月刊 遠藤渓太(2016年5月号)~瀬谷高校は、トリコローr…緑の樹林~


月刊 遠藤渓太(2016年5月号)~瀬谷高校は、トリコローr…緑の樹林~

2016/5/30 Google画像検索より

プロA契約を発表(5/7)

2016/05/07[横浜F・マリノス]遠藤 渓太選手 プロA契約締結のお知らせ

横浜F・マリノス所属の遠藤渓太選手が、4月30日(土) に行われた、明治安田生命J1リーグ 第9節の湘南ベルマーレ戦において、通算450分の出場時間を果たし、プロA契約を締結いたしましたので、コメントと併せてお知らせいたします。

遠藤 渓太選手コメント
「このたび、A契約を結ぶことができ大変光栄に思います。改めてプロサッカー選手のスタートラインに立てたと思うので、携わってくれた全ての方々に感謝の思いを持ってプレーしたいと思います。
まだ目に見えるような結果を残せていませんが、焦らずプロ初ゴール目指してやり続けたいと思うのでこれからも応援よろしくお願いします。」

 
 

2016/05/07[サッカーキング]横浜FM、18歳MF遠藤渓太とプロA契約締結「焦らず初ゴール目指す」※一部抜粋

 横浜F・マリノスは7日、MF遠藤渓太とプロA契約を締結したことを発表した。

 現在18歳の遠藤は、横浜FMの下部組織出身で今季からトップチームに昇格。3月12日に行われた2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ第3節アルビレックス新潟戦でデビューを果たすと、公式戦10試合目の出場となった4月30日の湘南ベルマーレ戦で通算450分の出場時間に到達し、プロA契約に必要な時間に達した。

 
 

名古屋グランパス戦(5/4)

(´-`).o0(スタメン:フル出場)

2016/05/02[J’s GOAL]【名古屋 vs 横浜FM】スピードスター対決!

今回でリーグ戦35回目の対決となる名古屋vs横浜FM。
両チームともに日本を代表する選手がひしめきあい、見どころの多い対決となるが、今回は両チームの『スピードスター』に注目してほしい。

名古屋の左サイドと突き進む永井謙佑。トラッキングデータでも常に上位に名を連ねるスプリント力を武器にゴールに迫る姿は、相手チームにとっても大きな脅威となっている。また守備でも最適なプレスバックでボールを奪う場面も多く、攻守において名古屋に欠かせない選手の一人だ。

一方、現在連敗中の横浜FMで注目したいのがMF遠藤渓太(けいた)。今季ユースから昇格してきた18歳のルーキーだが、第3節新潟戦でデビューするとここまで4試合に先発出場。持ち前のスピードに乗ったドリブルで横浜FMの攻撃にアクセントを加えている。左右両足とも正確なキックも持っており、今節Jリーグ初ゴールを狙う。

両選手が先発出場となれば、サイドでマッチアップする可能性も高い。タッチライン際でのスピード勝負にも注目したい。

ヴァンフォーレ甲府戦(5/8)

(´-`).o0(スタメン:73分交代)

2016/05/08[Jリーグ.jp]横浜FMvs甲府の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2016年5月8日

[ 遠藤 渓太 ]
前半の飛び出しと、後半にシュンさん(中村 俊輔)からパスを受けたところを決めていれば試合を決定づけられたと思う。そのすぐ後に同点に追い付かれてしまった。

どういうシーンだったのか、正直記憶がない。でも時間があっていろいろ考えて右足で狙ったけど、それも力み過ぎてしまった。

A契約になって何かが変わったわけではない。自分では焦っているつもりはないけど、どこかで焦っている自分がいるのかもしれない。もう少しメンタルのところを整えないといけない。

2016/05/08[サッカーダイジェスト]【J1採点&寸評】横浜×甲府|二度のリードを守り切れなかった横浜。采配がハマった甲府は収穫ありの勝点1※一部抜粋

【チーム採点・寸評】
横浜 5.5
中村を起点とする精度の高いセットプレーから4試合ぶりに先制に成功。同点に追いつかれてからも再びセットプレー絡みで勝ち越す優位な展開だった。しかしながら勝ち切れなかったのは痛恨の極みというほかない。

甲府 6
怪我人続出の苦しい状況で、リーグ戦デビューとなる熊谷を1トップの位置で起用。その采配が見事的中して熊谷がゴールを決めた。二度のビハインドを追いついて勝点1獲得なのだから、良しとすべき結果だろう。

【横浜|採点・寸評】
18 遠藤渓太 5(73分OUT)
中村からのパスは最高のお膳立てだった。決めなければいけない場面を外してしまい、チームは勝点1止まりに。


 
 

鹿島アントラーズ戦(5/14)

(´-`).o0(サブ:出場なし)

2016/05/11[スポーツ報知]【横浜M】遠藤、カイオ封じてプロ初ゴール狙う…14日に5連敗中の鹿島戦

 横浜MのMF遠藤渓太(18)が10日、MFカイオ封じ&プロ初ゴールを誓った。14日の鹿島戦(カシマ)に向けて調整。同僚のFW和田と共に韓国遠征(16〜23日)に臨むU—19日本代表にも選出された新人が、4試合ぶりの白星を呼び込む。

 鹿島には5連敗中。中でもカイオには昨季2戦3発とこてんぱんにされた。「対峙することになれば、しっかり抑えたい」。新人ながらすでに9試合に出場。右MFの定位置をつかみ、最近3試合は複数回シュートを放っているが、得点は0。「初ゴールの予感はある。狙いすぎず、無心で打てば入ると思う」と言い切った。

 スピードの乗ったドリブルが武器で、MF中村も「俺の1年目よりできている」と一目置く逸材。目標に掲げる東京五輪出場のためにも、実績を積む。

 
 

アルビレックス新潟戦(5/25)

(´-`).o0(サブ:69分途中出場)

2016/05/25[横浜F・マリノス]2016 ナビスコカップ グループステージ 第6節 vs アルビレックス新潟 試合レポート※一部抜粋

監督コメント

エリク モンバエルツ 監督

質問:マルティノス選手と遠藤選手は、本来とは違うポジションでプレーしましたが、その狙いと評価について教えてください?
「マルティノスに関しては、別のポジションでの彼のプレーを試したかったというのがあります。カイケは、どちらかというとクサビとなってボールを受けるプレーが得意です。そしてマルティノスは裏へに飛び出すプレーが得意ですので、二人のコンビネーション、関係性がどのように機能するかを見たいという狙いがありました。
遠藤に関しては、ゲーム状況に応じての起用です。リスクを取らなければならない状況でしたので、右サイドバックのポジションで出しました。これは遠藤に限らず、攻撃的な選手をサイドバックに入れるということは、攻撃のためにリスクを取る上での選択肢の一つです。
マルティノスは、彼の縦へのプレー、突破力を生かすためには、サイドの方が彼はプレーしやすいのかなと感じました。サイドの方が、より前のスペースがありますので。
遠藤に関しては、プレー時間が短いので評価は難しいのですけれど、ただ、右で入ったときは、右サイドでチームとして、より幅を取ってプレーしたいので、前に出て行って右足でセンタリングというプレーを、もっと増やしてほしいと思います」

2016/05/25[Jリーグ.jp]新潟vs横浜FMの試合結果・データ(ヤマザキナビスコカップ:2016年5月25日)※一部抜粋

[ 三門 雄大 ]

--ボランチに入ってから攻撃が活性化したが?
もちろん本職でやってるつもりなので、そう見てもらえたらうれしい。(右サイドバックに入った)遠藤(渓太)選手の良さを生かせればと思って、サイドチェンジを多くできればと思っていた。そこからチャンスも生まれたので良かったと思う。

 
 

柏レイソル戦(5/29)

(´-`).o0(スタメン:74分交代)

2016/05/29[Jリーグ.jp]横浜FMvs柏の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2016年5月29日)※一部抜粋

[ 齋藤 学 ]
(遠藤 渓太と左右の)ポジションを入れ替えたのは自分の判断。試合前から話していたけど、右の方がボールに触れるし、突破の形も作れている。行ったり来たりの展開だったので、自分が右に行ってサイドからのクロスを意識していた。ゴールにはならなかったけど、1点目のセットプレーは自分が右から仕掛けたところで生まれた。

[ 中村 俊輔 ]
(パク)ジョンスはキャンプの時からいいと思っていたし、(遠藤)渓太もチャンスに絡めているのは素晴らしい。でも、メンタル的に殻を破らないといけない。可能性のある選手はほかのポジションにもたくさんいる。

[ 遠藤 渓太 ]
周りからいいパスが来たのにトラップをミスしたり、シュートを打たずにパスしたりという場面があった。自分の中で課題は相変わらず。ポジションは、(齋藤)学くんが右の方がボールに触れると言っていて、それで自分が左サイドに回った。試合が終わってから日産スタジアムでの今季初勝利ということに気付いた(笑)。自分が(U-19日本代表の)韓国遠征に行っている間にチームが勝っていたので、自分が戻ってきてからも勝てて良かった。

2016/05/29[SoccerMagazine ZONE WEB]「もっとギラギラしろ!」「海外なら即交代」 マエストロ俊輔が18歳の新鋭MFに愛ある一喝

–柏戦で3ゴール演出の横浜FM司令塔がU-19日本代表の遠藤に奮起を促す

 横浜F・マリノスの元日本代表MF中村俊輔が、U-19日本代表MF遠藤渓太(18歳)ら若手に「もっとギラギラしろ」と一喝した。

 横浜FMは28日、J1ファーストステージ第14節でホームに柏を迎えた。DF中澤佑二、FW齋藤学、DFパク・ジョンスの得点で3-0と快勝。全て中村のセットプレーを起点に生まれた。今季、ホーム日産スタジアムで初白星を挙げ、5試合勝ちなし(1分4敗)の泥沼から2連勝と巻き返しを見せている。

 中村は試合後、若手のさらなる突き上げに期待している。特にエリク・モンバエルツ監督からの信頼が厚く、この試合がリーグ戦10試合目の出場となった18歳のMF遠藤に奮起を促している。

「渓太はパスしちゃったけど、あれ海外だったら即交代だからね」

 中村がこう指摘したのは前半23分のプレーだ。中央右寄りの位置でボールを受けた中村は、左サイドからペナルティーエリア内に走り込んだ遠藤へ絶妙なラストパスを送る。シュートも打てるこの場面で遠藤はトラップを選択したが、コントロールが大きくなり相手DFにカットされた。それを見た中村は思わず両手を広げ、天を仰いだ。期待しているからこそ、あえて厳しいダメ出しとなった。

–今のままでは「いつまで経っても伸びない」

 試合後、遠藤自身も「俊さんからのパスをトラップミスしたり、最後の判断だったり、課題は変わらずという感じです」と後悔を口にした。中村は悩める遠藤の覚醒に期待している。

「もうちょっと殻を破らないと。いいものを持て余している。徐々には良くなっているとは思うけど、他のところでもミスがあった。ギラギラしたメンタルでグラウンドに出ないと、いつまで経っても伸びない。積極的にやれということではなくて、この試合で自分がやってやるんだというオーラというかメンタルで試合に出ないと、いつまで経っても伸びない」

 今季プロデビューを飾ったばかりの18歳に対して、中村はあえて苦言を呈したが、その指摘は期待の裏返しでもある。「あそこに走り込んでいることは素晴らしい。(遠藤は)速いんだよね、ステップも細かくていいし、体もゴリゴリしている。だからこそ、もったいない」と評価している。

 日本の誇るファンタジスタは、言葉だけではない。日本代表時代に長友佑都(インテル)、岡崎慎司(レスター)にサッカーIQと経験の全てを注ぎこんできた中村は、今も自らが若手の教師役であることを自認している。

「練習からもっとやれる。(遠藤の)自信をうまく勢いに乗せてあげるのが自分の役目だと思う。だけどプロだったら、それに気づくのも結局は自分」

–「気持ちが萎えないようにケアしたい」

 この試合ではボランチで先発したDFパク・ジョンス(22歳)が、本拠地でJリーグ初ゴールを記録。中村は、パクや遠藤以外の若手にもチャンスはあると主張した。

「頭(先発)から出てやれる選手がいっぱいいる。パクも前から言っていた。そういう選手に練習から声をかけて、気持ちが萎えさせないようにケアしたい。可能性のある選手はいろいろなポジションでいっぱいいる。練習のなかからうまく競争させてほしい」

 U-23日本代表として、トゥーロン国際大会でも1ゴールを奪ったFW富樫敬真も台頭してきた。38歳の中澤や37歳の中村らベテラン選手がチームを支えてきた横浜だが、百戦錬磨のマエストロら実力者を脅かすような若手は台頭するのだろうか。チームの大黒柱に一喝された若手たちの、今後のピッチ内での振る舞いに注目したい。
【了】

石川 遼●文 text by Ryo Ishikawa


 
 

U-19日本代表(2016 Suwon JS Cup)メンバーに選出(5/16~5/23)

2016/05/10[横浜F・マリノス]和田昌士選手、遠藤渓太選手 U-19(FIFA U-20 ワールドカップ)日本代表 2016 Suwon JS Cup メンバー選出のお知らせ

横浜F・マリノス所属の和田昌士選手、遠藤渓太選手が、U-19(FIFA U-20 ワールドカップ)日本代表 2016 Suwon JS Cup(5/16 – 23 韓国)のメンバーに選出されましたので、コメントと併せてお知らせいたします。

遠藤渓太選手コメント
「F・マリノスを離れて代表でプレーさせていただくので、責任感を持ってプレーし、今までやってきたことを存分に活かして、チームの勝利に貢献出来るように頑張りたいと思います。」

2016/05/18[JFA]U-19日本代表 SUWON JS CUPに向け現地にてトレーニング

2016/05/19[JFA]U-19日本代表 SUWON JS CUP 第1戦 マッチレポート vs.U-19フランス代表
 └ フルタイム出場

MF #18 遠藤渓太 選手(横浜F・マリノス)
フランスという素晴らしいチームと対戦することができましたが、技術の差やフィジカルの差を感じたゲームになりました。その中で自分が出来ることを増やし、ゴールに直結するプレーの精度をもっともっと高めていかなければいけないと感じました。気持ちを切り替えてブラジル戦に向けて準備します。

2016/05/21[JFA]U-19日本代表 SUWON JS CUP 第2戦 マッチレポート vs.U-19ブラジル代表
 └ 78分から途中出場

2016/05/23[JFA]U-19日本代表 SUWON JS CUP 第3戦 マッチレポート vs.U-19韓国代表
 └ フルタイム出場

2016/05/23[スポーツナビ]財産となる苦さを味わったU−19代表課題を見据え10年ぶりの世界を目指す※一部抜粋

 中山が「(海外勢と)Jリーグとではストロングの部分が違うので、味わうこともまるで違う」と感じたように、MF遠藤渓太(横浜F・マリノス)が「Jリーグとこちらを比べると球際の強さが本当に違う。賢さの部分も海外のほうが『うまいな』と感じる」と振り返ったように、井の中の蛙では味わえない、海の広さを体感することができたのは間違いなく収穫だろう。

2016/05/23[Number Web]小中高プロ、そしてU-19代表でも――。和田昌士と遠藤渓太は「最高の2人」。

 価値ある35分間だった。

 昔から仲がよく、ずっと一緒にサッカーをしてきた2人が、韓国の地でその良好なライバル関係をさらに深めた。

 横浜F・マリノスの和田昌士と遠藤渓太は、小学校時代は二俣川SC、中学校時代は横浜FMジュニアユース、高校時代は横浜FMユース、そして2016年に共にトップ昇格と、これまでのサッカー人生の大半を一緒に過ごしてきた。

 だが中学に入った頃から年代別日本代表に選ばれるようになった和田に対し、遠藤は代表とは全くの無縁のままだった。FWの和田はボールコントロールと状況判断能力に優れ、ゲームメイクとアタッカーの両方をこなし、MFの遠藤は切れ味鋭いドリブル突破と質の高い裏への飛び出しが武器と、2人とも高い能力を持っていることに疑いはない。

 しかし、徐々に2人の「序列」ははっきりとついていく。

– 高2になると和田は、チームが提携したマンチェスター・シティのU-18チームに短期留学し、そこで高い評価を受けたことで、日本でも一気に注目度が上がった。さらに昨年2月には、プレシーズンマッチながら松本山雅戦に先発出場し、トップデビューを飾っている。

 華々しくスポットライトを浴びる和田に対し、遠藤は日陰の存在のままだった。高3になると和田は当然のように2種登録をされ、「トップ昇格確実視」される一方、遠藤は「昇格見送り濃厚」だった。

 明暗がくっきりと分かれていくかと思われたが、ある時、大きな変化が生まれた。以前コラム(「絶対に負けられないU-19日本代表。新風を吹き込む2人の18歳を検証。」)で書いたように、高3の日本クラブユース選手権で遠藤が大ブレイクしたのだ。

–監督を驚かせた得点王&大会MVPの活躍。

「この大会で渓太は爆発的な成長を遂げた。本当に驚いている」と横浜FMユースの松橋力蔵監督が目を丸くしたように、切れ味鋭い突破からの強烈なシュートでゴールを量産し、大会得点王となる7ゴールを挙げ、チームを優勝に導いた。

 昇格が絶望視されていた中で掴んだ大会MVPと得点王の個人2冠と、チームの優勝。これで遠藤の評価は急上昇し、一気に光の当たる場所に駆け上がった。

 一方の和田は負傷の影響で準決勝からの出場となり、決勝では途中出場でだめ押しの5点目のゴールを奪った(大宮ユースに5-3の勝利)が、不完全燃焼に終わった。

「大事なところで怪我をして、チームに大きな迷惑をかけてしまった……。優勝はめちゃくちゃ嬉しいですが、申し訳ないし、自分が情けないです」

 優勝で盛り上がる中、和田はこう話し、唇を噛み締めた。

–和田はすでにJ1デビューも代表スタメンも経験。

 徐々に2人の「序列」は変わっていく。そして昨年9月に2人のトップ昇格が発表されると、今年に入り先にプロデビューを果たしたのは、遠藤の方だった。3月12日のJ1リーグファーストステージ第3節の新潟戦にスタメン出場したのだ。

 和田も遠藤のデビューから11日後に、ナビスコカップの川崎戦でスタメン出場しプロデビューを飾ったが、モンバエルツ監督の信頼をがっちりと掴んだのは遠藤の方で、堂々とスタメンに名を連ねるようになっていく。一方で、和田はリーグ戦では未だデビューできず、カップ戦の3試合出場に留まっている(川崎戦以外はすべて途中出場で、12分と8分間のみプレー)。

 U-19日本代表においても、今年4月に初めて2人揃って招集され、今回の水原JS杯に参加するメンバーにも名を連ねてはいるが、初戦となるフランス戦でスタメンフル出場した遠藤に対し、和田は出番がなかった。

 たった1年半で序列は逆転した。だが、互いに信頼し合う2人にとって、その変遷はマイナスには働いていなかった。それを証明したのが、第2戦のブラジル戦と第3戦の韓国戦だった。

–ゴール前、絶妙なタイミングでの飛び出し。

 ブラジル戦でスタメン出場した和田は、自分の思いをプレーで表現した。ツートップの一角としてプレーをした彼は、0-0で迎えた35分、DF野田裕喜(G大阪)のロングパスにFW中村駿太(柏)が反応した瞬間、「相手がボールに食いついていたので、こぼれたらチャンスが来ると思った」と、中村のサポートに走る。

 こぼれてきたボールを素早く拾って突破を仕掛けると、たまらず相手がファールを犯し、PKを獲得。このPKをMF伊藤涼太郎(浦和)が決めて先制し、迎えた39分。カウンターからMF神谷優太(湘南)が出したパスを、左サイドの伊藤が受ける。伊藤がドリブルを始めた瞬間、和田は絶妙なタイミングでゴール前のスペースに飛び出した。

「(伊藤)涼太郎から、平行に動き出した(中村)駿太にパスが出るなと思った。ブラジルは裏に抜けた選手への食いつきが速いので、一度視界から消えようと思った。駿太にパスが出た瞬間、DFが2人食いついたので、完全に裏にスペースができたのが分かった。後はオフサイドにならないようにタイミングを計って、飛び出した」

 相手DFを置き去りにした和田に、中村からグラウンダーのクロスが届く。「クロスのスピードが速かったけど、足を伸ばしたらつま先に当たってくれた」と気迫のスライディングシュートを決め、ブラジルを突き放した。68分にMF高木彰人(G大阪)と交代でベンチに下がったが、和田は2点に絡む活躍を見せ、存在を示した。

–「立場が入れ替わった」と周りに思われても。

「スタメンで試合に出ること自体が1カ月以上ぶりでした。ずっと試合がしたかったし、出たら必ず結果を残したかった。しかも相手はブラジル。焦ることなくチャンスが来ることを信じて準備をしてきたので、思い切ってできたと思います」

 試合後、彼の口から出た「焦らない」という言葉。小学校からの幼なじみが先にチャンスを掴み、つい1年半前とは逆の立場になった自分に対し、ずっと言い聞かせてきた言葉だった。

「最初は悔しい気持ちはありました。周りの目も、同じユースで昇格してきて、渓太は試合に出ていて、僕は出ていない状況では、普通に考えたら、『立場が入れ替わった』と見るのは仕方がありません。もちろん、負けていられない気持ちはありますが、あくまでも『自分は自分』だし、『人は人』。自分の課題をもっと明確にして、どうやったら試合に出られるかを常に考えるようにしています」

–「チヤホヤされたときにこそ、自分を律しないと」

 サッカー選手は、ピッチの上で自己表現する生き物だ。だがプロの世界では、その表現する舞台に立つ権利を得るまでの過程が、すでに厳しい戦いだ。その戦いからは、プロである以上逃れることはできない。

 当然、良いときもあれば、悪いときもある。だからこそ、どんなときも我を見失ってはいけない。悪いときこそ、自分自身に思考のベクトルを向け、ピッチに立ったときにしっかりと自己表現できる準備をしなければならない。それを和田は分かっていた。

「高2でトップデビューしたときにちょっと天狗になりかけて、調子に乗ったら、その後にコンディションを崩して、自分のプレーができなくなった。そこで怪我もしてしまい、一気に落ちていった。やっぱり良いとき、周りからチヤホヤされたときにこそ、自分を律しないとすぐに落ちていってしまうことが、そこで分かった」

 苦い経験だった。だが、高2でこの経験ができたことは、彼にとって大きなプラスだった。

–遠藤「昌士はしっかりと結果を出した」

「良いときこそ、もっと努力をして、謙虚にかつシビアにやらないといけないし、悪いときこそ前向きにチャンスを信じて、自分を積み上げて行けば、必ず結果が出る」

 ブラジル戦で、まさにその結果が出た。そして、それは和田本人だけでなく、遠藤にも大きな刺激を与えた。

「昌士はしっかりと結果を出した。僕も負けていられない」

 遠藤は、ブラジル戦で和田が退いた後の78分から出場し、積極的なドリブルでゴールへの意欲を見せた。スタメン出場した第3戦の韓国戦でも、ドリブルで打開しようとする姿勢が見られた。だが、ゴールが遠かった。遠藤は大会を通じてノーゴールで終わり、チームも韓国に0-1で敗れ、2敗1分けの最下位で大会を終えた。

–2人に、互いを改めて意識させた35分間。

 韓国戦で和田と遠藤は35分間だけであるが、同じピッチに立った。2人が見せたコンビネーションらしいプレーは、アディショナルタイムに遠藤のドリブルからの折り返しにニアで和田が反応し、惜しいシュートを放った1回のみだった。満足の行く結果を生み出すことはできなかったが、2人にとってこの35分間は、とても価値ある時間だった。

「昌士と一緒に同じピッチでプレーできたことは大きかった。普段の紅白戦でも一緒に味方としてプレーする機会はほとんどないし、ナビスコカップでも僕との交代であいつが入ったりしていた。韓国戦で久しぶりに感覚を合わせながらプレーできたことは凄く嬉しかったし、楽しかった。やっぱり昌士と同じピッチでやりたいと思った。

 僕にとっての昌士の存在はいつも変わらない。自分が昌士の上になったなんて思ったこともない。もちろん絶対負けたくないライバルではありますが、あいつの存在は大きいし、今ここに僕がいるのも、昌士のおかげ。すぐそばに昌士がいてくれたからこそ、僕は上を目指して必死に頑張れる」(遠藤)

「渓太とは小さい頃からずっと一緒で、親友でもあるし、ライバルでもある。渓太の存在は僕にとって物凄く大きい。だからこそ、渓太と同じピッチに立つためには、自分がより成長をしないといけない。ブラジル戦のゴールは、試合を観ることができない監督や関係者に、結果として届けることができた。これに安心せず、もっと積み重ねたい。チャンスは必ずある。僕と渓太の成長がマリノスの力になると信じていますから」(和田)

 今や、もう2人の間には、「序列」という言葉は存在しない。存在するのは、お互いがお互いにとって常に目の前にいる最高のライバルであり、最高のパートナーであるという事実だった。

 和田昌士と遠藤渓太の35分間。これが2人の将来の時間を重ねていく、スタートラインになるはずだ。

 
 

FMヨコハマ『覇魂!F・マリノス同好会』(5/31)

今月のWebログ

2016/05/04[サッカーダイジェスト]【横浜】ポジティブとネガティブの境界線――18歳のルーキーが直面する「結果」へのジレンマ

—ルーキーながら先発フル出場も経験。一見、順風満帆な船出も本人にはある思いが…。

 ポジティブとネガティブ――。誰もが相反するふたつのメンタルを抱えながら戦っている。経験の少ないプレーヤーであればあるほど、このふたつの感情に折り合いをつけながらプレーすることは、決して簡単ではないはずだ。
 
 ルーキーの遠藤渓太もそのひとりだ。今年、横浜FMユースからトップ昇格を果たすと、モンバエルツ監督の目に留まり、J1リーグ第1ステージ3節の新潟 戦で早々とJデビューを、しかもスタメン出場で飾る。続く鳥栖戦でも2戦連続のスタメン出場。ベンチに回ることもあったが、コンスタントに出場し、当然の ようにU-19日本代表にも選出された。そしてゴールデンウィークに突入した4月30日の第1ステージ9節の湘南戦でも、左サイドハーフで先発し、初のフ ル出場を果たした。
 
 順風満帆に見える遠藤のルーキーイヤーだが、それとは裏腹に彼の表情は曇りがちだった。
「出られているのは嬉しいけど、結果を出さないといけないポジションにいるのに、結果を出せていないジレンマはあります。自分のなかでは毎試合、点を取るつもりでいる。でも、現実には結果が伴っていない。それが悔しいです」
 
 湘南戦後、チームも0-1で敗れたこともあり、遠藤の表情は険しかった。
 
「出るからには結果を出さないといけない」
 
 筆者はこれまで、多くのルーキープレーヤーからこの言葉を聞いて来た。確かに、プロとしてピッチに立っている以上、ルーキーかそうでないかを問わず、結 果にこだわらなければいけない。だが、プロとして若い選手に求められるものは、中堅やベテラン選手のそれとはまた少し異なってくる。ルーキーや2年目辺り の選手であれば尚更違うだろう。
 
 結果という言葉を口にするルーキーたちは、「結果」という言葉に囚われ過ぎてはいないだろうか。結果を出すことに必死になるのは良いが、出なかった時に、その必死さがどんどん焦りや不安に変わり、自分本来のプレーを見失いがちになる。
 
 ただ一方で、遠藤のように考え悩むことも、経験を積み重ねるという意味では重要だ。
 
 決してネガティブになることはない。ルーキーにもかかわらず、ここまでコンスタントに試合に出場し、この葛藤を1年目から経験できることは、遠藤にとってとてつもない財産になることは間違いないのだから。

—湘南戦のプレーに見えた遠藤の「結果」に対するジレンマ。

「今の自分に勢いがあるのは実感しています。でも、このまま若いからという理由で、勢いだけでやってしまうのは違うとも思っています。僕が時間を作ったり、周りに貢献できる選手にならないと、『ただ勢いだけの選手』と思われてしまう」
 
 遠藤は葛藤と戦っている。湘南戦ではそれがプレーに現われた。象徴的だったのが、ふたつのシーンだ。17分、右サイドの縦パスに反応し、DF三竿雄斗の競り合いに勝つと、そのまま中央にドリブルをして、思い切り良くシュート。これはDFに当たってCKになった。
 
 これは一見積極的なプレーに見えるが、このシーンでは遠藤に対し、3枚のDFがケアし、3人がシュートコースを限定していた。逆に左にFW富樫敬真、さ らに左にMF齋藤学がおり、ドリブルでDFを食いつかせてからのパスという選択肢もあった。さらにシュートの際にセーフティーなゾーンに行こうとしすぎ て、シュートを読まれやすく、コースを限定しやすい場所で打ってしまった。
 
 一方で68分、左サイドのスペースに飛び出した遠藤は、ボールを受けて突破を仕掛けると、「最初抜け出した時に、中央のカイケと目が合ったので、GKと DFの間にグラウンダーで入れようと思ったのですが、カイケがなかなか動き出さなかったので、マイナスの折り返しにした」と判断。結果は相手DFに引っか かって、クリアされてしまった。
 
 前も空いていただけに、シュートの選択肢もあった。現に、「試合後、コーチに『あそこでファーにシュートを打っていたら、こぼれた時に誰かが詰めていたかもしれなかったぞ』と言われました」と、シュートを打たなかった自分に唇を噛んだ。

—ふたつの心理状態が同居するなかでプレーする苦しさ。

 68分のプレーは確かに消極的な姿勢だったかもしれないが、前半のプレーとは逆に、しっかりとカイケの動きを間接視野に捉え、想定外のことが起こった時に、判断を変えるという、冷静な目と判断力を持っていたという、ポジティブな要素も持ち合わせていたことになる。
 
「1年目だけど、これだけ試合に出させてもらっている以上、もうそれは関係ないと思っていますし、いろいろ考える部分が増えてきました」
 
 ポジティブとネガティブ。ふたつの心理状態が同居することでジレンマを感じるのはごく自然なことだろう。だが、遠藤はそれを1年目から高いレベルのなかで実感し、もがき苦しんでいる。苦しいのは間違いない。だが、確実に財産になる。
 
 考えて、試して、また考える。そして時には開き直ってプレーする。もがいて振り切って、またもがいて……。背番号18を背負う18歳のルーキーのサッカー人生は、間違いなく濃いものになろうとしている。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)

サカチャン



遠藤渓太がドリブル突破を試みるもファビオが阻止!


中村俊輔と遠藤渓太がPK対決!勝利の女神が微笑んだのは…??


遠藤渓太のシュート練習3連発!練習相手は中村俊輔!


豪華すぎる個別レッスン!中村俊輔が遠藤渓太に極意を伝授!?
 
 

こけまりログ

[Pinterest]横浜F・マリノス所属(神奈川県立瀬谷高等学校OB) 遠藤渓太選手の写真をただひたすらに拾い集めるボード。

2015/09/02 [ユースからの昇格を発表]遠藤渓太(えんどう けいた)@横浜F・マリノスユース/神奈川県立瀬谷高等学校[2015-2016 移籍/新加入/契約更改]

2016/01/30 こけまり特別編集 季刊誌 遠藤渓太~瀬谷高校は、トリコローr…緑の樹林~(2016年・春)

2016/03/03 こけまり特別編集 季刊誌 遠藤渓太~瀬谷高校は、トリコローr…緑の樹林~(2016年・春その2)

2016/03/13 こけまり特別編集 季刊誌 遠藤渓太~瀬谷高校は、トリコローr…緑の樹林~(2016年・春その3:プロ初出場・初スタメン記念号)

2016/03/30 こけまり特別編集 季刊誌 遠藤渓太~瀬谷高校は、トリコローr…緑の樹林~(2016年・春その4)

2016/05/02 祝!A契約! 月刊 遠藤渓太(2016年4月号)~瀬谷高校は、トリコローr…緑の樹林~
 
 

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