【試合結果まとめ(3○1)】2016/9/17(土)14:00 J1リーグ 2ndステージ 第12節 横浜F・マリノスvs.アルビレックス新潟@日産スタジアム


アンカー(目次)

1.横浜F・マリノスオフィシャルサイト
2.Jリーグ.jp
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5.Webニュースログ
6.今週の他会場など


横浜F・マリノス オフィシャルサイト

2016 明治安田J1 2ndステージ 第12節 vs アルビレックス新潟 試合レポート

監督コメント

エリク モンバエルツ 監督
「14時キックオフの試合で、非常にコンディションが難しいゲームでした。熱さ、湿気があって、自分たちのパスのリズムを出すのが非常に難しかったですね。それに加えて、今日はピッチも少し荒れていました。けれども、何度か自分たちの素晴らしい連動性からチャンスをつくることができて、1点目もそこから生まれました。
ハーフタイムに、いくつかの戦術的修正をしました。そして違いを生み出すことができました。後半はカウンターからたくさんチャンスをつくれて、非常に素晴らしい勝利でしたし、サポーターのたくさんの声援のおかげもありました」

質問:今日は左サイドが非常に機能しました。今まで右サイドでのプレーが多かったマルティノスが、今日は左サイドで非常に良いプレーをしたと思いますが、その点はどうでしたか?
「今日は、マルティノスを称えたいと思います。それは、特に守備の方です。守備への戻り、そしてボールを奪うところで非常に貢献してくれました。試合の最後の最後まで、戻るというところをやってくれました。
そして前田は、より右のサイドで経験があって、右の方が機能しやすので、右で使いました。マルティノスは左サイドもできるということが分かっていましたので、今日は左サイドで起用しました。
この突破力のある二人を両サイドに張らせて、それによって相手のディフェンスラインを広げたいという狙いが、攻撃面ではありました。
マルティノスは攻守において、チームの約束事を守って、貢献してくれたと思います」

質問:今ステージ、一つ負けると脱落する可能性がある熾烈な優勝争いの中で戦う心境は、いかがですか?
「まず最初に言っておくことは、今日、自分たちがやったことに非常に満足しています。嬉しいです。
2ndステージは、まだ1敗しかしていません。それも0-1の惜敗です。
そして我々のチームには多くの若手がいて、試合に出ています。22歳以下が、チームの約50%います。そのほとんどすべての若手が、ここまで試合に出ています。まず、このこと自体が、F・マリノスとしての一つの勝利といえると思います。このことを皆さんに、ぜひ気づいてほしいと思います。
そして、もちろんカップ戦も含めたすべての大会で、最後の最後まで上りつめることができるのか、どうか? それを見ていかないといけません。
そして今、ケガ人がたくさんいますので、それらの選手が早く戻ってくることを望んでいます。それによって、この3つの大会を戦っていくことができます」

選手コメント

マルティノス
「いいゲームだったと思います。新潟もいい選手がいましたが、私たちはそれを恐れることなく、ゲームを支配できました。
自分もゴールを期待されていたと思いますが、それより大事なのがチームが勝つこと。チームの勝利を優先して、プレー面では最善の選択ができたと思います。
今日は久々のホームゲーム。チーム・クラブ・サポーターが一つになって戦えた試合でした。いつものように、サポーターがいい後押しをしてくれました」

中町 公祐
「自分のゴールは、勇蔵さんがいいところに出してくれました。それを含めて、どの得点も効果的な時間帯に決められたんじゃないでしょうか。
試合全体としては、お互いのディフェンス陣がキツかった。緻密でスキのない試合ではなく、どっちかというと大味な試合。どちらにもチャンスがあって、能力勝負みたいなところがあった。
4-1-4-1のやり方は2試合目だけど、ある程度やっていくなかで消化できている。相手のフォーメーション次第ではハマるけど、課題は、試合のなかでやり方を使い分けながら、対応していければいいと思う。
とりあえず、次の川崎戦ですね。今日勝たないことには、セカンドステージ優勝する上で挑戦権が得られないので、勝てて良かったです」

栗原 勇蔵
「(2点目のシーンは?)チームで一番厳しくというか、しつこく言われているのがあの守備なんで。そこを忠実にやれて、それが得点に繋がったので、そこに関してはすごく良かったかなと。
前に残っている選手のリスク管理は、監督が就任して1年何か月が経つけど、いまだにビデオを見させられて、ディフェンス陣が言われること。意外にそこができていないチームが多いし、今日に関しては相手よりも速く反応できて、いいポジションにいたので点に繋がった。それで試合も、だいぶ楽に進められたと思う。
アシストといっても、マチのはシュートは簡単じゃない。シュート練習をやっても何本かに1本入れられればいいかなというぐらい難しいシュートを入れてくれた。そこで俺にアシストが付いたのは、ラッキーなだけ(笑)。
(明日、誕生日?)33歳ですね、やばいですね。ひと昔前だったらとっくに引退していたんじゃないかな。今の時代で良かったです(笑)」

Jリーグ.jp

横浜FMvs新潟の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2016年9月17日)
 ├ 入場者数 21,107人
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選手コメント

[ 兵藤 慎剛 ]
--自身のゴールについて。
センタリングが上がってきて、自分の前で(伊藤)翔とDFがゴチャゴチャしていて、自分のマークがかぶると思った。トラップはちょっとボールが浮いてしまったけど、相手と入れ替わるトラップができた。ミートしていないけど、ボールが落ちてくるのを待って、コースを狙って蹴ることができた。前半はちょっとバタバタしていた。でも、あのゴールで少し落ち着くことができたと思う。

後半も最初はバタバタしていたけど、マチ(中町 公祐)がいい時間帯に決めて2-0になって余裕が生まれた。点を取られるようなボール回しをされたわけではないけど、自分たちが動かされていた。それは次に向けて修正しないといけない。今年はなかなか試合に出られなくて、それでも腐らず準備してきた。今何人かケガ人が出てチャンスがやってきて、自分は結果を残していくしかない立場。

[ 前田 直輝 ]
--加入後初ゴールを決めたが?
チームのみんなもサポーターもスタッフも、ようやくかという感じだったので、申し訳ない気持ちでいっぱい(苦笑)。自分がもがいているというか、結果を出せなかった中で、今日の日産スタジアムでゴールを決めることができて良かった。

今日は試合前からゴール前での落ち着きが大事だと思っていた。ただ、(ゴールは)コースもそうだし、切り返しも甘かった。もっと深く、速く、テンポよくやっていくことが今後は大事になる。

[ 天野 純 ]
自分が途中出場した頃には新潟が疲れていた。(3点目につながった場面は)マルちゃん(マルティノス)が前に持ち出してから、自分の前にスペースがあった。自分の左にもスペースがあったのでシュートを狙うことも考えたけど、右にいた(前田)直輝の方が確率は高いと思ってパスを出したらしっかり決めてくれた。新しいシステムだけどチームとしてやるべきことが整理されていて、ゆっくり試合を進めながら大事なところで力を入れる。経験のある選手が多いので、効率よく戦えているのを外から見て感じていた。

 
 

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【ハイライト】横浜F・マリノス×アルビレックス新潟「2016 J1リーグ 2nd 第12節」
 
 

ネットニュース・Weblog

スポーツニッポン

お待たせ!MF前田 横浜移籍後初ゴール「冷静になれた」

 横浜のMF前田が待望の移籍初ゴールを決め、2連勝を決定づけた。

 後半25分、右サイドでパスを受けると相手DFをかわし、得意の左足で突き刺した。「自分の良さを出すには何をすべきか、自分が一番もがいていた。冷静になれたし、コースも見えた」。昨季まで所属した松本は典型的な堅守速攻型。スタイルの違いに戸惑いながらもようやく新天地のパスサッカーとかみ合ってきた。出場8戦目での初得点は今後につながる一撃となった。

ニッカンスポーツ

横浜3発で2連勝 新潟3連敗/横-新12節

 横浜がホームで新潟に勝ち、2連勝とした。

 横浜は7試合ぶりにMF中村俊輔がベンチ入り。MF斎藤学は前節仙台戦でのけがの影響でベンチスタートになった。対する新潟はDF大野和成とDF舞行龍ジェームズの離脱により前節に続き、3バックで挑んだ。

 試合が動いたのは前半29分、横浜DF金井貢史が左サイドからゴール前中央へクロスを送る。これを受けたMF兵藤慎剛がトラップから右足を振り抜き、先制点を奪った。

 新潟も前半43分にMFレオ・シルバがドリブルでペナルティーエリア手前まで運び、FWラファエル・シルバにパス。相手守備陣に囲まれながらシュートを放つも、わずかに左に外れた。

 後半、横浜が待望の追加点を得た。同3分、DF栗原勇蔵が胸トラップで相手ボールをカットすると、そのままペナルティーエリアまで運び、MF中町公祐にパス。これをダイレクトで打ったシュートがゴール左隅に決まり、2-0とした。

 新潟は0-2の同22分、DFコルテースがエリア内からパス。これが相手DFに当たってコースが変わると、ラファエルシルバが押し込んで1点を返した。

 だが同25分に横浜MF前田直輝が今季初ゴールを挙げ、3-1と突き放した。新潟は3連敗と厳しい状況が続く。

横浜栗原、33歳前祝いアシストも「やばいよね」

 横浜DF栗原勇蔵が自らのアシストで勝利を呼び寄せ、32歳最後の日を締めくくった。

 1-0の後半3分、相手のクリアボールを奪い、胸トラップでペナルティーエリア内に持ち込み、MF中町公祐(31)にパスを送り、ゴールをお膳立てした。

 栗原は「マチ(中町)が簡単じゃないシュートだったし、シュート練をやっても何本に1本かのシュートを決めてくれたので、自分はアシストがついてラッキーだった」と謙虚に話した。

 栗原をはじめ1点目のMF兵藤、3点目のMF前田とこの試合で得点に絡んだのは、リーグ戦でなかなか出番がない選手。「自分も含めてヒョウ(兵藤)だったり出られなかった選手が出てきて、その選手たちも出る力がついてきてるから平均的に力が上がってる。けが人がいても層はそれなりに厚い」とうなずく。

 18日に33歳の誕生日を迎える。試合後にはサポーターから2度もバースデーソングを送られた。「やばいよね。ひと昔前だったらとっくに引退してるんじゃない? 今の時代で良かったです」と笑いを誘った。

サンケイスポーツ

横浜Mが3ゴールで新潟に快勝!前田が今季リーグ戦初ゴール

 明治安田J1第2ステージ第12節(17日、横浜M3-1新潟、日産ス)横浜Mは3-1で新潟に快勝し、勝ち点を23に伸ばした。新潟は3連敗で同9。

 横浜Mは前半29分に兵藤のゴールで先制。後半3分には中町のゴールでリードを広げた。1点差に詰め寄られた同25分には、前田が今季リーグ戦初ゴールを決め新潟を突き放した。

貴重な追加点の横浜M・前田「結果が欲しかった」

 明治安田J1第2ステージ第12節(17日、横浜M3-1新潟、日産ス)横浜Mは21歳の前田の移籍後初ゴールで2連勝を引き寄せた。後半25分、ゴール右の得意の角度でパスを受けると左足で左隅に突き刺した。2-1と追い上げられてから3分後の貴重な追加点だった。

 飛躍を期して今季加入したが出場機会が少なく、リオデジャネイロ五輪も落選。夏場には古巣のJ2松本が獲得に乗り出すなど複数の獲得要請があったが「ここで結果を残したい」と残留した。

 切れを取り戻すために走り込んで2キロほど減量した成果を示し「結果が欲しかった。これでみんなに横浜Mでも頑張っていると伝えられる」と語った。

スポーツ報知

【横浜M】前田が移籍1号「結果が欲しかった」

 リオ五輪代表候補だった横浜MのMF前田が移籍1号で連勝を呼び込んだ。今季松本から加入した21歳は後半25分、右サイドで左足を振り抜きダメ押し弾。「結果が欲しかった」と笑みを浮かべた。

 昨季は31試合出場も今季はこれが8戦目。出番なく体重も1キロ増えて体のキレも失いかけたが、古巣の厳しい練習を思い返して夏場から自主的に走り込んでいた。「ここからスタート」と目をぎらつかせた。

サッカーキング

災い転じて福となす。出場機会に飢えた男たちの活躍で横浜FMがステージ優勝争いに急浮上!

 ぎこちない表情を浮かべ、視線を合わせたメディアに「お疲れさまです」と会釈を繰り返しながら、童顔の選手が取材エリアに姿を現した。ホームの日産スタジアムにアルビレックス新潟を迎えた、17日の明治安田生命J1リーグ・セカンドステージ第12節。ある意味で異彩を放った試合後のひとコマが、横浜F・マリノスが直面している窮状を物語っていた。

 足早に取材エリアを通過していったのは、横浜FMユース所属のDF坂本寛之。Jリーグの公式戦に出場できる2種登録選手として、8月19日にトップチームに追加登録されていた18歳の高校3年生を急きょベンチ入りさせざるをえないほど、チーム内にはケガ人が続出していた。

 先の2018 FIFAワールドカップ ロシア アジア最終予選の開催に伴い、J1が中断されていた間にDFファビオが左長内転筋の肉離れ、MF喜田拓也が左足関節内遊離体摘出術でともに戦線離脱。キャプテンのMF中村俊輔に至っては、左足の甲を痛めて7月下旬から欠場が続いていた。

 文字どおりの“野戦病院”と化した緊急事態を前にして、エリク・モンバエルツ監督はベガルタ仙台との前節から、フォーメーションを長らく採用してきた「4-2-3-1」から「4-1-4-1」へと変えている。7日に福島ユナイテッドFCと天皇杯2回戦を戦った過密スケジュールもあって、仙台戦の前も十分な練習時間を割くことができなかった未知の戦い方だ。

 ファビオの穴は32歳の栗原勇蔵、喜田のそれは31歳の兵藤慎剛がそれぞれ埋めた。しかし、両ベテランは今シーズンに入って出場機会を大きく減らしている。加えて、アンカーに抜擢されたルーキーのパク・ジョンス、2列目の右サイドを務めた21歳の前田直輝を合わせた4人は仙台戦の前の時点で、セカンドステージにおける出場時間が150分間に達していなかった。

 ピッチに立つ選手たちの試合勘への不安を含めて、いわば“ぶっつけ本番”と言ってもいい奇策。しかしながら、仙台戦前に指揮官からいきなり新布陣を指示され、兵藤と並んでキーマンとなるインサイドハーフを務めることになった31歳の中町公祐は、特に不安もなく受け入れることができたと笑う。

「ある程度そういうもの(インサイドハーフ)に適した能力を持っている選手かと言われれば、(自分は)そうだと思っているので。これはヒョウ(兵藤)も然り。なので、あまり驚くことはなかったですね」

 福田赳夫、中曽根康弘両首相を輩出し、地元群馬県では「たかたか」の愛称で親しまれる屈指の進学校、県立高崎高校出身の第1号Jリーガーとなったのが2004シーズン。慶應義塾大の総合政策学部へ進学して文武両道も成就させた中町は、スクランブル布陣に込められたフランス人指揮官の意図を“あうんの呼吸”で感じ取っていた。

「対戦相手のフォーメーションが試合ごとに変わる中で、どこが(4-1-4-1システムの)肝になるかといえば、仙台にしても新潟にしてもボランチのところがパスの供給源になっている。その意味では、ある程度は“ハマる”のではという、いいイメージがありましたよね」

 ダブルボランチを組む相手に対して、アンカーのパク・ジョンスを含めた3人で数的優位を作って封じ込める。早稲田大スポーツ科学部出身で、中町と同じくサッカーに対する感性が強い兵藤は、攻撃面における波及効果にまで考えを巡らせていた。

「3人の距離が離れすぎると、絶対にボールが回らない。なので、なるべく3人が近くにいて、なおかつ相手の嫌がるところ、つまり相手の間、間に入り続けて、相手を置き去りにするようなパスを通して前向きにプレーし続ける展開を狙いたい。特に自分たち(インサイドハーフ)がポジショニングのミスを犯すと、ボールがうまく回らない部分もあるので、そこはマチ(中町)と距離感を考えながらプレーしています」

 仙台戦の83分、0-0の均衡を破る値千金の決勝弾が今シーズン初ゴールとなったのは兵藤だった。もっとも、J1残留を懸けた戦いを続ける新潟も、仙台戦で見せた横浜FMの新布陣をしっかりとスカウティング。吉田達磨監督の下、しっかりと対策を講じてきた。

 兵藤をして「チーム全体としてあまり良くなかった」と言わしめた前半の原因は、パク・ジョンスの両脇のスペースを幾度となく突かれたからに他ならない。そして、ベンチからの指示を待つことなく、ピッチの上では選手たちが率先して修正を施していたと中町は明かす。

「2つの考え方がありますけど、(パク・)ジョンスの周りを埋めて守備を固めるのか。あるいは相手のボランチや最終ラインにプレッシャーを掛けながら、前への推進力を持った守備をするのか。相手チームの戦術と照らし合わせながら、うまく使い分けていければいいかなと。やったことのないシステムなり、試合中に起きる現象なりは、必ずしもすべて事前に準備できるとは思わない。その中でいかに臨機応変にできるかも選手の能力だと思っている」

 インサイドハーフの2人が下がり気味にポジションを取り、実質的なスリーボランチになるのか。ワントップの伊藤翔や両サイドの選手ともに、前線から掛けるプレッシャーを増幅させるのか。刻々と変わる状況を見極めながら、新潟の攻撃を1ゴールに封じた90分間に兵藤も声を弾ませる。

「練習時間もあまり多くない中で、(4-1-4-1システムが)うまくいかない部分はありますけど、それでもピッチの上で話し合いながら少しずつ修正できている。みんなの戦術理解度(が高い)というか、サッカーに対して頭のいい選手でないとなかなか対応できないと思うので。そういう選手が多い点は、チームとしての強みなのかなと思います」

 果たして、新潟戦は29分に兵藤の2試合連続となるゴールで横浜FMが先制。左サイドからDF金井貢史が上げたクロス、ニアサイドで伊藤と競り合っていたDF増田繁人が目測を誤って“かぶる”と瞬時に判断。自身をマークしていたDF西村竜馬の死角を突いて右足を伸ばし、落ちてきたクロスをトラップすると、ボールが宙を舞っている間に西村の前方に回り込み、冷静沈着に再び右足でボレーを突き刺した。

 後半開始早々の48分には、中町の右足が追加点を挙げる。ここで見逃せないのが栗原の動きだ。再び金井が上げたクロスがDFコルテースに大きくクリアされ、自陣のバイタルエリアでFWラファエル・シルバが収めようと体勢を整えた刹那だった。

 猛然とスプリントしてきた栗原が、トラップ際にボールを奪取。ラファエル・シルバのキープ力を信じ、ポジションを上げていた新潟の選手たちの逆を突いて、右側にフリーでいた中町へスルーパスを通した。あわやカウンターかという場面を自軍のゴールに様変わりさせたプレーこそが、昨シーズンから指揮を執るモンバエルツ監督が口を酸っぱくして要求してきたものだった。

「前線に残っている相手選手へのリスク管理。監督が就任してもう1年数カ月になるけど、いまだにビデオを見せられて、ディフェンス陣が一番厳しく、しつこく言われているのがあの守備なので。意外にそれができていないチームが多い中で、今日に関しては相手よりも先に反応できて、ゴールにつながったことで試合をだいぶ楽に進めることができた。細かいところが大事だと改めて思いました」

 一夜明けた18日に33歳になる栗原は、モンバエルツ監督が就任した昨シーズンから出場機会が激減している。それでも決してふて腐れることなく、指揮官に求められてきたプレーを大一番で鮮やかに実践した。日本代表としても20キャップをもつベテランの心中を、兵藤は自分自身のそれとダブらせる。

「今シーズンはなかなか先発で出るチャンスがなかったけど、いつ出てもいい準備はしていたつもりです。そうした中でケガ人が多くなってチャンスをもらえたけど、結果を出さないとすぐに代えらえてしまう。それが自分の置かれた状況でもある。だからこそ得点という目に見える形を続けて残せたのはすごくうれしいけど、まだまだミスも多い。もう少し違いを出していかないと監督にもアピールできないと思うので、もっとプレーの精度を高めていきたい」

 1点差に追い上げられた3分後の70分には、カウンターから前田が横浜FMでの初ゴールをマーク。松本山雅FCからの移籍加入後、初となる得点で相手の戦意を一気に喪失させた。

 今回の新潟戦で結果を出した栗原、兵藤、パク・ジョンス、そして前田はYBCルヴァンカップでは主軸を務め、ベスト4進出の原動力になっている。チーム内に脈打ち始めた好循環を、栗原はこんな言葉で表現した。

「ケガ人が出て(プレーできる)人数は少ないけど、チームの平均力は上がってきている。層はそれなりに厚くなったのかなと」

 仙台戦前まで、横浜FMは4勝5分け1敗でセカンドステージの7位に甘んじていた。負け数は少ないものの、その一方で勝ち切れない。中村に続いてファビオと喜田を欠き、さらに取りこぼしてしまうのでは、と危惧された2連戦で、新布陣を用いてしぶとく白星をゲット。気がつけば4位に上昇した。

 しかも、勝ち点5差の首位・浦和レッズ、3差の2位・ガンバ大阪、2差の3位・川崎フロンターレとの直接対決が残り5試合の中に含まれている。そして25日に敵地・等々力陸上競技場で行われる川崎戦に現時点で持てる力のすべてを懸けると、中町は力を込める。

「次がすべて。フロンターレに勝つか否か。フロンターレ戦次第で、(横浜FMの)セカンドステージの結果も決まる。その意味では、(新潟戦は)セカンドステージ優勝への挑戦権を得るためというか、そのつもりで戦った。今日勝たないと(セカンドステージ優勝も)実現可能にならなかった。どこもマリノスの順位は気にしていないと思いますけど、直接対決があって勝ち点も近いことは、僕たち選手にとってはモチベーションにつながりますからね」

 出番こそ訪れなかったものの、新潟戦では中村が約2カ月ぶりにベンチ入り。大黒柱が復帰すれば、発展途上中の「4-1-4-1」と、中村をトップ下に置く従来の「4-2-3-1」の併用も可能になり、状況によっては試合中に変えることもできる。仙台戦で左太ももを打撲し、新潟戦でベンチスタートとなってしまったドリブラー・齋藤学も76分から途中出場してサポーターを安心させた。

 戦い方の幅が広がり、指揮官が求めるプレーもようやく浸透。さらには「ケガの功名」もしくは「災い転じて福となす」とばかりに、これまで出場機会に飢えてきた選手たちのモチベーションとともにチーム力も右肩上がりに転じさせてきた横浜FMが、セカンドステージ優勝争いの“台風の目”になりつつある。

文=藤江直人

サッカーダイジェスト

横浜が連勝で3位浮上!残留争いの新潟は3連敗でさらなる苦境に

 J1第2ステージ12節の横浜対新潟が9月17日、日産スタジアムで行なわれ、横浜が3-1で勝利した。

 主力の中村、齋藤を温存した横浜は、29分に兵働の2試合連続ゴールで先制。さらに、リズムを握った後半立ち上がりにも中町が加点した。

 対する新潟は67分にコルテースのクロスをR・シルバがプッシュして1点差に詰め寄る。

 そして迎えた70分。試合の行方を決定付ける1点が生まれた。

 カウンターで抜け出した横浜の前田が、エリア内で相手DFと対峙。得意の左足に持ち返ると、ファーサイドに鮮やかなコントロールショットを突き刺した。

 試合はそのまま3-1で終了。横浜が連勝して勝点23とし、第2ステージ暫定3位に浮上した。

 敗れた新潟は3連敗。年間順位14位と厳しい状態が続いている。

【J1採点&寸評】横浜×新潟|横浜が下位に沈む新潟を難なく攻略。MOMはリオ五輪世代のドリブラーに!※一部抜粋

【チーム採点・寸評】
横浜 6.5
相手のミスにも助けられ、効率良く得点を積み重ねた。守備も安定し、ボランチ、CB間の連係の乱れはほとんどなかった。

新潟 4.5
「イージーなミスがあった」(吉田監督)と言うように、自滅して流れを相手に明け渡す。パスをつないでも最終ラインを攻略できず、苦し紛れの攻めに終始した。

【横浜|採点・寸評】
GK
1 榎本哲也 6
何度かピンチにさらされたが、冷静な判断で対応。至近距離からの失点にも追及されるべき点はなく、及第点のパフォーマンスだった。

DF
13 小林祐三 6
これといって見せ場はなかったが、堅実なプレーでチームを下支えする。サイドを突破されるシーンもあまりなかった。

4 栗原勇蔵 6.5
ゴール前でのインターセプトから中町の2点目をお膳立てしたプレーは見事。最後まで集中を切らさなかった。

22 中澤佑二 6
終始相手には隙を与えず、手堅い守備で牽引。R・シルバの突破に対しても、しっかり身体を寄せて対応していた。

24 金井貢史 6.5
豊富な運動量を活かし攻守の役割を全う。隙あらば果敢に攻めあがる姿勢が実って、兵藤の先制点をアシストした。

MF
2 パク・ジョンス 6
正確なパスさばきで中盤からのビルドアップに貢献。終盤はスペースを確実にカバーしながら、ピンチの芽を摘んだ。

8 中町公祐 6.5
相手の隙を見逃さず、貴重な追加点を奪取。ピッチを所狭しと動き回り、敵のパスコースを限定させるプレーも効果的だった。

25 前田直輝 7
MAN OF THE MATCH
1点差に追い上げられた中、新潟の息の根を止める3点目を奪ったプレーを評価。スペースが生まれた試合終盤は、自慢の突破力で度々脅威を与えた。

7 兵藤慎剛 6(65分OUT)
巧みな技術で先制ゴールを奪った以外、あまり見せ場はなかった。ただ、訪れたチャンスを確実に仕留めたそのワンプレーには十分に価値はある。

20 マルティノス 5
推進力を活かし切れず、脅威を与え切れていなかった。ボールを持つ場面が多かった割には、目立てなかった印象が強い。

FW
17 伊藤 翔 5(76分OUT)
前後半で一度ずつあった決定機を仕留められなかったのは頂けない。鋭い動き出しでボールを呼び込めてはいたが、総合的に判断すれば厳しい評価となる。

交代出場
MF
29 天野 純 6(65分IN)
前田の3点目をお膳立てした直後にも決定機を創出。相手が前掛かった隙を上手く突いて、効果的にチャンスを生み出した。

FW
11 齋藤 学 -(76分IN)
限られた出場時間のなかでも、得意のドリブルで脅威を与える。終了間際には、カウンターからビッグチャンスもお膳立てした。

監督
エリク・モンバエルツ 6.5
相手の狙いどころを消して、流れを引き寄せた采配は評価できる。後半に投じた2枚の交代カードも効果的だった。

元日本代表CB栗原勇蔵の充実感。1アシストに見えたプロ15年目の意地と復活への気配

 リーグ戦では7月13日の神戸戦以来、約2か月ぶりにホームで白星を挙げた横浜の最終ラインには「背番号4」が君臨していた。

 横浜ひと筋でプロ15年目を迎え、9月18日で33歳になったばかり。日本代表としても20試合に出場しているベテランの栗原勇蔵だが、モンバエルツ体制下となった昨季から徐々に出番が減り、今季は前節終了時点で5試合の先発に止まっていた。

 しかし、CBのファビオが負傷したため前節の仙台戦で先発復帰を果たすと、冷静な判断と力強い守備で完封勝利に貢献。2試合連続でスタメンに名を連ねたこの日も、スピード豊かな新潟のラファエル・シルバとの勝負も粘り強く対応するなど、安定したプレーで最終ラインを支えた。

 そして、最大の見せ場となったのが48分のプレーだ。横浜の攻勢が続くなかで高い位置に侵入していた栗原は、味方のクロスがゴール前でクリアされたセカンドボールに対しいち早く反応。鋭いインターセプトからフリーで待ち構えていた中町公祐にラストパスを通し、チーム2点目をお膳立てした。

 このワンプレーを、本人はこう振り返る。

「チームで一番厳しくというか、しつこく言われているのがあの守備なので、そこを忠実にやれたということと、それがゴールにつながったので良かったです。

 すぐにプレスに行って奪い返す部分は、監督が就任して1年ちょっと経つけど、いまだにビデオで見させられているところ。意外とそこができていないチームは多い。今日に関しては、相手より先に反応できて、なおかつ、良いポジショニングだったしそれがゴールにつながった。あの得点でだいぶ楽にゲームを進められたと思うし、そういう細かいところが大事だというのを改めて実感しました」

 アシストについては、「マチ(中町)が、練習でも何本かに一本決められたらいいかなっていう難しいシュートを入れてくれただけで、ラッキーでした」と謙遜するが、いずれにせよ、機転を利かせた栗原のプレーに価値があったのは間違いない。それは、「良い時間帯に2-0になって余裕が生まれた」(兵藤)との言葉からも窺い知れる。本人としては、今後のポジション争いにおいて良いアピールにつながったはずだろう。

 それでも、本人は平静を装う。年齢に話を向けられると、「やばいっすね。ひと昔前だったら、とっくに引退しているんじゃないかな」と自虐的なコメントも残した。ただ、充実感に溢れたその表情からは「まだまだやれる」との意地が伝わってくるのも確かだ。

「(上位チームとの)勝点差もそこまでないし、(第2ステージ)優勝の可能性もあるので貪欲にそこを狙っていければと思います」

 ようやくチャンスを掴み始めたCBの闘争心は、今後さらに上昇する気配を見せている。

取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

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横浜F・マリノス 2016マッチレポート | 9月17日 vs 新潟

ゲキサカ

積極守備から千金アシスト、第2Sいまだ1敗の横浜FM栗原「貪欲に優勝狙う」

 明日18日に33歳の誕生日を迎える横浜F・マリノスのDF栗原勇蔵が攻守に貢献した。1-0で折り返した後半3分、DF金井貢史の左クロスのセカンドボールに素早く反応。新潟FWラファエル・シルバの前に体を入れてボールを奪うと、ペナルティーエリアライン付近まで持ち込んで横に流し、MF中町公祐が右足ダイレクトでゴール左隅に流し込んだ。

「チームで一番厳しく、しつこく言われているのがあの守備。そこを忠実にやれて、得点につながったことは良かった」。得点の時間帯も効果的だった。後半立ち上がり早々の3分で貴重な追加点。2-0とリードを広げ、「あれで試合をだいぶ楽に進められた」と振り返った。

 アシストについては「マチ(中町)が簡単じゃないシュートを決めてくれた。シュート練習でも何本かに1本入ればいいようなシュートを入れてもらって、俺にアシストが付いたのはラッキー」と、得点を決めた中町に感謝。本職の守備でも不運な1失点のみに抑え、自身の先発復帰後、チームを2連勝に導いた。

 今季はこの日がリーグ戦11試合目の出場。DFファビオの負傷に伴い、前節・仙台戦(1-0)で13試合ぶりに先発した。2戦連発のMF兵藤慎剛も今季は決して出場機会に恵まれていない。「自分を含めてヒョウ(兵藤)もそうだけど、試合に出られていなかった選手も、もともと試合に出る力はある。チーム力は上がってきていると思うし、層はそれなりに厚いのかなと思う」と、若手の台頭含め、チームとして底上げされている実感もある。

 第2ステージは前節終了時点で首位・川崎Fと勝ち点5差の7位。2連勝で6勝5分1敗の勝ち点23に伸ばした。第2ステージでいまだ1敗は横浜FMのみ。次節25日は川崎Fとの直接対決で、G大阪、鳥栖、浦和という上位勢との対戦も残している。「差もそんなにないし、優勝の可能性もある。直接対決もあるし、そこは貪欲に優勝を狙えれば」。栗原はきっぱりと言い切った。

(取材・文 西山紘平)

MF前田直輝「もがいていた」苦悩乗り越え、待望の移籍後初ゴール

 喜びではなく、謝罪の言葉が先に出た。MF前田直輝が横浜F・マリノス移籍後初ゴールを記録。「やっとだなという雰囲気で、申し訳ない気持ちでいっぱいです」。今季、東京ヴェルディから完全移籍で加入したが、ここまで無得点。待望の初ゴールに安堵の表情を浮かべた。

 2-1と1点差に追い上げられた直後の後半26分、カウンターからMF天野純のパスに抜け出すと、落ち着いて利き足の左足に持ち替えた。「ゴール前は落ち着きが一番大事。距離も遠かったし、コースも見えたので落ち着けた」。DFをかわしながら放ったシュートはゴール左隅に突き刺さった。

「もがいていた。このチームで結果を出せていない悔しさがあった」。昨季は期限付き移籍先の松本山雅FCでJ1リーグ31試合に出場し、3得点。リオ五輪を目指すU-22日本代表にも初招集された。しかし、今季は前節の仙台戦(1-0)が3月5日の福岡戦(1-1)以来、約半年ぶりの先発で、この日が3度目の先発出場。出場時間が短くなったことで、身体が鈍る悪循環に陥った。松本とは求められる役割も違う。パスをつなぐ横浜FMのサッカーで選手同士の距離感、タイミングがつかめ、なかなかチームにフィットできなかった。

 苦悩の中にいた21歳は、連係よりもまず自分の良さを出そうと考えを改めた。キレを重んじるドリブラーにとって、体重1~2kgの増加もプレーに大きく影響する。夏前から走り込みを増やして体を絞ると、徐々にコンディションは上向き、2試合連続で先発の座を勝ち取った。そしてこの日、得点という形で結果も残したが、ここで満足できるはずはない。「やっとスタートラインに立てた。ここから続けていくしかない」。リーグ戦は残り5試合。天皇杯、ルヴァン杯もある。出遅れた分も、残された試合でゴールを量産していくつもりだ。

(取材・文 佐藤亜希子)

ドメサカブログ

【J1.2nd第12節 横浜FM×新潟】前田直輝の移籍後初ゴールなど3得点で横浜FMが快勝!2連勝で2nd優勝争いに食い込む

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