表が解説、年代別セレソン”元10番”は「一番凄かった」 | フットボールゾーン

【専門家の目|栗原勇蔵】いかに練習から10割の力を発揮させるか

 Jリーグは今年で30周年の節目を迎えた。リーグのプロ化により、日本サッカーは紆余曲折を経て発展を遂げてきたなか、レベルの向上へ一役買ってきた存在として忘れてはならないのが、世界各国から日本にやって来た外国人助っ人たちだ。今回、「FOOTBALL ZONE」ではJリーグ助っ人特集を実施。現役時代に横浜F・マリノス一筋18年で過ごした元日本代表DF栗原勇蔵氏に、助っ人の成功と失敗を分けるポイント、そして印象に残る助っ人を訊いた。

 横浜FMは前身の日産自動車サッカー部時代、1987-88シーズンに、ブラジル代表のキャプテンも務めたDFオスカーを獲得。翌88-89シーズンのJSL(日本サッカーリーグ)を初優勝するとともに、カップ戦、天皇杯も獲得し、国内三冠を達成した。

 日産自動車から横浜マリノスに改称し、1993年に開幕したJリーグのオリジナルメンバーとなったなか、チームに残ったのはブラジル人MFエバートン。その後、世界的ストライカーとして名を馳せていた元アルゼンチン代表FWラモン・ディアスが加わり、Jリーグ初代得点王(28ゴール)に輝いてその名を刻んだ。

 95年のJリーグ初優勝は、アルゼンチン代表で10番を背負ったこともあるMFダビド・ビスコンティ、MFグスタボ・サパタ、FWラモン・メディナベージョというアルゼンチン代表経験組の助っ人の働きによってもたらされた。

 元スペイン代表MFフリオ・サリナス、元韓国代表MFユ・サンチョル、ブラジル人DFドゥトラ、ブラジル人FWマルキーニョス、元韓国代表FWアン・ジョンファン、ブラジル人FWアデミウソン、タイ代表DFティーラトン……、現在の横浜FMで言えば、DFエドゥアルド、FWエウベル、FWマルコス・ジュニオール、FWアンデルソン・ロペス、FWヤン・マテウスとブラジル人選手が5人在籍している。

 現役時代に多くの助っ人とプレーした元日本代表DF栗原氏は、「日本のスピード感に合う、合わないとか、能力・プレー面のこともあるとは思いますけど、一番はいかに全力を出させるか」を、成否を分けるポイントに挙げた。

「言い方は少し厳しくなりますが、出稼ぎ感覚で、7割・8割でやればいいかとなると、“ハズレ外国人”になる可能性が高いです。才能を秘めた選手が10割でやるからこそ、いい選手になるわけですけど、それはチームの雰囲気や監督の手腕によるところが大きい。F・マリノスで活躍する外国籍選手が近年多いのも、アンジェ(・ポステコグルー/現セルティック監督)の功績だと思います。練習から常に全力でやらせる、やらなきゃ外す、とはっきりしていました。

 その選手の名誉のために名前は出さないですけど、ブラジル人選手で、日本で対戦した時はまったくダメで『なぜこんな選手を獲ったんだろう』という印象だった選手が、韓国のチームに移籍してACL(AFCチャンピオンズリーグ)で対戦した時にすごくいいプレーをしていたんです。モチベーション1つでこんなに違うんだって。全力を出した時のブラジル人選手は怖いなと改めて体感しました」

— 「運転手をつけていた」元韓国代表FWアン・ジョンファンに驚き

 栗原氏は、2000年代前期に関して「今とサッカーも違い、基本的に破天荒な時代」と振り返ったうえで、日韓ワールドカップ(W杯)後、清水エスパルスへのレンタルを経て、2004年に完全移籍で横浜FMへ加入した韓国代表FWアン・ジョンファンは、当時若手の自分にとって印象に残る存在だったと明かす。

「アン・ジョンファンはめちゃくちゃスーパースターでした。韓国人選手は日本人よりも先輩・後輩に厳しい。食事に連れて行ってくれたこともありましたけど、自分もまだ若手で寄りがたいオーラみたいのは感じました。でも、あの時代はそれも1つの武器でした。とんでもないこともやるけど、結果を出してしまうのがかっこよく映る時代で、若手からしたら憧れもあった。運転手をつけてる選手を見たのも当時初めてでした。自分が運転しないで運転手をつけて練習場に通っているのを見て、これがプロなんだなと思いました」

 人間性においては、ドゥトラやマルキーニョスを例に挙げ、「すごく真面目で、謙虚な選手だった」と言及。「日本人に対するリスペクトかは分からないですけど、そういう気持ちがない選手は良くてもすぐダメになる。オープンマインドでないと、周囲も取っつきにくくなってしまうので」と見解を述べた。

「マルキーニョスは何回か一緒にお酒を飲んだこともあります。たぶん、僕が知っている外国籍選手の中でもお酒に弱くて、すぐに酔ってヘロヘロになっちゃう印象(笑)。結果を出していくうちに、ロン毛風になったり、来日当初から外見も変わってかっこよくなっていって。8歳年上で意外に無口でしたけど、すごくいい人でした。鹿島アントラーズでは(2007~09年に)リーグ3連覇に貢献して、08年は得点王(21ゴール)、ベストイレブン、シーズンMVPを獲得。(歴代6位の)J1通算152ゴールという記録を見ても、日本で成功したブラジル人選手の中では、トップ3に入ると言ってもいいと思います」

— ブラジル人FWアデミウソンは「上手さと馬力が違った」

 栗原氏が見てきたなかで、「プレーが一番凄かった」と語るのは、2015年に期限付き移籍で加入したアデミウソン(武漢三鎮)だ。

「(2014年に)シティ・フットボール・グループと提携して、今まで見たことないようなレベルの選手、年代別セレソンで10番を背負ってる選手が来た時は本物だと思いました。上手さはもちろん、馬力が違いましたね。マリノスのサッカーに合う選手を獲るという方針が明確になったのも大きいとは思います。守備の選手では、DFチアゴ・マルチンス(ニューヨーク・シティ)ですかね。ああいう選手がブラジル国内にはゴロゴロいるのかと思うと末恐ろしいと思いました」

 逆に、粗削りながら、“まさに助っ人”のイメージを受けたのが、2017~18年に在籍したポルトガル人FWウーゴ・ヴィエイラ(ヒバーニアンズFC)だったという。

「ウーゴは、練習だと全然上手くないんです(笑)。ドリブルも上手くないけど、試合ではゴリゴリのプレーでとにかく得点を取る。紅白戦で対戦した時は、動き出しは速いし、ここに行ったら点を取れるという嗅覚がずば抜けていました。ハイライト映像では、いいシーンが中心に収録されているので、他チームの選手から『ウーゴ、いいよね』とよく言われました。試合をフルで見ていたら、実際は少し違うと感じたと思います(笑)。人間味があるいいヤツで、個人的に仲も良かった選手です」

 Jリーグで次はどんな助っ人が台頭してくるのか、興味深いところだ。

 
 
2023/04/18 鹿島、4連敗後の選手×サポーターの対立に日本代表OBが見解 「誹謗中傷や暴力になればまた話は別ですけど」 | フットボールゾーン※一部抜粋

— 【専門家の目|栗原勇蔵】プロである以上「結果が求められる」…サポーターの主張にも理解

 鹿島アントラーズは、4月15日に行われたJ1リーグ第8節ヴィッセル神戸戦で1-5の大敗を喫した。リーグ戦4連敗と厳しい状況下で、試合後にはFW鈴木優磨とファン・サポーターが胸中をぶつけ合うシーンがあったが、現役時代に横浜F・マリノス一筋18年で過ごした元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「言い合える関係であるのは素晴らしいこと」と感想を語った。

(中略)

 鹿島との対戦経験も豊富な栗原氏は、「サポーターの中にも、かつての優勝を経験している人たちはたくさんいるので、求める水準は必然と高くなる。『そんなところを目指してるチームじゃないだろう』というのも分かる。これはある意味で財産だと思う」と言及。プロである以上、結果を求められるのも当然だという見解を示した。

「もちろん選手は一生懸命やっています。ただ、プロなので当然結果が求められる。ファン・サポーターは負ける試合よりも勝つところを見たいわけで、気持ちが分からないでもないです。傍から見れば、選手とサポーターの言い合いのような形に見えるかもしれないですけど、お互いが真剣に向き合ってるからこその出来事。選手はファン・サポーターがいなければサッカーができないし、選手がいなければ、クラブがなければファン・サポーターも楽しめない。どちらが立場的に上だとか、偉いとかではなく、言い合える関係であるのは、素晴らしいことだと思います」

 歴代最多の優勝回数8回を誇る鹿島は、これまでスタートダッシュができなくても、最終的にタイトルを獲得したシーズンが何度もあったと栗原氏は振り返る。

「鹿島は元々シーズン序盤に調子が上がらず、尻上がりに勢い付いて優勝することは今までにもありました。岩政(大樹)監督や(クラブ・リレーションズ・オフィサーの)中田浩二さんにも経験を還元してもらうしかない。序盤戦で結果が出ないからと言って、ダメだとすぐに(監督を)解任するのは何も得るものがなくなってしまう。最低、シーズンの半分は任せないといけないのかなと個人的には思います。誹謗中傷や暴力になればまた話は別ですけど、ああいう檄があるから選手もやる気がもっと出るし、モチベーションになる。何くそって思いで、また次に力を発揮できる。サポーターもあそこまで言ったのだから、責任を持って応援してくれるのではないでしょうか」

 4月19日に行われるルヴァンカップのグループステージ第4節アビスパ福岡戦以降、鹿島はチームを立て直すことができるだろうか。

 
 
2023/04/22 飲酒なしを貫いた鉄人 日本代表OBが驚いた”食の節制者”とは?「揚げもの、ラーメンを食べたと聞かなかった」 | フットボールゾーン

— 【専門家の目|栗原勇蔵】万人が効果を得られる成功法がない分、自分に合うスタイルを

 サッカー選手にとって、食事は重要なファクターだ。身体作りのためには十分なエネルギーと栄養素の補給を考え、練習や試合で消費したエネルギーを補充できているのか確認すること。また、体調管理として日々の疲労度や食欲などの体調面を振り返り、十分な栄養素の補給に努めることで障害予防にもつながる。「FOOTBALL ZONE」では「サッカー×食」で特集を組み、現役生活18年でJ1通算316試合に出場した元日本代表DF栗原勇蔵氏に印象に残っているエピソードなどを訊いた。

 近年では、炭水化物・タンパク質・糖質・脂質のバランス管理やグルテンフリー(小麦を含む食品を摂取しないようにするライフスタイル)の徹底などが浸透している。しかし、Jリーグが開幕した1990年代や2000年代前期は、自発的に取り組む選手は決して多くなかったという。横浜F・マリノス一筋18年でプレーした元日本代表DF栗原氏は、「食事のバランスはあまり気にしてなかった」と苦笑いする。

「ラーメンは食べない、揚げ物は食べないという選手も中にはいましたけど、自分は若造の頃にバカやっていました(苦笑)。豪快にラーメンを食べたり、節制していなくても結果を出すのがかっこいいみたいな時代でだったので、そういうのに憧れてましたね。先輩にも、逆に、そういう(節制みたいな)ことをしているヤツには、絶対に負けたくないと言っているタイプの人が多かった気がします(笑)。試合の前泊はビュッフェスタイルで、バランス良く取れるようにいろんな種類の食事を用意してくれていましたけど、ご飯大盛りと肉をがっつり食べておしまいみたいな感じでした」

 節制による効果はもちろんあるが、体質や得られる効果は十人十色であり、何がなんでも制限をかければいいものではないと、元プロ選手の目線から栗原氏は見解を述べる。

「当時は若いから怪我もしないし、太らないというサイクルは運良くできましたけど、そういうのが塵も積もって、ベテランになっていくにつれて選手寿命を縮めたり、怪我につながるリスクが高まるので、もう一度サッカー人生をやり直せるのであれば、現代の習慣に合わせてきっちりやりたいです。正直なところ、コーラを1本飲んだから、唐揚げを1個食べたから死ぬわけでもないし、怪我をするわけでもないとはいえ、そういうことを1つすることで、2個3個と広がっていくこともあるので。ただ、制限をかけることでストレスを感じる人もいれば、食べたり、油を多少採ったほうが筋肉的に肉離れしないとか、そういうタイプもいたりします。万人が効果を得られる成功法はないと思います」

— 元日本代表DF中澤佑二氏は「自分の貫いていることが正しいとプレーで証明」

 栗原氏は「今は栄養士の方を雇ったり、徹底していますけど、当時は個人で管理しなくてはいけなくて、それを365日やり続けるのは気持ちが持たなかった」と若き日を回顧。そのうえで、「それに耐えられる気持ちの強い選手が本当の一流選手なのかなとは思う」として、名前を挙げたのが、横浜FMで長年センターバックのコンビを組んだ元日本代表DF中澤佑二氏だ。

「シュンさん(元日本代表MF中村俊輔氏)は(足首の)怪我もあったし、身体がそこまで強くなかった気がします。でも、徹底してケアするからこそ、44歳までプレーできたはず。サッカーセンス、技術、努力はずば抜けていた半面、身体的な強さはシュンさんのほかにもっと強い選手はたくさんいました。節制の断トツは(中澤)佑二さんかな、と。揚げものを食べた、ラーメンを食べたという話もほとんど聞かないし、もちろんお酒も飲まない。『1年間お疲れさま』の位置づけで行われる納会で、マツさん(松田直樹)が後輩の小椋(祥平)に『佑二に飲ませてこい!』とか言ってふざけたら、『そういうことやるんだったら、こういう会にも一切来ない』と、みんな唖然としたことがありました(笑)。プロフェッショナルで徹底していたし、たとえ人にどう思われようが関係なく、自分の貫いてることが正しいとプレーで証明した選手だと思います」

 歴代3位のJ1通算593試合に出場した“鉄人”ぶりの裏側には、一緒にプレーした選手たちの目から見てもストイックさが群を抜いていたようだ。

 
 

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