今年も「年間チケット(年チケ)」購入の時期がやってきた。
Jリーグは、あと5試合。1節ごとに上下する順位に一喜一憂。熱くなり、どこが優勝するかに注目が集まるところですが、横浜F・マリノスをはじめ、各クラブは来年の年間チケット(シーズンパス)の販売を開始する時期です。
ロコさぬが、次号のフリーペーパー「ハマトラ」を担当するにあたり、少し2014年の年チケについてつらつらと。
早々に「値上げ」を発表した横浜F・マリノス。その反応はいかに?
2013/09/27[横浜F・マリノス]2014年シーズンのチケット価格・料金改定について ※抜粋
さて、Jリーグは21年目を迎えました。この間、社会・経済環境は様変わりし、消費者の趣味・趣向、あるいは消費行動も大きく変化、あるいは多様化して来ました。その流れの中にあって、エンタテインメント・ジャンルにおいては、映画を除くほとんどの分野でチケット価格の上昇が進んでおります。(ライブ・エンタテインメント調査レポートより)。
ひるがえって弊クラブのチケット価格については、一部を除き、小規模な改定は行って参りましたが、指定席各席種への子供料金導入、さらには「トモチケ」、「お誘いチケット」など企画チケットの導入をメインに据え、全体としては、極力お客様にご負担をおかけしない魅力的な料金体系の維持に努めて参りました。
しかし、改めて首都圏を中心としたJ1クラブについてお客様のチケット購入平均単価を調査したところ、それが最も高いクラブと弊クラブとの間には約1,000円もの開きがあることが判明しました。これを、昨年の弊クラブの総入場者数(リーグ戦)39万人に当てはめますと、約4億円に相当します。この現実とクラブが置かれている環境を勘案しますと、少なくとも現状維持という選択肢は考え難く、何らかの対応を行うべき時期に来ていると判断しました。
もちろん、この差をそのまま埋めるという安易な検討を行うのではなく、弊クラブと同等の市場環境にあるクラブの現状をベンチマークした上で、競争力があり、お客様にとって魅力的な価格体系を実現することに主眼を置いた検討を進めて参りました。
具体的には、J1他クラブの現在の価格水準、席割、平均単価、スタジアム規模・設備、ホームタウンの人口、アクセス、過去のクラブ成績などを総合的に判断し、同時にお客様に過度なご負担とならないよう配慮もしながら、より適正な価格体系とさせて頂きました。(詳細は別表をご参照ください
このニュースの反応について、Twitterについてはもうログが追えないのですが、値上げというネガティブニュースなので当然「残念な話」ですが「値上げやむなし」という感じが多かったでしょうか?
以下、ホーム自由席・大人のカテゴリに絞って書き殴ります。
横浜F・マリノスの年間チケット(年チケ)の料金は、2013年度比では実質値下げに。
2013年と2014年のチケット料金を比べてみると…
– 前売り
2013年 2,200円 → 2014年 2,500円(約13.6%up)
– 当日売り
2013年 2,600円 → 2014年 2,900円(約11.5%up)
– 年間チケット(年チケ)
2013年 30,000円 → 2014年 32,000円(約6.6%up)
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年間チケット(年チケ)は、ホームゲームのリーグ戦17試合・カップ戦3試合の全20試合が観戦できます。「年間チケット(年チケ)の価格」を「前売り価格」で割って、何試合観戦するとペイできるか計算してみます。
2013年 30,000÷2,200=13.6≒14試合
2014年 32,000÷2,500=12.8≒13試合
ということで、その差約1試合分が”実質”値下げという見方ができなくはないかなと。値下げではないんだけどw
流れで「年間チケット(年チケ)の価格」を「年間試合数(20試合)」で割って、全20試合観戦した時の1試合あたりの単価も。
2013年 30,000÷20=1,500円
前売り価格との差は…2,200-1,500=700円オフ
前売り価格で割ると…1,500÷2,200=68.1%→31.9%オフ
2014年 32,000÷20=1,600円
前売り価格との差は…2,500-1,600=900円オフ
前売り価格で割ると…1,600÷2,500=64%→36%オフ
ペイする試合数1の差がどう出るか?
ここから話を年間チケット(年チケ)に絞りますが、2013年は14試合以上観戦すればチケット料金的には得する人が、2014年は13試合に1試合減ったことがどう出るか?
おそらくフロントも相当電卓叩いたとは思います(笑
当然、年間13試合以上観戦できる人は、黙っていても買うことでしょう。
ポイントは年間10~12試合の観戦できる人を取りこめるか?もっと言うと年間チケット(年チケ)マーケティングの対象はここに絞られると思います。
「年間10~12試合観戦者の取り込み」と「ファンを育てる」施策
観戦者動向調査などの調査資料を参考にすれば、深い分析ができると思うのですが、それは誰かにまかせます(逃
「年間10~12試合観戦者」を取りこむためには単純なチケット料金のディスカウントに加えて、所有メリット(サービス)を付加する方策でしょうか?
横浜F・マリノスの2013年の年間チケットでは(横浜F・マリノスホームページより抜粋)
特典その1:特製チケットホルダー
特典その2:先行入場権
特典その3:2013ファン感謝デーにご招待
特典その4:マッチデーイベントへの参加権(抽選制)
特典その5:年間チケット対象外試合の先行および優待価格販売
特典その6:オフィシャルグッズ割引販売
特典その7:アウェイゲーム応援ツアー割引
特典その8:お父さんサッカー割引、Enjoyサッカー割引
特典その9:日産スタジアム「年間チケット購入者ボード」名前掲出(希望者のみ)
特典その10:2014年オフィシャルカレンダーに顔写真掲出(希望者のみ)
特典その11:日産スタジアム駐車券購入権
特典その12:サポートショップ特典
ロコさぬが今年、当選した 2013/07/28夏休み期間中ファンサービスとか先行入場権とはは「年間10~12試合観戦者」でも手を出したくなるか悩むサービスかなと。(ただし、ファンサは抽選制)
あと、「年間10~12試合観戦者」だとちょいちょいアウェイゲームも行くでしょうから、「アウェイゲームツアー」にもアイデア次第では年間チケット(年チケ)の購買理由になるのではないでしょうか?たとえば、年間チケット(年チケケ所有者だけのバスには特別なビデオが流れるみたいな。
でもアウェイツアーの参加者は、既に年間チケット(年チケ)の購入層な気がしないでもないですが…。
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という単発な施策と共に、初めて観戦した→年間5,6試合見に行く→年間10試合見に行く→ホーム全部&アウェイも行く!…という「ファンを育てる」ような施策も必要でしょう。
と、ロコさぬがドヤ顔で書いてみても、これは実行しているでしょうから嘉悦社長の十八番「PDCA」を回してもらえれば良いと思います(w
後は「グッズ購入者」ですかねー
珍しく1エントリが長くなってしまったのでここは短めに。
おそらく観戦比率とグッズ所有数(種類数)はある程度比例すると思うので、
初めて観戦:タオマフ
年間5,6試合見に行く:+Tシャツ、キーホルダーなど普段使い的なもの
年間10試合見に行く:+ユニフォーム、トリパラ
とすると、「ユニフォーム・トリパラを購入する、年間10試合ぐらい見に行く人」とターゲットを絞ると、この人達に対してどういうベネフィット(便益)がいいか?みたいな落とし込み方はどうでしょうか?
例えば、記念ユニみたいに「年間チケット(年チケ)所有者は、特別な背番号の色で付けられます」として、実際どこかの試合で選手もその色の背番号でプレーするみたいな。ガールズなんちゃらの時は、ピンクの背番号にするみたいな感じ。
以上、言いたい放題書き殴りましたが、このシリーズ続く。
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